ハイブリッドさせる車
半年間,使用しての感想です。都市部の自宅から郊外の職場への通勤が中心で,走行条件はまずまず良い方だと思いますが,この期間の総走行
2012.3.4
- 総評
- ハイブリッドさせる車
半年間,使用しての感想です。都市部の自宅から郊外の職場への通勤が中心で,走行条件はまずまず良い方だと思いますが,この期間の総走行距離6851.4kmに対して,総給油量は331.4L,満タン法による平均燃費は約20.7km/Lとなっています。また,私の車の場合,車載の燃費計では,先の値の1割増し程度に表示されるようです。「ハイブリッド」「10・15モード燃費30.0km/L」に期待して購入したのですが,現実は厳しかったようです。自分としては23~25km/L位はいけるかなと思っていたのですが,現在の燃費でインターナビ・プレミアムクラブの月間平均燃費ランキングでは参加者約4500人中100位前後をうろうろしている状況ですので,これ以上の燃費向上はかなり困難であると推測されます。(まだ,諦めたわけではありませんが・・・)
コンパクトカー随一の優等生フィットがベースですので,車としての素性はたいへん良く,使い勝手は申し分ありません。+αであるところのハイブリッド性能となりますと,ドライバーが各種道路状況(周りの交通の流れ,信号のタイミング,地形など)を的確に把握して,エンジンとモーターを上手にハイブリッドさせてやる必要のある車であり,このことを「煩わしい」と感じる人にとっては,全く購入する価値のない車だと思います。優れたユーティリティーを求めるだけなら,ガソリンのフィットで十分です。逆にこのことを「おもしろい」と感じることのできる人には,高い実用性を伴った良き玩具となる可能性を秘めた車と言えるでしょう。後の短所の欄で挙げるいくつかのハードルをどのようにして緩和し,燃費を0.1km/Lでも引き上げていくか,その楽しさにハマッてしまうと病み付きになってしまいます。私はこの車に乗るようになってから,運転中に運転以外のこと(今日の仕事の段取りとか,嫁さんへの言い訳とか・・・)を全く考えなくなりました。AT全盛の現在でも,敢えてMTを選ぶ人がいるように,敢えて「なんちゃってハイブリッド」に「なんちゃって」と言わせないぞと運転するのも,車の楽しみ方の1つかなと思っています。
- 満足している点
- *「ハイブリッド」である前に「フィット」であること。
空力性能を上げるために,後席の乗員の首を竦めさせるような設計思想には疑問を抱きます。売る側としてはメリットがなくても,目立たないアンダーパネルで対処する方が正統かなと思います。先にも述べましたが,コンパクトカーという激戦区でよく健闘しているフィットがベースであり,その長所がハイブリッド化によってほとんど損なわれていないことが,フィットハイブリッド最大の長所だと思います。
*隙あらば止まるアイドリングストップと,スムーズな再始動。
実にエンジンの止まっている時間の長い車だと感心しています。止まりすぎて不安とおっしゃる方もおられるようですが,燃費向上を考えた走り方において問題となることは全く思い当たりません。安全運転に努めましょう。再始動も「ギュルギュル!ブルン。」ではなく「シュルン」でおしまいといった感じで,とてもスムーズです。
- 不満な点
- *低温に弱く,暖機に時間がかかる。
冬場に使用していて強く感じたことですが,外気温が0℃近くまで下がると,燃費を伸ばすのに非常に苦労します。気温が15℃以上になると調子が良いのですが・・・。また,暖機が完了したなと感じるまでに5km以上走行する必要があり,それまでの燃費は目も当てられない状態です。チョイ乗り使用が中心の人には向かない車です。
*渋滞のゴーストップに弱い。
渋滞と言っても,時速30km前後でダラダラ走る状況なら燃費を伸ばすことができますが,完全に停車し,少し前進してまた停車,という状況に陥ると,悲しいくらい燃費が悪くなります。そうなる道は避けて通るのが得策です。
*峠越えが苦手である。
急な登りの燃費は最悪です。バッテリーが小さいため,モーターのサポートもアッという間になくなり,その上,充電まで始めてしまいます。逆に下りでは,登りでしなくても良い充電をしていた上に,これまたバッテリーが小さいため,アッという間に満充電となり,せっかく登りで稼いだ位置エネルギーを無駄に捨てることになります。
上記以外にも,冷暖房による燃費の悪化が大きい,なぜか降雨中に走行すると燃費が悪いなど問題点はいろいろありますが,それらの解決もまた一興と,この車と永くつきあっていきたいと思っています。 長々と乱文失礼いたしました。
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