ダイハツ トールカスタム のみんなの質問

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市販車の最近の流れとして、昔と比べるとトールな印象のクルマが増えたように思います。それは日常用途用に限らず、スポーツタイプにも言えるような気がします。

スーパーステータス層が買う

フェラーリのようなクルマは別としても、大衆レベルでは空力などを多少犠牲にしても居住性を残さなければ売れない時代ということだと思いますが、やはりスポーツタイプがトールな雰囲気なのはあまり好ましくありません。
ランサーやインプレッサ、シビックRなど、腰高に見えてしまうのは私だけではないのではと思います。

この流れは仕方ないとして、視覚的に低く見えやすい車種やボディ形状、色などの法則のようなものはあるのでしょうか?
(例えば黒は小さく見える視覚効果などと言うように)
個人的にロング、ワイドなクルマは低く見えるように思うのですが、コンパクトカーよりもミドル以上のセダンなどの方が、最低地上高が同じでも低く感じられるということになるでしょうか。
例えばcr-zは、いくらクーペと言っても昔のクーペに比べれば低くは見えないように思います。

ホイールベースやバンパーなどのデザインも含め、低く見せるために良くまとまっている例や法則を教えてください。

車高調やエアサスをつければそう見えてくるのは承知していますし、低く見えることに何の意味があるか、などのそもそも論ではなく、どんなクルマがそう見えるのかをご教示下さい。

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ベストアンサーに選ばれた回答

まず、視覚的効果として縦横比は当然関係しますが、その他影響の大きいポイントは「ショルダーライン」「前後の絞り込み」「横線効果」の3つです。

その説明に入る前に、現在のセダンのデザインは「ビッグキャビン」が主流です。この潮流が始まったのは1990年代の終わり頃からですね。代表的な例で申し上げると初代プリウス(1997年発売)あたりからです。同じトヨタでは8代目カローラ(1995年発売)と9代目カローラ(2000年発売)のデザインの変化は明確でした。それまで3ボックスで細く長く見せていたボディが、背の高いビッグキャビンに進化しています。全長×全幅×全高は・・・

8代目 4285×1695×1385mm
9代目 4410×1695×1470mm

・・・と明確に全高が増えています。知恵袋は写真が1枚しか載せられず、URLも3つまでなので、以下のwikiでご確認いただけると幸いです。

<トヨタカローラ>
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%A8%E3%82%BF%E3%83%BB%E3%82%AB%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%A9

従って、21世紀の2BOX車、3BOX車のデザインは明確に車高が高くキャビンを大きくとっているので、根本的なディメンションが異なり、物理的にも腰高であるということですね。こうなったのは、背がある程度高くても空気抵抗を減らす技術が進んだことや、FFが主流となったことから、エンジン横置の恩恵を最大限に生かせるビッグキャビンを採用しないと売りにくくなったこと、見栄えもビッグキャビンでないと新しく見えないことなどが背景にあります。また、ドア面積を広くとることで側面衝突に強い形状をつくることにも貢献します。デザイン的にもうひとつ付け加えると、サイドから見た窓枠のグラフィックが、「ワンモーションシェイプ」といって、弧を描く形状がトレンドになったことです。それまでは、AピラーとルーフとCピラーで窓枠に角があるのが普通でしたが、ワンモーションでは角がありません。結果、ルーフの頂上をより高くしないと室内空間が成り立たなくなりました。この流れはFRセダンや2ドアクーペにも波及しました。なので近年のFRの4ドアセダンも腰高のデザインになっていると思います。最近はワンモーションばかりではなく「フローティングルーフ」といって、屋根を浮いたように見せるデザインが多くなってきました。BMWミニやスイフトやR35GT-Rはその一例です。ここで出たR35GT-Rがフローティングに対して、V35~36スカイラインクーペはワンモーションです。サイドから見たAピラーのつなぎ部分が大きな違いです。是非比べてみてください。以下のサイトなど分かりやすく書かれています。

<ウィンドウグラフィックのトレンド>
http://minkara.carview.co.jp/userid/388052/car/674401/2116824/photo.aspx

前置きが長くなりましたが、ボディーを薄く見せるための本題に移りたいと思います。冒頭に「ショルダーライン」「前後の絞り込み」「横線効果」の3つを挙げました。

■ ショルダーライン

これはクルマのフェンダーの高さと関係します。特に最近の車両はリアフェンダーの上下長があります。先に述べたビッグキャビンや空力とも関係しているのですが、これにより特にリアからみた姿は厚ぼったいクルマばかりになりました。これはセダンやクーペばかりではありません。例えばフェラーリでもF355まではリアのショルダーラインが低く、360モデナは高くなっています。なので360モデナはリアから見ると車高が低くは見えません。一方、360のフロントは横幅が増し、ノーズも低いのでものすごくペッタンコに見えるわけです。同じくショルダーの高いランボルギーニ・ガヤルドもリアからみると薄くは見えませんね。

■ 前後の絞り込み

デザインの抑揚をつけるために前後を絞り込んだボディー形状は、薄く見せる意味では不利です。同リアフェンダーが張り出していても、リアフェイスが絞り込まれていると、縦横比の横が狭く見えてしまいペッタンコに見えにくいのです。セダンでも日産のFUGAは全高も高い上にリアを絞り込んでいるため厚ぼったく横幅があるようには見えません。フロントも同じく、絞り込むと横幅があまりないクルマに見えます。フェラーリのテスタロッサのリアはものすごく幅があるように見えるのは、横幅は1980mmあるのに加えて絞り込んでいないからです。

■ 横線効果

最後は横線効果ですね。もともとファッションでもストライプよりもボーダーの方が太って見えます。同様に、クルマのサイドビューでもモールが入っているとドアが厚ぼったく見えず、横長に見せる効果があります。これはクルマの前後にも言えることで、できる限り長く横一線のパーツを装着することで幅を広く見せる効果があります。先ほども出たフェラーリテスタロッサのリアフェイスは、横一線のブラックのフィンが一直線に端から端まで続いています。この黒い帯が視覚のポイントになり、上下の厚みを感じさせないのです。ランボルギーニディアブロのリアフェイスは、それなりにショルダーは高いのですが、リアが薄いためものすごい横幅に見えます。ピニンファリーナもガンディーニもこの時代は視覚効果で横幅を強調して迫力を出す手法が主流だったようです。

<テスタロッサ リアフェイス>
http://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/photo/000/003/821/751/3821751/p5.jpg?ct=39900ee2cfa7

ここでのポイントは、横に長いアクセントを利用してボディを薄く見せることです。例えば、サイドビューでもボディーの下端をブラックアウトしているケースがありますが、これもボディーを薄く長く見せる効果があります。フロントグリルが横に長く、ランプ類が端についているほど幅があるように見えます。これでお気づきかもしれませんが、よくドレスアップでエアロパーツを組み、地面スレスレのエアダムスカートやサイドスカートを取り付けている車両があります。これは最低地上高を低く見せる効果はあるのですが、ボディそのものは分厚く見せる効果となります。なので、車高ベタベタの落としているのに、ボディそのもの上下長を強調してしまうため、ペッタンコに見せるには逆効果なのです。巨大なリアスポイラーも同様ですね。そのあたりの効果を生かすようにドレスアップするとより幅広くペッタンコに見せることができます。

■ 添付写真

添付写真には4台のクルマがありますが、一番上がF355、2番目が360モデナです。特にリアのショルダーラインの高さによる視覚的な違いをご確認ください。

3番目の写真はロータスエスプリのニューシェイプ初期型、4番目の写真は同V8ファイナルです。初期型は装飾なく、ボディ下端の色を濃くしていることでボディが薄く見えます。V8は特にノーズが厚ぼったく見えると思います。4枚共にどちらがカッコイイか、好みかは別として、視覚的効果のみをご確認いただければと思います。

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質問者からのお礼コメント

2016.8.15 19:09

今回のような掴みどころの難しい質問に対して、より限定的かつ複雑になる為、質問原文には記さなかった私の趣旨まで察した想像以上の回答を頂き、感激しています。
おそらく、質問にし辛いような内容ですので、私以外の似たような疑問を持つ方にとっても、非常に有益な回答となったと思います。
他にも有益な回答を下さった方はいらっしゃいましたが、この回答が圧倒的に素晴らしかったです。
本当にありがとうございました。

その他の回答 (3件)

  • 矢張りホイルのインチアップや車高そのものを下げたクルマがそうです。
    しかし、現在ミニバンブームであまりそういうクルマは少ないかと。
    車高が低いのがかっこいいの一世代前の考えをお持ちになられる方も、いらっしゃいます。
    本当に走りで重心を下げるにはドライサンプ式のエンジンに換装してそれが正解と考えます。
    CR-Zの件はハイブリッドでありながら、走りも求めると言う考え方ですよね。
    (フィット・フリードとかとはスタイルがクーペタイプだから、これはハイブリッドスポーツを目指したホンダイズムでしょう)
    レクサス車・クラウンアスリートシリーズ・マークXが国産ではそう見えます。
    またオデッセイの3代目以降が顕著では?、一般のミニバンは屋根付きの車庫だと入れにくいから、この代からのオデッセイは車高2WDにて1550mmに抑えましたから、セダンに近くなりました。
    これが走っていると、感覚的に低い車高だなって見えます、じゃあセダンのクラウンは1460mmで車高が高いって見えますね。
    実際私クラウンのオーナーですが、オデッセイ見ると車高低いなと見え調べると、私のクラウンの方が車高が高かった。
    人間の思い込みと感覚がそうさせているのだと考えます。

  • 昔は側面ドアにモールとか溝状のエンボスとかで進行方向にラインを入れるなど、見た目が間延びしないような気配りがありました。

    今と違って自動車がまだ家電になる前の時代の話ですけどね(笑)

  • 共鳴レックスですね。

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