フォルクスワーゲン ゴルフ (ハッチバック) 「GOLFの歴史の中でターニングポイントとなる世代」のユーザーレビュー

CB CBさん

フォルクスワーゲン ゴルフ (ハッチバック)

グレード:eTSI Rライン_RHD(DSG_1.5) 2021年式

乗車形式:マイカー

評価

4

走行性能
5
乗り心地
4
燃費
5
デザイン
4
積載性
4
価格
2

GOLFの歴史の中でターニングポイントとなる世代

2022.3.6

総評
カタログなどに書かれているオンラインシステムには期待せず、ナビゲーションはAndroid Autoなどの別のモノを使うつもりであれば、走る、曲がる、止まるという車の基本の部分においてはGOLFらしさがつまっていて走るのが楽しくとても良い車だと思う。
満足している点
がっしりとしたボディ剛性と48Vマイルドハイブリッドエンジンのスムーズさ。 また運転支援関連の装備はしっかりしておりとても使いやすいので特に長距離のドライブでは疲れが少ない。
不満な点
ナビゲーション、オンラインシステムは評価に値しないほどに駄目で、従来からナビ系は弱いが今回は輪をかけて出来が悪いのでこれをOKとして市場投入したVWの判断を疑うほど。
デザイン

4

一見するとくの字のCピラーや端正なハッチバック形状でまぎれもなくGOLFのシルエットだが、じつはそのシルエットを保ちながらGOLF8では空力を向上させるためのデザイン形状が随所に見て取れる。 例えばルーフラインはこれまでのGOLFに比べて後端へ少し下げながらの傾斜をつけていたり、同様にサイド部を含めても後端に向けてかなりボディを絞っていることが分かるが、これらは車内の広さを犠牲にせずに行っているところが素晴らしい部分だと思う。 フロントの顔つきは好き嫌いがはっきりする部分でもあるが、空力を一番に考えたときにグリルレスとしてフロントまで下げたボンネット形状は空力特性にはかなり効果を発揮してると思われる。横一直性にラインを引いたその下にあるヘッドライトの形状も実はGOLFⅠ、GOLFⅡなどのヘッドライトデザインからインスパイヤされていることは考えるとデザイナーのGOLFへの入れ込み方が分かって興味深い。 また通常は見えない下回りはすべてカバーで覆われていてここでも空力を向上させるデザインとなっている。 価格の高い高級車では以前から行われてきたことでもあるがGOLFのクラスでここまでやってきたことも空力に対する今回の拘りがうかがえる。 しかしながらドアグリップだけは空力を優先せず安全性を優先している。空力を優先すればフラップ式を採用するところだが、ドアは何かあった時に握って開けられることがVWの安全性へのポリシーになっているので常に内外のドアグリップは握ることが出来る形状となっていて個人的にはとても共感できる考え方の部分でもある。
走行性能

5

GOLF8で気に入っている一番のポイントが走行性能で、シャーシはGOLF7からのキャリーオーバーで目を見張るような進化は無いものの既に十分な基本性能を持っているところに今回はパワーユニットとして48Vマイルドハイブリッドエンジンを搭載したことが非常に大きい。 日本国内でマイルドハイブリッドという車は軽自動車に多くあまり先進的なイメージはないかもしれないが、48Vマイルドハイブリッドシステムは国内のそれとはまったく違う構造で48Vという高い電圧を有効に使ってエンジンを強力にアシストすることと、BSGと呼ばれるオルタネータ・ジェネレータをベルト駆動することでエンジンの停止・再始動がとてもスムーズになっている。 このシステムはDSGの低速域でぎくしゃくしてしまう点もモーターのアシストで補完するためにこれまでのDSG搭載車に比べてもかなりスムーズさが向上している。 市街地の走行はもとより高速道路の走行においても十分なパワーがあるので乗りやすく疲労が少ないドライブができる。
乗り心地

4

R-Lineは他のグレードに比べて少し足が硬めと言われることがありますが、ドイツ車を乗り継いできた人はそのような感覚にはならないと思われる。 18インチホイール+ミシュランタイヤに交換しているが、特に乗り心地に対して問題に感じたことはない。 初期導入モデルではDCCが付いていないためシチュエーションに合わせて好みの減衰力を選べない点は残念な部分である。 GOLF8では1.5Lモデル以上に後輪のサスはマルチリンク式が採用されているが、1.0Lのトーションビームと乗り比べると若干オバースペック的な部分をノーマルでは感じるところもある。 この部分はもう少しサスペンションをスポーツ的な方向に振るとよりマルチリンクの性能を引き出せるような気がする。
積載性

4

デザインのところでも書いたようにGOLF8では空力をかなり考慮した形状にしていながらも居住性や積載性は犠牲にしなかったところが評価できるポイント。 フラットな荷室も従来通りのGOLFと同様に使いやすい。 但し、リヤウインドをかなり寝かしたこともあって後端の方で高さがある荷物は従来に比べると若干積みにくいことがあるかもしれない。
燃費

5

48Vマイルドハイブリッドエンジンの良さ一つが燃費の向上にある。 走行性能欄で書いたようにBSGを最小していることで頻繁なエンジン停止・再始動もストレスにならないほどスムーズさなっていることもあって積極的に使用できる。 またエンジンの再始動は12Vの鉛バッテリーの電力ではないので、鉛バッテリーの劣化を心配することもない。 GOLF8ではコースティングと機能があり、平坦な道路などでアクセルを抜くとすぐさまエンジンが止まり滑走状態になる。 従来も他社で同様なシステムはあったと思うがアイドリングまででエンジンを停止させることはなかったと思われる。 これを実現できているのも48VマイルドハイブリッドエンジンのBSGによるところが大きい。 コースティングは慣れるまで注意が必要だが慣れてくるとコースティングへ入れるタイミングもある程度自分のコントロールで出来るようになる。 前車までは燃費を考えて車に乗ったことはなかったがGOLF8では特にかなり燃費が良いのでより積極的に燃費を伸ばす運転をしてみようという気になるところが不思議なところでもある。
価格

2

必要なオプションを付けるとGOLF7のGTIが買える程度の価格になってしまう。 現在は車全体の価格が上昇しているので仕方がない部分もあるが、実質使えないナビゲーションなどで価格を押し上げていることもあるのでここはもう少し何とかしてほしいところ。
 
故障経験
現在まで故障無し

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