18系マジェスタのi-fourという4WDのグレードを所有しております。最近知り合いより20インチのタイヤ、ホイールセットを譲ってもらいましたが、タイヤサイズが235 30 20と255 30 20で揃っていません。このまま装着し

Question

ても問題はないでしょうか？駄目な場合はどちらのサイズに合わせた方が良いでしょうか？宜しくお願いします。

Answer 1

まず、譲り受けた４輪をそのままi-fourに取り付けることはできません。四駆システムが故障してしまいます。前後輪で外径を揃えるのが基本なので、前後リム幅も原則は同じにします。以下、前後リム幅が同じことを前提に進めますが、もしも異なっていた場合は、そのスペックをお知らせください(前後でインセットが異なるのは問題ありません)。

■ タイヤ選定

「235/30R20」か「255/30R20」のどちらかの選択ならば「255/30R20」になります。もちろん別の候補もあります。タイヤ交換は４輪同時に新品同銘柄に揃えることになるので、 仮に「255/30R20」で揃えるにしても、譲り受けたリアタイヤがほぼ新品でない限りは交換することになります。まずは純正スペックからご確認ください。

＜18系マジェスタ i-four純正＞
ホイールサイズ:17×7.0+45
タイヤサイズ:215/55R17 94W
車両総重量:2,035kg

タイヤ交換に際しては「タイヤ外径」「負荷能力」「接地面積」「適合リム幅」の４点を確認します。少し説明がありますが、読み終わる頃には大枠見当がつくようになると思います。

■ タイヤ外径

保安基準(車検)では、メーター表示で40km/hの時に、実速度が概ね-22％～+6%の誤差の範囲に留まっている必要があります。純正タイヤを基準にした候補のタイヤの外径比で誤差の概算を計算します。以下、カッコ内がその外径比になりますが、いずれも基準以内に収まっていることをご確認いただけると思います。

＜純正タイヤを基準にした外径比＞
純正値 215/55R17 外径668mm(±0%)
候補A 235/30R20 外径649mm(-2.8%)
候補B 255/30R20 外径661mm(-1.0%)
候補C 235/35R20 外径672mm(+0.6%)
候補D 245/35R20 外径679mm(+1.6%)

■ 負荷能力

タイヤ1本当たりが耐えられる荷重が決まっており、その荷重に耐える能力のことを「負荷能力」といいます。タイヤ内の空気の容量が大きいほど負荷能力も高なり「ロードインデックス」で示されます。以下の88～95の値がロードインデックスです。

純正値 215/55R17 94(670kg)
候補Ａ 235/30R20 88XL(560kg)
候補Ｂ 255/30R20 92XL(630kg)
候補Ｃ 235/35R20 92XL(630kg)
候補Ｄ 245/35R20 95XL(690kg)

インチアップをするとタイヤの空気容量が減り負荷能力も下がります。そこで、インチアップをする際にはタイヤ幅も広げ、さらに空気圧を上げて空気容量を増やします。しかし、普通のタイヤでは空気圧は240～250kPaまでが最大負荷能力の限界で、それ以上空気を入れても負荷能力は高まりません。なので、タイヤメーカーの方で偏平率の低いサイズには、予め「エクストラロードタイヤ」というものを設定して、高い空気圧(290kPaまで)でより高い負荷能力を得られるようにしています。上記の候補のロードインデックスに「XL」とかかれていますが、これが「エクストラロードタイヤ」になります。

18系マジェスタi-Fourの車両総重量は2,035kg。単純計算で1輪当たり509kg(2,035kg÷4輪)以上が保安基準で必要な負荷能力です。なので最も負荷能力の低い「候補Ａ」でも車検はクリアできます。
でも、実際には前輪荷重の方が重たく、ブレーキ時の負荷等も考慮する必要があります。
18系マジェスタの場合は、概算で前後荷重配分は53:47程度。概ね「前1080kg：後955kg」程度。前輪の片輪には540kg程度の静止荷重になっていると仮定します（概算です）。さらにブレーキ時の安全マージンを5％程度とると「540kg＋5%＝567kg」となります。こうなると「候補A」では容量不足という判断になります。従って、ロードインデックスは最低でも89以上が必要であろうと推定されるわけです。あくまでも概算ですが、このように見ていきます。
なので、この負荷能力の観点でみていくならば、候補BCDあたりが適正ということいなります。

■ 接地面積

インチアップをすると空気容量が減るので、タイヤ幅を増やして空気容量を増やすという説明を書きましたが、タイヤ幅を増やす理由は他にもあります。インチアップをするとタイヤの剛性を高める必要があるため、その副作用としてタイヤの前後方向の接地面積が減ってしまいます。それを補うためにタイヤの横幅を増やして接地面積を確保します。しかし、タイヤ幅を広げると空気抵抗が増し、雨の道でハイドロプレーニングが起こりやすくなるため、タイヤ幅は必要最小限の増加に留めておく方が賢明です。その観点でいくならば、候補Ｃの「235/35R20」または「245/35R20」あたりが適正と思います。

純正値 215/55R17
候補Ｂ 255/30R20
候補Ｃ 235/35R20★
候補Ｄ 245/35R20★

■ 適合リム幅

タイヤ幅が広がるとリム幅も広げますが、タイヤサイズに合ったリム幅に装着する必要があります。以下の適合リムの範囲に組込みます。質問者様の譲り受けたホイールのスペックがわからないのですが、適合リムの範囲であれば問題なしです。リム幅はいずれも9.5インチまで広げられますので、前後とも9.5インチでも問題ありません。ツライチの場合には、少し引張り気味の方がフェンダーへの干渉を回避しやすいです。

純正値 215/55R17 6.0-7.5インチ
候補Ｂ 255/30R20 8.5-9.5インチ
候補Ｃ 235/35R20 8.0-9.5インチ★
候補Ｄ 245/35R20 8.0-9.5インチ★

以上長くなりましたが、個人的には候補ＣＤあたりがよいと思います。後輪のツラが引っ込む場合には、後輪のインセットを少し小さめにしてツラを調整します。
その他、ご不明な点などございましたら、追加でご質問いただけましたら幸いです。

質問者からのお礼コメント

長文でのご回答、ご説明に感謝致します。
参考にさせていただき、タイヤサイズについてご検討させていただきます。ありがとうございました。

Answer 2

4WDに限らず前後そんなチグハグな外径にしません。
マジェスタの20インチに30扁平なんてのは、常にセパる危険と隣合せです。
勝手に自爆するなら良いのですが、それで善良な一般人が巻き込まれるケースがよくあります。