現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 5代目クラウンマジェスタが目指したのは揺るぎなき「日本の最高峰」【10年ひと昔の新車】

ここから本文です

5代目クラウンマジェスタが目指したのは揺るぎなき「日本の最高峰」【10年ひと昔の新車】

掲載 更新 12
5代目クラウンマジェスタが目指したのは揺るぎなき「日本の最高峰」【10年ひと昔の新車】

2009年、トヨタブランドの最上級セダンとしてクラウンマジェスタがフルモデルチェンジ、「マジェスタ」として5代目へと進化した。クラウンよりひとまわり大きい専用ボディにセルシオと共通のV8エンジンを搭載、そこに日本の高級車としての「格」が盛り込まれた。それはセルシオとはどう違っていたのか、「クラウンよりも上」はどう表現されていたのか。ここでは発表間もなく行われた試乗レポートの模様を振り返ってみよう。(以下の試乗記は、Motor Magazine 2009年6月号より)

どんな場面でもクルマを安全にスムーズに走らせることができる
かつてはクラウンがトヨタブランドのフラッグシップだった。その後、上にセルシオがラインアップされたが、そのセルシオはLSと名称変更されレクサスブランドへ。クラウンファミリーのなかでトップモデルだったクラウンマジェスタが、押し上げられるようにトヨタブランドの長男となった。

●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか

ただ、先代のクラウンマジェスタは「意図せず長男になった」というイメージが強かったが、新型はもともとそうしたポジショニングになる意図で開発されたので、生まれながらにしてトヨタブランドのトップに相応しい高級車としての「格」を備えている。

まず、そのスタイル。先代モデルのテールランプまわりのデザインが個性的でとても好きだったのだが、新型はそのイメージを大きく変えてきた。万人受けしそうでトヨタ車らしいといえばそうだが、フラッグシップとしての押し出し感は薄いように感じられる。

チーフエンジニアの下村氏によると、「先代は好き嫌いが分かれていたため、新型は多くの人に好かれるデザインにした」という。たしかに縦にバーが入れられ大きくなったグリルは押し出し感が十分にあり、迫力のあるものに変わっている。

新型は、先代比でホイールベースが75mm延長された。といってもいたずらに全長が伸ばされたわけではなく4995mmに留められている。

前出のチーフエンジニアの下村氏は「新型クラウンマジェスタを一番快適なクルマにしたかった」という。快適なクルマというのはなにも室内の広さや豪華さだけではない。乗り心地もそうだ。たかが75mm、されど75mm。この+75mmの違いで乗り心地は大きく変わってくる。満足のできる乗り心地の境地に到達するには絶対にこの75mmが必要だったのだ。

快適なクルマという点では、ラゲッジスペースも先代モデルと同等の523L(リアオートエアコン装着車は426L)を確保しているが、開口部幅を左右に広げ内部の凹凸を抑えることで使い勝手を向上させゴルフバッグなどの出し入れを容易にしたのもポイントになっている。

搭載エンジンは2機種。FRには4.6Lの1URFSE型V8DOHC、4WDには4.3Lの3UZ-FE型V8DOHCだ。トランスミッションは、FRが8速AT、4WDには6速ATが組み合わされる。

試乗車として用意されていたのは、4座仕様のGタイプFパッケージとGタイプ、AタイプLパッケージの3タイプ。装着タイヤは、GタイプFパッケージがYOKOHAMA dB decibel E75、GタイプとAタイプLパッケージがBS TURANZA ER33。サイズは3タイプとも前後235/50R17。235サイズのタイヤはV8の巨大なトルクを支えるために必要であり、ロードノイズを極力抑えるため銘柄選定にもこだわったという。

また、アルミホイールも剛性を上げロードノイズを抑えることを実現させた。そうしたことが功を奏し、室内はとても静かだ。新しいクラウンマジェスタは、異音や雑音が聞こえることによるストレスとは無縁だろう。

そして、走りはトヨタブランドのフラッグシップに相応しいものだった。グレードによる走りの違いに大きなものはなく、高速コーナーもフラットな姿勢のままクリアしていく。タイトなカーブが続く場面でもハンドルを切ればその通りにクルマがトレースしてくれるのだ。アクセルのオンオフやブレーキのオンオフで車体の向きを変えるような感覚とは違い、まるで敷かれているレールの上を走っているようだ。

新型クラウンマジェスタのクルマとしての完成度はとても高く、運転しているというよりはクルマが勝手に気持ちよく走ってくれているという印象を強く持った。クラウンマジェスタをうまく運転するにはドライバーの腕はあまり関係ないのかもしれない。誰もがスムーズにどんな場面でもクルマを安全に走らせることができる、それが新型クラウンマジェスタの意図された快適性のひとつなのだろう。(文:Motor Magazine編集部 千葉知充/写真:村西一海)

トヨタ クラウン マジェスタ Gタイプ Fパッケージ 主要諸元
●全長×全幅×全高:4995×1810×1475mm
●ホイールベース:2925mm
●車両重量:1820kg
●エンジン:V8DOHC
●排気量:4608cc
●最高出力:255kW(374ps)/6400rpm
●最大トルク:460Nm/4100rpm
●トランスミッション:8速AT
●駆動方式:FR
●10・15モード燃費:9.1km/L
●タイヤサイズ:235/50R17
●車両価格:790万円(2009年当時)

[ アルバム : 5代目トヨタ クラウン マジェスタ はオリジナルサイトでご覧ください ]

こんな記事も読まれています

新車AMR24は「間違いなく進歩している」も他陣営を警戒するアロンソ。頂点に立つには「現実的な視点が必要」
新車AMR24は「間違いなく進歩している」も他陣営を警戒するアロンソ。頂点に立つには「現実的な視点が必要」
AUTOSPORT web
グーマガ 今週のダイジェスト【2/17~2/23】最新SUV情報たっぷりの一週間!
グーマガ 今週のダイジェスト【2/17~2/23】最新SUV情報たっぷりの一週間!
グーネット
愛車の履歴書──Vol31. 佐野勇斗さん(番外後編)
愛車の履歴書──Vol31. 佐野勇斗さん(番外後編)
GQ JAPAN
優雅で洗練されたマセラティのスーパースポーツ「グラントゥーリズモ トロフェオ」が魅せる世界
優雅で洗練されたマセラティのスーパースポーツ「グラントゥーリズモ トロフェオ」が魅せる世界
@DIME
なんという場所に…「日本一低い」信号機を見てきた 低さもだけどスゴイのは「迫力」?
なんという場所に…「日本一低い」信号機を見てきた 低さもだけどスゴイのは「迫力」?
乗りものニュース
メルセデスW15の進化に興奮するハミルトン「明らかに改善したし、はるかにドライビングしやすい」
メルセデスW15の進化に興奮するハミルトン「明らかに改善したし、はるかにドライビングしやすい」
AUTOSPORT web
変わるのはヘッドライトだけじゃない!「中身」が大胆に進化するメルセデスベンツのフラッグシップBEV
変わるのはヘッドライトだけじゃない!「中身」が大胆に進化するメルセデスベンツのフラッグシップBEV
レスポンス
レッドブルF1はただ勝つだけじゃ満足出来ない? リカルド「彼らは競争相手を完膚なきまで打ち砕くことを望んでいる」
レッドブルF1はただ勝つだけじゃ満足出来ない? リカルド「彼らは競争相手を完膚なきまで打ち砕くことを望んでいる」
motorsport.com 日本版
新田守男&高木真一のK-tunes Racing大ベテランコンビが目指す2024年の目標は「まずは1勝」
新田守男&高木真一のK-tunes Racing大ベテランコンビが目指す2024年の目標は「まずは1勝」
AUTOSPORT web
レッドブルF1代表、進行中の内部調査について問われるも「プロセスや期間については自由にコメントできない」
レッドブルF1代表、進行中の内部調査について問われるも「プロセスや期間については自由にコメントできない」
AUTOSPORT web
「デカいSUVは駐車料金3倍にしろ」パリ市民の怒りは車の潮流を変える? “際限ない巨大化”を止められるのか
「デカいSUVは駐車料金3倍にしろ」パリ市民の怒りは車の潮流を変える? “際限ない巨大化”を止められるのか
乗りものニュース
HKSのブーストコントローラー「EVC‐S」 が視認性に優れたカラー液晶を採用した「EVC‐S2」に進化!
HKSのブーストコントローラー「EVC‐S」 が視認性に優れたカラー液晶を採用した「EVC‐S2」に進化!
くるまのニュース
VW「ID.7ツアラー」世界初公開! 新時代のフラッグシップモデルは荷物満載で長距離も走れるEVワゴン
VW「ID.7ツアラー」世界初公開! 新時代のフラッグシップモデルは荷物満載で長距離も走れるEVワゴン
VAGUE
ベントレーが日本のために仕立てた特別な1台【九島辰也】
ベントレーが日本のために仕立てた特別な1台【九島辰也】
グーネット
まさかF1チームからメールが届くなんて!? ウイリアムズ育成加入の松井沙麗「とにかく速いクルマに乗りたい。F1アカデミーから道が開ければ」
まさかF1チームからメールが届くなんて!? ウイリアムズ育成加入の松井沙麗「とにかく速いクルマに乗りたい。F1アカデミーから道が開ければ」
motorsport.com 日本版
驚異の50mmフルレンジと165mm薄型ミッドウーファーをカップリング、BLAMから『ジムニー』専用パッケージ「165 Jimny」新発売
驚異の50mmフルレンジと165mm薄型ミッドウーファーをカップリング、BLAMから『ジムニー』専用パッケージ「165 Jimny」新発売
レスポンス
フェラーリ、テストでマシンの弱点改善に手応え。バスール代表「ドライバビリティや一貫性の面で前進した」
フェラーリ、テストでマシンの弱点改善に手応え。バスール代表「ドライバビリティや一貫性の面で前進した」
motorsport.com 日本版
高速道路「休日割引」縮小で「ため息しか出ない」なぜ割引やめたのか? 休み取れない人々から嘆きの声多数
高速道路「休日割引」縮小で「ため息しか出ない」なぜ割引やめたのか? 休み取れない人々から嘆きの声多数
くるまのニュース

みんなのコメント

12件
  • 最後のクラウンらしい車。
    「いつかはクラウン」の、たぶんこの辺りが完成形だと思います。
    サイズも動力性能もバランスよくまとまった。
    *個性がない・・と言ってる人も居ましたが大多数の満足とはこんなものでしょう。
    私は、好きだな。
  • 社用車の1番上級車は長い間コレで非常に快適でしたが、最近最後のマジェスタに変わってしまい残念です。LSじゃ高すぎ大きすぎだし、他に良いの無いし。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

642.6715.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

37.9488.6万円

中古車を検索
クラウンマジェスタの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

642.6715.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

37.9488.6万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村