フルノーマルのファミリーカー(コンパクトカー、ミニバン、軽自動車など)にふつうのタイヤ(エコス、エナセーブ、ネクストリーなど)を履かせて峠の走り屋(そこそこ走りこんでる人)が攻めた場合、どのくらいの旋回Gを

Question

出せると思いますか？

Answer 1

乾燥路面とタイヤの摩擦係数というのはだいたい0.5〜1.0らしい。
少し前は0.8とか0.9とかだったからこれはゴム質の進歩だろう。
土木関係の公的機関がこれを使って計算するから、当然一般車の想定。

ちなみに、摩擦係数は２つのものの組み合わせで決まる
『アスファルトの摩擦係数』という表現もよくみるが、感心しない。


係数1.0というと、1kgのものを引っ張るとき1kgの力が必要。
車重が1tなら1tの遠心力に耐えられる。と、いうことはだいたい1G。

加速度は力÷質量だから横加速度（横G）には質量は関係ない。
しかしお題は『横G』であるが、上記の話は摩擦力についての話。

ただ、クーロンの法則に従う物体なら、摩擦力＝μ×荷重であり、
結局、高校物理の範囲なら、質量は関係しない話になるが、
ゴムはクーロンの法則に従わず、荷重-摩擦力曲線は上に凸になるから
ということは、軽い車は1Gを少し越えるし、重い車は1Gを割り込む。
まあ、いずれにせよ1G前後ということになる。


巷の記事にはNSX1.0G、一般車0.5G、などと書かれているが
どっちが正しか？

確かめるのは簡単。
だけど峠は荷重移動が激しく、サスの動きもイレギュラーが多く
瞬間的に結構高い値が出るので、評価には向きません。

むしろ普通の車、普通のタイヤで、広場や高速のランプなど
ちょっと大きな真円を一定速度で走る方が
純粋に遠心力だけの影響を見られてよい。
それなら別に、『そこそこ走れる走り屋』でなくてもいい。

データロガーがなければ
フロントガラスに何かぶら下げて、その傾きをみればいい。
地上では鉛直方向に1Gがかかっていますので
1Gの横Gがかかると、ジャスト45°傾く訳です。精度抜群！
（ただしロール角が数°あるのと、体の傾きは差し引いてください）

自分でやってみれば分かりますが、
たいていの車は… あら不思議、やはり大抵の車は1G近くいく。
慣れないとちょっと怖いかもしれないけど。
官公庁がその数字で計算するのだから、当たり前といえば当たり前。


補）先に言ったように
摩擦係数は、路面とゴムの双方で変化するので
エコタイヤは下手すると0.7とか0.8まで落ちるかもしれないし、
スポーツタイヤは多分1.1とか1.2とかになるでしょうが、
３〜４倍ということはありえない。２倍もないと思う。


補）
タイヤの性能では、
『グリップ』以上に『コーナリングパワー』というのが重要で、
これは操舵して、タイヤが撓んで、横力が生じる過程において
より小さな撓みで大きな横力が立ち上がるかどうかの指標。
操縦性を大きく左右するのはこのCP。

いわゆるハイグリップタイヤというのはこのCPを重視した設計。
Sタイヤになると、さらにゴムの材質そのものも違ってくるし、
スリックタイヤになると溝がなくなり、接触面積も増えて、
摩擦係数、CPともに高くなる、それで1.5Gほどかな。


補）
接触面積と摩擦力は関係がないというのを高校で習うが、
それはアモントン・クーロンの法則に従う物質同士の話。
ゴムという『粘弾性体』はクーロンの法則に従わず、
そのため接触面積で摩擦力が変わる。
太いタイヤだと横Gの限界も上がる。

F1のタイヤは接触面積が大きく、車体が軽く
もちろんコンパウンドも特別なので4Gまでいけるらしい。
ただ、F1はかつての550kg?から、600、700、と増え
最近では800kg?近く増えてるから多少は落ちてるかな。

質問者からのお礼コメント

1番(といっても回答者2人だけですが)定量的な回答をしていただいたzedfc8926さんをベストアンサーにさせていただきたいと思います。ありがとうございました。
一般的なタイヤの横グリップでだせる最大の旋回Gがおよそきっかり1Gということで、とりあえずこの数字を目安にしたいと思います。

Answer 2

ハイグリップタイヤの３～４割程度。
滑りまくって、鳴きまくりだよ。
滑り出しが解り易いから楽しいよ！