現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > ホンダ 新型フィット 低反発まくらな乗り心地 【試乗記+動画】(1.5Lハイブリッド)

ここから本文です

ホンダ 新型フィット 低反発まくらな乗り心地 【試乗記+動画】(1.5Lハイブリッド)

掲載 更新 5
ホンダ 新型フィット 低反発まくらな乗り心地 【試乗記+動画】(1.5Lハイブリッド)

ようやく新型フィットに試乗できるチャンスがやってきた。当初予定していた発売日よりもだいぶ遅れての発売だが、2020年2月14日よりデリバリーが開始されている。フルモデルチェンジされた四代目フィットには、プロトタイプの試乗はしていたものの、市販モデルでの公道試乗ができていなかった。その機会があったので早速お伝えしよう。


「フェルディナント・ピエヒ」評伝 自動車業界の巨星墜つ

低反発まくらな乗り心地

やはり、プロトタイプとはかなり乗り心地が変わっていた。より洗練されたというか、磨かれたというか、その乗り心地の良さが際立っているのだ。

試乗コースは一般道と高速道路で、ワインディングではない一般的な地方道だ。路面はかなり荒れた場所もあり評価が厳しくなるような道路だった。そうしたコンディションの悪い場所でも「乗り心地がいいなぁ」と感じられるというのが新型フィットの大きな特徴と言えるだろう。

印象は低反発まくらのような、柔らかさとしっかり感が同居したもので、フランス車のようにストロークからくる柔軟さや、ドイツ車のようにダンパーとスプリングで「減衰」させた剛性感のある乗り心地とはまた違った、新しい乗り心地だった。

その秘密は、シート、サスペンション、サス取り付け部のボディなどに行き渡り研究した部分で、気になる人は、詳しく解説している関連記事をご覧いただきたい。

関連記事:ホンダ四代目フィットは感性価値を持った絶対的エース

そうした改良によって、低反発まくらのような乗り心地になった。プラットフォームはキャリーオーバーしているが、ボディへの改良を多岐にわたり加えることで実現した乗り心地だ。これはぜひ、実車で体験してみることをおすすめする。

シミュレターのような視界

新型フィットに乗り込んで最初にインパクトを覚えるのが視界の広さだ。極細のAピラーに支えられるフロントウインドウとサイドウインドウ、大きい三角窓によって明るく開放感たっぷりのインテリアは新鮮さを感じる。

まるでシミュレーターのシートに座ったかのような、視界の広さを感じるのだ。さらにシートをリフトアップしてもボンネットが見えてこない。もちろんワイパーブレードも見えず、フロントウインドウの先には景色だけがあり、視界を邪魔するものは一切ないのだ。

そして超シンプル!と感じるインテリアデザインも新鮮。水平基調のダッシュボードに2本スポークのステアリング、フローティングしているかのように見える9インチ大画面のナビなど、これまでにないインテリアの印象を持つ。

それでいて、質感へのこだわりもあり、操作系のスイッチなどはクリック感などの操作した時の質感もしっかり作り込んでおり、安っぽさがない。こうしたシンプルでありながら、高品質さを持ったものは、近年の流行りでもあるミニマリストをターゲットにしたかのような印象だ。

先進的で、シンプル。それでいて高品質なインテリア。驚きの視界と明るい室内。家のソファのような座り心地のよいシートなどなどインパクト十分だ。

関連記事:ホンダ 四代目新型「フィット」を発売

圧倒的収納力

ホンダはいまさらなのか、技術説明においてセンタータンクレイアウトとインナーフレーム構造について言及しなかった。が、そのホンダ独自の技術とも言える構造でとてつもなく広いキャビンが生まれているのだ。それはセンタータンクレイアウトとすることで、シートを全て畳むと、驚きの広さが現れる。

リヤシートはチップアップ&ダイブダウン機能がついた6:4分割シートで、片手で操作できる操作性と、そこから生み出されるスペースの広さはライバル不在だ。そして、これだけの空間がありながら、運転していてボディの剛性感があるので安心なのだ。

冒頭の低反発まくらのような乗り心地も、こうしたボディ構造がもたらす、ねじれ剛性の高さが乗り心地や安心感へと繋がっている。

e-HEVはモーターメインで走行

試乗した「NESS(ネス)」グレードには新型のハイブリッドを搭載している。従来、準大型モデル用に開発していたi-MMDの仕組みをコンパクト化し、新型フィットに搭載している。1.5Lガソリンエンジンを搭載し、2モーターを持つ構造で、エンジンは主に、バッテリーを充電し、一部高速走行はエンジンで行なうシリーズ・パラレル式ハイブリッドだ。

したがって、一般道ではほぼモーターだけで走行し、バッテリーの残量状態でエンジンが稼働する。そのエンジンが稼働したときはアクセルとリニアに連動し、強く踏み込めばエンジンの回転も上昇し、まるでエンジン走行しているように感じる制御になっている。が、モーターで走行しているのだ。

そしてモーターで走行している時の静粛性の高さ、滑らかな走りと、しっかりしたボディ剛性、低反発まくらのような乗り心地、シミュレーターのような視界は新鮮さが溢れ、これまでにないコンパクトカーという印象が強い。

もちろんパワーの点でも力強さを感じる。253Nmのモーター出力は1.5Lターボエンジンを上回る力強さがあり、環境性能を高めながらレベルの高い走行もできるというわけだ。ちなみに燃費はJC08モードで28.6~38.6km/Lというスペックだ。

ライフスタイルに合わせて

新型フィットのラインアップをみると、グレード構成が縦構造のヒエラルキーになっていないのだ。ライフスタイルに合わせて選択するというラインアップで、5タイプのモデルが存在し、それぞれのモデルに装備オプションを設定するという新しい展開も新鮮だ。

「BASIC ベーシック」、「HOME ホーム」、「NESS ネス」、「LUXE リュクス」、そして「CROSSTAR クロスター」という5タイプで、ホンダではベーシックをミニマルライフとし、毎日使うものだからこそ、シンプルで飾り気のないものが自分らしさを際立てると。

そしてホームはコンフォートライフとし、日常の生活の中でリラックスできる、こだわりの空間で質の高い暮らし。ネスはフィット・ネスの洒落のように、健康思考のフィットネスライフを提案。リュクスはラグジュアリーライフとし、優雅で心地よい充実感のあるリラックスとラグジュアリーだ。

唯一エクステリアがSUVライクに車高の上がっているグレードがクロスターだ。友人や家族とアクティブに出かけたくなるようなライフスタイルに似合うとしている。

静粛性の高い1.3Lエンジン

こうした5つのモデルすべてにFFと4WDを設定し、さらにパワートレーンもハイブリッドのe-HEVと1.3Lの自然吸気エンジンのモデルがラインアップされる。ちなみにガソリンエンジンはCVTのみの設定でハイブリッドは高速走行用のギヤを1速持っているタイプになっている。

ボディのディメンジョンは全長3995mm、全幅1695mm、全高FFが1515mm、4WDが1540mm、クロスターのみFF、4WDともに1545mmとなっている。

もう一台の試乗はホームで、1.3Lガソリンエンジン搭載モデルだ。L13B型エンジンはもちろん強烈なインパクトはないが、意外と静粛性が高かったのだ。e-HEVでエンジンが稼働しているときと、1.3Lエンジンで走行している時の差は、実はあまり感じなく同じように静かだと感じるレベルだから、積極的に1.3Lを選択するというのもありだ。

もちろん価格差はあるので、1.3Lを選択した時の恩恵はきちんとあるし、上記の乗り心地や視界の良さ、使い勝手といった新型フィットの魅力はそのままなので、そうした選択もあると思う。<レポート:高橋明/Akira Takahashi>

フィット諸元

価格

こんな記事も読まれています

「瞬殺でした」トヨタの“超本格・最大級”「新型SUV」すでに完売!? 大変貌「角張りシェイプ」で原点回帰の新型「ランクル250」が人気すぎた
「瞬殺でした」トヨタの“超本格・最大級”「新型SUV」すでに完売!? 大変貌「角張りシェイプ」で原点回帰の新型「ランクル250」が人気すぎた
くるまのニュース
進化するスバルの「アイサイト」、一味違う技術…有料会員記事ランキング
進化するスバルの「アイサイト」、一味違う技術…有料会員記事ランキング
レスポンス
「最も多い」&「最も反則金が高い」交通違反って何? “スピード違反”抑えて「めちゃ捕まってる違反」は!? 反則金3万円超えの違反にも注目
「最も多い」&「最も反則金が高い」交通違反って何? “スピード違反”抑えて「めちゃ捕まってる違反」は!? 反則金3万円超えの違反にも注目
くるまのニュース
ホンダの新型SUV『WR-V』、EveryGoでカーシェア開始
ホンダの新型SUV『WR-V』、EveryGoでカーシェア開始
レスポンス
ピンクに玉虫色! キウイにマンゴーってマジか! 自由過ぎて衝撃のクルマの純正ボディカラーたち
ピンクに玉虫色! キウイにマンゴーってマジか! 自由過ぎて衝撃のクルマの純正ボディカラーたち
WEB CARTOP
新しいマツダのセダン、EZ-6登場!──GQ新着カー
新しいマツダのセダン、EZ-6登場!──GQ新着カー
GQ JAPAN
【スタッフ通信】アメリカンラグジュラリーを求めて
【スタッフ通信】アメリカンラグジュラリーを求めて
Auto Prove
【MotoGP】マルケス、ドゥカティへの適応を”完了”「あとは細かい部分に取り組んでいくだけ」
【MotoGP】マルケス、ドゥカティへの適応を”完了”「あとは細かい部分に取り組んでいくだけ」
motorsport.com 日本版
ホンダ新型「“クーペ風“SUV」初公開! 未来的&光り輝く「新生ホンダマーク」採用!? 流麗ボディの「Ye P7」北京に登場
ホンダ新型「“クーペ風“SUV」初公開! 未来的&光り輝く「新生ホンダマーク」採用!? 流麗ボディの「Ye P7」北京に登場
くるまのニュース
不動車のホンダ「ベンリイC92」をエンジンのプロがレストア!いよいよ外装のモディファイを開始します【vol.11】
不動車のホンダ「ベンリイC92」をエンジンのプロがレストア!いよいよ外装のモディファイを開始します【vol.11】
バイクのニュース
【MotoGP】バニャイヤ、スペインGP初日にラップレコード更新も”テスト”な1日「色々試せて、とてもハッピー」
【MotoGP】バニャイヤ、スペインGP初日にラップレコード更新も”テスト”な1日「色々試せて、とてもハッピー」
motorsport.com 日本版
ディフェンダー 最強モデル「OCTA」、V8ツインターボ搭載…7月発表へ
ディフェンダー 最強モデル「OCTA」、V8ツインターボ搭載…7月発表へ
レスポンス
今年のレクサスSUVに注目!!  ランクル250ベースの[レクサスGX]登場!! 今年買えるレクサスSUV7選
今年のレクサスSUVに注目!!  ランクル250ベースの[レクサスGX]登場!! 今年買えるレクサスSUV7選
ベストカーWeb
6速MTあり! 全長5.4m超のトヨタ新型「タフすぎ車」発表! パワフルなハイブリッド搭載した「新型タコマ」約610万円から米で発売
6速MTあり! 全長5.4m超のトヨタ新型「タフすぎ車」発表! パワフルなハイブリッド搭載した「新型タコマ」約610万円から米で発売
くるまのニュース
JR中央本線の上空 一夜にして橋が出現! 名古屋‐中津川の国道19号バイパス「瑞浪恵那道路」
JR中央本線の上空 一夜にして橋が出現! 名古屋‐中津川の国道19号バイパス「瑞浪恵那道路」
乗りものニュース
ニューウェイがレッドブルを離れても、ライバルの獲得は2027年までお預け? 契約に不履行条項が存在か
ニューウェイがレッドブルを離れても、ライバルの獲得は2027年までお預け? 契約に不履行条項が存在か
motorsport.com 日本版
歩行者でも道交法違反になる! マラソンや駅伝の規制中に警察の指示に従わず「コースを横断」は罰則の可能性アリ!!
歩行者でも道交法違反になる! マラソンや駅伝の規制中に警察の指示に従わず「コースを横断」は罰則の可能性アリ!!
WEB CARTOP
電動車ブランドになったヒョンデが、あえて高性能モデル「N」を日本に投入する理由とは?
電動車ブランドになったヒョンデが、あえて高性能モデル「N」を日本に投入する理由とは?
レスポンス

みんなのコメント

5件
  • >ちなみに燃費はJC08モードで28.6~38.6km/Lというスペックだ。

    なんで評判の悪かった旧モード燃費をわざわざ使うかね。
    せっかくWLTCモード表示が始まったのに、だから提灯記事と言われるんだよ。
  • すぐ壊れるオイル漏れEGRエンジン。
    破断する本田技研工業製CVT。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

203.8271.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

9.8208.0万円

中古車を検索
フィットハイブリッドの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

203.8271.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

9.8208.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村