スズキ ソリオハイブリッド 「5人乗りミニバンのコスパキング」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

5人乗りミニバンのコスパキング

2022.6.20

年式

2020年12月〜モデル

総評

家族でお出かけするのに嬉しい装備がこれでもかと付いて、着替えをしたり休憩したりする時にも気持ちのいい広い空間があって、元気にキビキビと走ってくれる、奇跡の1台。最小回転半径が4.8mなので、狭い住宅街などに住んでいるファミリーにも本当に便利だと思います。

満足している点

ドアミラーの取り付け位置が変更されて、死角が減っているから右左折時はもちろん、駐車場での扱いもさらにスムーズになったと感じます。バックギアに入れると、大きな画面の「全方位モニター」（オプション）で、真上から自車を見た映像が確認でき、その映像がとてもクリアでわかりやすいです。車体がまっすぐになっているか、障害物がないかどうか、ひと目でわかるのは車庫入れが苦手な人でなくても、かなり助かる安心サポート機能です。

不満な点

これだけのコスパを実現するためなので仕方ないですが、バックドアの内側にクッションがこれみよがしに部分的に貼ってあるところとか、やっぱりそれなりに安っぽく感じるところもチラホラ。気にしなければいいんですけどね……。

デザイン

5

マイナーチェンジで登場した新色「フレイムオレンジパールメタリック」がとっても鮮やかできれい。全長が80mm延びて、よりダイナミックさを増したボディにとてもよく似合うと思います。プロジェクター式LEDヘッドライトで先進感もプラスされました。

走行性能

4

1.2L直４エンジンとISG（モーター機能付発電機）＆リチウムイオンバッテリーのマイルドハイブリッドで、モーターアシストが効いた発進加速はしっかりと余裕があります。少し軽めのステアリングフィールですが、高速道路でもフラフラするほどではなく、ラクに運転できる味付け。

乗り心地

5

ライバルと比べて後席の乗り心地が格段にいいのがソリオの美点。うるさいノイズも小さいし、不快な振動も抑えられています。そして何より、腕をいっぱいに伸ばしてもぶつからない天井や、横方向に広がるインパネデザインで開放感いっぱいの前席も心地いいです。

積載性

5

フラットで天井が高い荷室は、奥行きが先代より100mm拡大したためさらに積載性がアップ。後席のロングスライドによって、最大715mmになります。後席は5:5分割で低くフラットに倒せるので、自転車も積みやすくなっています。ほぼスクエアの開口部も使いやすさアップの理由。

燃費

4

ハイブリッドと言っても減速エネルギーを利用した発電・充電とアイドリングストップのみなので、イメージするほどの低燃費は出ないと思った方がいいでしょう。人と荷物を満載にしたり、アクセルを踏みすぎれば実用燃費はみるみる下がります。ゆっくりと優しい運転を心がければ恩恵は受けられると思います。

価格

5

スズキセーフティサポート非装着車の設定もありますが、8万円ちょっとの差なので付けたほうがいいでしょう。シートヒーターは全車標準装備ですが、両側パワースライドドアとスリムサーキュレーターが着くのがMZのみなので、ファミリーならおすすめはMZ一択。それでも202万円強というのはコスパキングです。