■日産の“コンパクトミニバン”なぜ存在しない? 噂の「ノートミニバン」あるべき?
いま、日本におけるミニバンの売れ筋は大きく分けて3つのクラスとなっています。ひとつは“Lクラス”と呼ばれ、トヨタ「アルファード」や「ヴェルファイア」、そして日産「エルグランド」が属するセグメント。
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ふたつめは“Mクラス”としてトヨタ「ノア/ヴォクシー」、日産「セレナ」、ホンダ「ステップワゴン」など。そして“Sクラス”(コンパクトミニバン)と呼ばれるトヨタ「シエンタ」やホンダ「フリード」など小さいモデルが存在します。
コンパクトミニバンは、室内の広さは控えめながら大人も(ゆとりがないとはいえ)無理なく座れる3列目シートを備え、小さな車体だから運転しやすいのも魅力。子育て世代の日常使いに最適なパッケージングとして人気なのもうなずけるところ。
しかし、日産のミニバンラインナップを見ると、LクラスやMクラスには商品を展開しているものの、コンパクトミニバンには商品がありません。
かつては「キューブキュービック」という3列のコンパクトモデルを展開していましたが、2008年に終了。しかし、シエンタやフリードの販売状況を見ればわかるように、このクラスは当時よりも現在のほうがボリュームの大きなマーケットとなっているにもかかわらず、どうして日産にはコンパクトミニバンがないのでしょうか。
その理由は、現在の日産のラインナップの特徴を見れば見えてきます。ポイントはふたつあります。
ひとつは、現在の日産の国内販売は「多くの車種を備える」というよりは、選択と集中による「少数精鋭」で戦っていることが挙げられます。
やみくもに車種を展開するのではなく、軽自動車なら「デイズ」と「ルークス」、コンパクトカーなら「ノート」、コンパクトSUVなら「キックス」、SUVは「エクストレイル」そしてミニバンは「セレナ」というように、主戦場では主力となるモデルを据えて多くのユーザーを吸収しようという作戦で、どれも成功を収めています。
これは効率面で見ると実に賢い方法といえ、“選べないこと”による多少の取りこぼしがあったとしても、多くの車種を揃えて人気にばらつきが起こるよりも全体としての利益率を高められる手法といえるでしょう。
日産は数(販売台数)を追うことやバリエーションを増やすことよりも、利益率を高めることを重視しているのです。
もうひとつは、日本で確実に売れるジャンル以外は、日本専用車を作らないことが挙げられるでしょう。
この数年の新型車(EVを除く)でいえば、軽自動車(デイズ/ルークス)とMクラスミニバン(セレナ)、そしてコンパクトカー(ノート)という日本での販売ボリュームが大きいジャンルしか国内専用車を用意していないのです。
コンパクトミニバンのシエンタやフリードは日本以外にあまりニーズがないため、アジアなどにわずかに輸出するものの、基本的に国内専用車となっています。
つまり日産がコンパクトミニバンを投入するのであれば、国内市場だけを考えて損得勘定をしないといけません。日産は現時点では、コンパクトミニバン市場で新たに莫大な投資をして新型車を用意するだけのメリットがないと考えていると判断できます。
海外にもこのクラスの3列シートモデルは存在しますが、国内で必須となるスライドドアではなくヒンジドアが基本。だから日本向けと海外向けは分けて考えないといけません。
海外向けはミニバンというよりは「MPV(多人数乗用車)」という扱いで、日産でいえば「リヴィナ」が該当します。ちなみに2019年に登場した現行リヴィナは三菱「エクスパンダー」のOEMモデルです。
とはいえ、シエンタやフリードがこの勢いのまま売れ続けるのであれば、日産も新型車を用意する決断をする時が訪れないとも限りません。
実は、ノートをベースにしたスライドドア付きの3列コンパクトミニバンが登場するという噂が以前より流れており、その声は今も根強く聞かれます。
将来の商品計画で、しかも噂レベルの話なので実際に登場するかはわかりませんが、いつまでも噂が消えないということは、ユーザーの期待値の高さと比例しているともいえそうです。
もし本当に日産からコンパクトミニバンが登場すれば、シエンタやフリードの手ごわいライバルとなることは間違いないでしょう。
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みんなのコメント
グローバル視点で見ても、日本より販売台数の少ない欧州市場向けや東南アジア向けに専用モデルを入れる余力があるなら、日本向けコンパクトミニバン投入はあって然るべきと思うのだが。ただ、昨今の日産を見て遅きに失した感はあるね…