自動車の４WDについてです。 ミニバンやセダンでも４WDのグレードはありますが、何故か２WDとは異なるエンジンを積んでいるのが多々みられます。 ラフェスタでは２WDは直噴で４WDは電子制御（ポート噴射？）であり、

Question

マジェスタに至っては、２WDは４．６リッターエンジンに対して４WDは旧型の４．３リッターエンジンです。
単に２WDに比べて４WDは需要が無いから、あまり開発に手間を掛けないという理由なのでしょうか？

Answer 1

4WD化でのエンジン選択には下記の3つの理由があります。

(1) 車両操縦安定性能を改善する … 例）日産GT-R。ポルシェ911，BMWのM5を仮想敵として開発され，操縦安定性を改善するため4WDにし，各輪のトラクション限界をあげています

(2) コストを下げたい … 例）日産セドリック（Y34：最後のセドリック）。2WDにはV6のVQエンジンが使われていますが，4WDのみ直列6気筒のRB25が使われていました。これはVQエンジン用の4WDの開発費が無く，やむなくRBエンジン用4WDを使っていました

(3) 4WDでの走行安定性を確保するため出力を下げる … 例）ホンダ アコード （2WD：155馬力 → 4WD：152馬力）。日産セレナ（2WD：137馬力 → 4WD：129馬力）

では，以下に説明いたします。

●車両操縦安定性改善とは？
スポーツ指向のクルマの場合，強力なエンジンパワーを駆動力とするため，4WD化することがあります。
車輪の摩擦力の限界は，駆動力と横力（＝車両の旋回力を発生）の合力で決まります。もしこの合力が車輪摩擦力をこえると，すべってしまいます。2WDより4WDにすると，各輪の駆動力を小さくできるので，その分，横力を大きくとることができます。これにより，旋回性能が高まります

●コスト低減？
4WD化のためには，下記部品が必要です （FF駆動ベースの直動式のアクティブ・トルクスプリット方式の場合）

・プロペラシャフト
・電子制御湿式多板クラッチ ＋ その制御系
・後輪用デフ ＋ ドライブシャフト
など

このため，25万くらい高くなります。このため他の部品でコストを下げられるなら下げておきたいという要望があります。しかし一般にプライスが高いクルマでは，あまり関係ありません

●4WDでの走行安定性確保？
ファミリーカーで冬季，雪道を走行する場合，ドライ路での加速性能より，すべりやすい路面での走行安定性を確保した方が，ユーザにとって有利な場合があります。このような場合，2WD→4WD化により，駆動力を分割して，各輪でのトラクションを確保できます。しかしそれでも十分なトラクションが確保できないとき，最高出力をはじめから絞っておく方が安全です。このためエンジン制御や排気系の変更で最高出力を絞る場合があります。

●今回の例は？
日産ラフェスタ（マツダ プレマシーのOEM）＝ 上記の(2)コスト低減＋(3)4WD走行安定性確保が狙いです。直噴をポート噴射にすると，高圧ポンプや高圧インジェクタが不要になり，コストを下げることができます。さらに雪道などのトラクション確保のためには，大きな出力は不要です

トヨタ・マジェスタ ＝ 上記の(3)4WD走行安定性確保が狙いです。

簡単ですが，ご参考になれば幸いです。

質問者からのお礼コメント

有難うございます

Answer 2

単純に４WDシステムが、高価なため（軽自動車のオプションなどで１０万円ほど高い）出来るだけ安くするため（ミッションをCVTから４AT・５ATになど）
２WDと一緒にすると２０万円以上高価にスズキなどのオプションに４WDつきのオプションは１８～２２万円クラウンではほぼ同グレード３０万円高
ミッションなどのグレードを落としても２０万以上高額に
売れないから、なんとか売れそうな値段にするためランクダウンさせます