BMW X1 のみんなの質問

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スプリングとダンパーの具体的な効果、乗り味を分かりやすく解説いただける方はいらっしゃいますか?

①ダンパーそのまま、ダウンサスなどの硬いスプリングに変えると乗り味はどうなりますか?
②スプリングそのままで電子制御ダンパーなどを締めたり緩めたりすると乗り味はどうなりますか?
③ダンパーの縮側だけ、または伸び側だけ締めたり緩めたりすると乗り味はどうなりますか?

スプリングが硬いと最終的に車体が上下に動く量が減る。ダンパーが硬いとその最終的にたどり着く変化量にたどり着くまでのスピードが遅くなる。というイメージはあるのですが、、、ドンっ!という短い入力ではスプリングの硬さはほぼ関係無くダンパー次第で乗り味が変わるのか?柔らかいスプリングに硬いダンパーを組み合わせて長いコーナリングをしたらコーナー中にどんどんロールが大きくなっていってしまうのか?具体的な動きのイメージがつきません。


どなたか教えてくださいm(_ _)m

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ベストアンサーに選ばれた回答

コイルスプリング(以後、バネと表記します)の基本的な性質は、、
①長さ10㎝のバネを15㎝まで伸ばして、パッと手を離すと、、、、
長さ10㎝まで縮んで、けれど勢いがあるのでそこで止まらず、長さ7cm位まで縮む。が、そこから今度は伸びて13㎝くらいまで伸びる。
が、そこで止まらず勢いで縮み8cm位まで縮む。が、縮められたので伸びようとして11㎝位まで伸びる・・・・と元の10㎝で止まらず、縮み過ぎたり伸び過ぎたりして、それが徐々に小さくなって、やがて10㎝に戻る。
⇒ダンパーが無い状態。

②この時、バネを5㎝まで「ゆっくり縮めて」手をパッと離したり、15㎝まで「素速く伸ばして」パッと手を離しても、
それが元に戻ろうと伸びたり縮んだりする「速さ」は、バネによって一定。
この「元に戻ろうとするそのバネに固有の速さ」を「固有振動数」と言います。
この固有振動数は、1/(2パイ)×√(k/m)で表される。
つまり、バネ定数が高い(=固いバネ)の方が、振動数は高くなる。

③一方、自動車のバネは、
「まずは、静止時に車重を支えられなければ意味が無い」
「静止時に縮んだ分だけが、走行時の伸びストロークになるので、静止時に設計的に十分な長さが縮まなければならない」
という二点を満たさなければ、とても公道を走れなくなります。
従って、車重が重いと自然とバネは硬くしなければならない。
バネが硬いと「戻る速さ」も速くなる。


以上①~③を踏まえて、ダンパーが無い車が凸凹を通過した時のことを考えると、、、、
・凸でタイヤが上に押されて、10㎝のバネが5㎝縮む
⇒凸を通過してタイヤが静止時と同じ位置まで下がっても、バネにはまだ伸びようとする力が残っていて13㎝くらいまで伸びて行く。
⇒車体が持ち上がってしまう。
⇒伸び側に減衰力を発生させれば、伸び戻って10㎝で止まる。

・凹でタイヤが下がり、10㎝のバネが15㎝まで伸びる。
⇒凹を通過してタイヤが静止時と同じ位置まで上がっても、バネにはまだ縮もうとする力が残っていて8cm位まで縮もうとしてしまう。
⇒車体がひっぱられて下がってしまう。
⇒縮み側に減衰力を発生させれば、縮み戻って10㎝で止まる。

これが、ダンパーの減衰力の意味です。
具体的な役割としては、「そのバネ固有の速さで元に戻ろうとする」のを、「速さを遅くする」のが役割。
なので「適正な減衰力」は、あくまでも「バネの硬さに対して」適正です。


>スプリングが硬いと最終的に車体が上下に動く量が減る。
・・・バネが、路面の凸凹に対して十分なストロークがあって、適正な減衰力のダンパーならば、タイヤだけが上下動して車体の上下動は少なくなります。

バネが車体による荷重よりむやみに硬く、それに見合ったダンパーの減衰力が出ていない場合、バネの戻る力によって車体には無駄な上下動が発生してしまいます。
⇒バネだけを硬く短くするダウンスプリングを装着すると、この状態になる。それに対して「適正」な減衰力が出ないので。

>ダンパーが硬いと
・・・硬い柔らかいは、バネに対してです。
減衰力が高いほど、一発で揺れを止めるようになります。
この時の「戻る速さ」はバネの硬さ=固有振動数で決まります。

>ドンっ!という短い入力ではスプリングの硬さはほぼ関係無くダンパー次第で乗り味が変わるのか?
・・・「短い入力」を「高周波」と呼びます。
路面の大きなうねりや、ロール、ピッチングは「低周波」
路面の2~3㎝の凸凹は「高周波」

路面の数ミリ~1㎝程度の凸凹は「超高周波」で、この領域の振動は、タイヤの変形と、サスペンションのゴムブッシュの変形で吸収します。
但し!「あらゆる入力は、一番柔らかいモノ、一番力が加わり易いモノから順に伝わる」という物理法則により、
ボディがやれたミニバンや背の高い軽のようにボディがゆるゆるになっていると、まずはボディに振動が伝わります。
・・・少々の路面でボディがガタピシミシミシなったら、ボディが終わってる。

エアボリュームが少な過ぎるタイヤの場合、タイヤが受け持つべき振動を吸収しきれず、ボディまで「ドカッ」とか「ドンッ」と振動が伝わってしまいます。

※性能の良いダンパーは、低周波と高周波を別々に制御しています。
調整式ダンパーの場合、
・1WAY:低周波の伸び縮み同時調整
・2WAY:低周波の伸び側縮み側を別々に調整
・4WAY:低周波と高周波、それぞれで伸び側縮み側を別々に調整。
本気でレースをするなら最低でも4WAY(一本50万位~)。

さらに上は、そのコースを4WAYでベストにセッティングした減衰力に固定したダンパーを、ドライとレイン用の2セット一品制作。
ラリーならさらにグラベル用、雪用も必要。
減衰力を固定して一品制作すると、耐久性がべらぼうに上がる。

>柔らかいスプリングに硬いダンパーを組み合わせて長いコーナリングをしたらコーナー中にどんどんロールが大きくなっていってしまうのか?
・・・ロールの量は、重心位置とトレッド、横Gで決まります。
ロングコーナーで、横G一定ならロールも一定。横Gが大きくなればロールも大きくなる。

バネの硬さは、
静止時荷重+横Gによる荷重=最大荷重とし、
静止時に縮むストローク=伸びストロークとして、十分な伸びストロークを確保した上で、
最大荷重÷静止時に縮むストローク=バネの硬さ(kgf/㎜)で、計算によって求めるのが普通です。

その為の「横Gによる荷重」は、使うタイヤで決まります。
・グラウンドエフェクトのあるボディにスリックタイヤ:3~5G
・グラウンドエフェクト無しのボディにスリック、Sタイヤ:2G
・Sタイヤ並みに「路面に食い込むタイヤ」:1~2G
・スポーツタイヤ:1G
・普通のタイヤ:0.8G
・エコタイヤ:0.5G

例えば、、、、
・タイヤ一本の静止時荷重:300kgf
・路面に食い込むタイヤでmax1.5G=300x0.98x1.5≒440kgf
・最大荷重=300+440=740kgf
・伸びストロークを80㎜確保したい
よって基本バネレート=740÷80=9.3kgf/㎜

バネはその性質上、出来る限り柔らかく、できる限りストロークが長い方がいいのですが、柔らか過ぎるとロールによる最大荷重が加わり縮み切ったり伸びきったりしてしまうわけです。
そうならない為に、計算によってバネレートを選びます。

この「計算値」に対して初めて「柔らかい、硬い」と言うことができます。
単純に5kgf/㎜だから柔らかい、硬い、という事ではありません。
ちなみに、1200キロのボディのラリー車も、グラベル用のバネレートは2~3kgf/㎜位しかありません、自由長は300㎜位のバネを使いますが。。。

そして、このバネレートと走るコースに合わせたダンパーセッティングこそが大事です。

質問者からのお礼コメント

2023.12.24 08:07

分かりやすく本当にありがとうございました!!

その他の回答 (1件)

  • ①ダンパーそのまま、ダウンサスなどの硬いスプリングに変えると乗り味はどうなりますか?
    サスペンション型式(特にトーションビーム形式)で挙動は大きく変わりますが
    突き上げ感が増大傾向
    サスペンションのおさまりが悪くなる傾向

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