BMW 1シリーズ ハッチバック のみんなの質問

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アウディ、ベンツ、BMWの4WDシステムの違いを教えてください。
また、どれが一番優秀と思われますか?

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ベストアンサーに選ばれた回答

特に欧州車はエンジンが縦置か横置でクラス分けされます。今回のメルセデス、BMW、アウディ(以下「独3社」とします)は、特にこのクラス分けが明確で、元々エンジン縦置メーカーでしたが、後に下級グレートとしてエンジン横置モデルを追加しています。イメージしやすくするために、最初に独3社の現行エンジン横置モデルを一覧化しておきます(EV除く)。

<メルセデスのエンジン横置車種(含AMG)>
Aクラス・Bクラス・CLAクラス・GLAクラス・GLBクラス等

<BMWのエンジン横置車種(含M)>
1シリーズ・2シリーズ(除2ドアクーペ)・X1シリーズ・X2シリーズ等

<アウディののエンジン横置車種(含S/RS)>
A1・A3・Q2・Q3・TT等

四駆システムは非常に種類が多いので、まずは最初に全体的な説明として、大きく分けて以下の6分類で説明いたします。長くなりますが最後までお付き合いいただけましたら幸いです。

・パートタイム式4WD
・フルタイム4WD(センターデフ式)
・フルタイム4WD(トルクスプリット式)
・スタンバイ式4WD(パッシブ型)
・スタンバイ式4WD(アクティブ型)
・モーター式4WD(今回詳細省きます)

◆ パートタイム式4WD

昔は四駆といえばこれでした。通常は2WDで走行し、悪路など必要な時だけドライバーが手動で4WDに切り替えます。使い勝手悪いため玄人向きのもので、世界的に絶滅危惧種です。独3社の現行モデルにも採用されていません。

◆ フルタイム4WD

常時4輪に駆動力が発生して車輪を動かします。従来型の価値観では最強の四駆システムになります。「センターデフ式フルタイム4WD」と「トルクスプリット型フルタイム4WD」があります。

<センターデフ式フルタイム4WD>

エンジンの出力をセンターデフが受けて前後輪に分配します。1980年にアウディが初代クワトロシステムを量産してから世に普及しました。しかし、最近は重量やコストの問題で採用できる車種が減っています。独3メーカーの現行モデルではメルセデスとアウディのエンジン縦置モデルのみで採用されていますが、BMWは採用をやめてしまいました。

<トルクスプリット型フルタイム4WD>

ベースとなる2WDモデルの主駆動輪から、トルク分配を受けて常時四輪を駆動輪します。日本のスバルの「ACT-AWD(当初ACT-4)」が先駆です。スバルの場合はFFベースですが、後輪へのトルク配分の強さを電子制御クラッチで強弱します。このようにセンターデフを使わずに常時四駆状態を保つのは、スバルACT-AWDの他にトヨタのGRヤリス(GR-Four)やホンダ新型ヴェゼルぐらいの少数派です。現行の独3社にこの仕組みはありませんが、後に説明する「スタンバイ式4WD(アクティブ型)」も似た機構になります。追って説明いたします。

◆ スタンバイ式4WD

「トルクオンデマンド型4WD」とも呼ばれ、その名の通り必要な時だけ自動的に4WDになり、不要になると2WDに戻るものです。現在世の中の4WDの主流はこれになります。
例えばFFベースの車両の場合、エンジンの出力は前輪に直結しており、プロペラシャフトを通じて後輪を駆動します。この後輪側に油圧装置が挟まれていて、通常は油圧が低い状態であり後輪へはエンジンの出力はほとんど伝わっていません。そして前輪が空転するなどして、前後輪に回転差が生まれると油圧が高まり四駆になるという仕組みです。機械仕掛で四駆に切り替わるものを「パッシブ型」、電子制御で切り替わるものを「アクティブ型」といいます。

<パッシブ型>

「パッシブ型」の装置で代表的なものは「ビスカスカップリング」で、安価なため軽自動車や小型車への採用が多いです。

<アクティブ型>

「アクティブ型」で使われている装置は、日本車はジェイテクトの「ITCC」(電子制御カップリング)で、欧州車はスウェーデンの「ハルデックスカップリング」になります。独3社のエンジン横置モデルは全てこのハルデックスです。それぞれ組み合わされるソフトのプログラムによって特徴が変わります。

先に「トルクスプリット型フルタイム4WD」とメカニズムが似ていると書きました。機構はほぼ同じなのですが、アクティブ型のスタンバイ式4WDの場合、例えばFFベースだと、平常時はほぼFF走行ですが、四駆への切替えを早くするために後輪に予め5%程度トルク配分してスタンバイしておく感じです。常時4輪でなくて済むので、装備が軽量安価にできるというメリットがあります。

◆ モーター式4WD

ハイブリッド車では、例えばトヨタのe-Four等は、前輪エンジン+モーター駆動、後輪はモーターのみの駆動というパターン。テスラはEVなので前後モーター駆動になります。このところは電子デバイスが発達し、モーターとの相性はとてもよく、よりきめ細かに制御てきるようになっています。今回は、主題てはないので細かい説明は割愛しますが、今後のEV時代においてモーター主流になっていきますね。

◆ どのメーカーが優れているか?

まず、メルセデスとBMWは共にFRを基本とするメーカー。それに対してアウディはFFメーカーです。通常FFはエンジン横置なのですが、アウディは、なんとエンジン縦置が基本のFFメーカーなのですね。日本のスバルもそうです。アウディとスバルが乗用型4WDで世界をリードしたのは、このエンジン縦置FFというレイアウトが大きく寄与しています。元々FFなので前輪は効率的に駆動しながら、エンジン縦置なのでそのままプロペラシャフトを伸ばせば効率的に本格的な4WDが出来上がってしまうのですね。
エンジン横置だとどうしても効率が落ちるため、この燃費と低コスト化の時代では、やはり後輪駆動系が軽量簡素なスタンバイ式4WDが主流になります。FRベースの4WDの場合、エンジンは運転席よりに後方に配置するので、トランスミッションの後ろからカウンターシャフトで前輪駆動系につなぎます。狭い場所を通るのでこちらも軽量簡素な前輪駆動系になります。従って、常用型4WDに関しては、後輪偏重トルクか、必要なときのみ前輪が補助するトルクオンデマンド型が中心です。従って、4WDシステムだけにフォーカスすると独3者の中ではアウディのエンジン縦置(A4以上)がやや有利となります。また、アウトバーンで雨の高速を走るとなると圧倒的に4WDが有利であり、このところメルセデスやBMWも四駆モデルに力を入れています。

<メルセデスベンツ>

メルセデスベンツの四駆モデルは4MATICと呼びます。現行モデルはエンジン縦置(Cクラス以上)のFRベースの四駆は「センターデフ式フルタイム4WD」が基本です。後輪偏重トルクタイプになっています。それほど凝った四駆システムではありません。但し、Gクラス等は本格オフローダーなのでデフロック等も装備します。
エンジン横置のFFベースモデルは、ハルデックスカップリングによるスタンバイ式4WD(アクティブ型)です。AMGには左右輪をコントロールするトルクベクタリングも装備されています。

<BMW>

エンジン縦置FRメーカーとしての誇りもあり、独3社の中では最も4WDに消極的で出遅れていました。初代X5等はセンターデフ式フルタイム4WDでしたが、FRベースのスタンバイ式4WDになっています。通常はFRで走り、必要な時のみ四駆になるというものです。このX-Driveはスタンバイ式ですが、それを返って都合よく利用し、FRならではの回頭性とFR欠点の不安定さを補ういいところどりなのです。走りの楽しさに重きをおいた四駆システムですね。この方法は日産GT-Rの「ATTESA E-TS」が先駆となります。Mシリーズ等にトルクベクタリングも備えるモデルもあります。3シリーズはFRベースですが、2ドアクーペを除く2シリーズはエンジン横置FFベースの四駆です。こちらはハルデックスカップリングによるスタンバイ式4WDとなっており一般的なものです。

<アウディ>

A4以上はアウディお家芸のエンジン縦置FFベースのセンターデフ式フルタイム4WDが基本です。四駆機構としてのメリットは先に述べましたが、エンジンが前方に突き出すため、フロントヘビーになりやすい(曲がりにくい)という欠点があります。そのため、最近のアウディはエンジンを後方にスライドして、さらに後輪偏重トルクにするなどして、FRベースの4WDに近づけています。こちらもトルクベクタリングを装備して更に旋回性能を高めています。
そんなアウディのA3以下はエンジン横置モデルですが、グループ会社のフォルクスワーゲンワーゲンと共通です。こちらもハルデックスカップリングによるスタンバイ式4WDになりますが、トルクベクタリングの採用に積極的で、メカニカルに旋回能力を高めています。

簡単ではありますが、独3社の4WDを比較してきましたが、駆動システムとしては総合的にアウディがやや優勢です。走りの楽しさではBMW。メルセデスは本格的なオフローダーであるGクラスのような別格な存在もあり、それぞれ長けた特徴があります。長くなり失礼いたしました。ご参考になりましたら幸いです。

質問者からのお礼コメント

2022.11.3 22:20

凄すぎる回答、有難うございました。

その他の回答 (4件)

  • オフロード性能で言えば、一時傘ランドローバーを傘下に収めたBMWに分があるようです。SUVのが欲しくて毎日YouTube見てますが、X5,X6などのモーグルや泥濘地の走破性が他を圧倒しています。

  • 車の特性上、FFベースのAudiは主に前輪を駆動し、積極的に四駆のトルク制御を行い、オーバーステアを防いだり直進安定性を高めています。

    FRベースのMBやBMWは主に後輪を駆動し、どちらかと言えば補助的に四駆のトルク制御を行なって安定性を高めています。

    4WDシステムの優秀さで言えばAudiですが、MBやBMWはそもそもFRベースですがら車体のバランスが良く、そこまで四駆に頼らずともいい走りをします。
    Audi(VW車を含む)の場合エンジン搭載位置が結構前の方なので、バランス的にトップヘビーとなりハンドリングがやや鈍いです。

  • 4WDシステムは、
    各社とも複数の機能を所有していると思われますが、それぞれの違いと、
    一般的な乗用車に搭載されている四駆システムで記載します。
    長くなりますが、ご了承ください。

    ・アウディ
    主に3種類の4WDシステムの技術を所有しております。

    ①縦置きエンジン用のセンターデフ有りのフルタイム4WDシステム。
    S4/RS4/SQ5/RS6などの超スポーツモデルが採用。
    ※国産車ではスバルの『WRXS4』の四駆システムが近い。

    ②縦置きエンジン用の先読み式4WDシステム
    (通常時はフルタイム四駆ではないが、ダイナミックモード時はフルタイム)
    A4/A5/Q5/A6/A7/Q7などが採用し、アウディの最多四駆になりつつある。
    ※スバル最大勢力の『アクティブトルクスプリットAWD』に近く
    『フォレスター』や『その他のスバル四駆車に多く採用』。

    ③横置きエンジン用のオンデマンド式4WDシステム
    スウェーデンのハルデックス社が開発したパッケージを前後輪に入れた四駆
    A3=VWゴルフ/Q3=VWティグアン/Q2=T-ROCなど、
    Cセグメント以下の車種で、VW社との兄弟車種に多く採用している。

    ・メルセデス
    ①FFベースのA/GLAなどはトルクオンデマンド方式の4WDシステム。
    国内では、ホンダのスポーツモデル以外の四駆に近いイメージ。
    ②FRベースのC/E/S/SUV系は基本、前輪33:後輪67の遊星ギアの四駆。
    国産車で近い車種などは不明。

    ・BMW
    ①FRベースのxDriveは電子制御多板クラッチを用いて、
    前50:後50から前0~後100まで走行状況で可変配分な4WDシステム。
    ②FFベースのxDriveはファイナルドライブに一体化した電子制御多板クラッチを採用する4WDシステム。
    国産では、マツダの4WDシステム近いと思われる。


    優秀な順番も『どの分野で優秀か』が難しいですが、
    燃費を気にせずに『高速走行時の安定性』+『悪天候時の安定性』で
    ジャッジするとアウディの①です。
    『早く、安全に、精神的に安心に移動できる』代わりに燃費は…です。

    今どきの、燃費に多少配慮しつつ、
    『高速走行時の安定性』+『悪天候時の安定性』を求めると
    アウディの②になると思います。
    ※BMWやマツダなど他メーカーの4WDシステムも、電子制御技術などで、
    これに追いつこうとしていますが、長年のノウハウ(この塩梅は当然、
    企業秘密で不明ですが)などが投入された部分では『アウディ』と、
    国内では『スバル』に一日の長があります。

    以上、ご参考いただければと思います。

  • システムの違いはわかりませんがアウディの4WDが優秀なようです。

    YouTubeの動画で3車を比べたテスト動画とかありますがアウディが安定した走りをしてる動画が多いです。雪道とかは。

    本気のオフロードは車の車高とかも関わってきますのでわかりません。

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