アウディ TT クーペ 「納車後一周年レビュー」のユーザーレビュー

納車後一周年レビュー

2017.3.18

総評

納車後一周年なので、レビューを書いてみました。以前の乗っていたアバルト500（esseesse+koni）MY2012との比較が多くなっていますのでご了承ください。

TTといえば初代8Nと思っていましたが、買い替え対象としては今更感があり、SLKでは2シーターは割り切れても週末の買い物に耐えられそうにない。そして、ケイマンが頭をよぎりましたが予算オーバーで断念し、認定中古車のTT(8J)にたどり着きました。

1400kgの車体に211psなので日常域でエンジンパワーが不足していると感じるわけではないのですが、特に発進時や低速走行時に「重い物を動かしている」という感覚があります。軽量化された後継のTT(8S)に何度か試乗したときの軽い出足と走行感覚、以前乗っていたアバルト500の軽量な車体に強いエンジンからくる軽妙な取り回し感覚とは違い、TT(8J)には「グイッ！」「グググ！」という濁音がつきまとうような印象があります。

ブレーキに関しては、アバルト500に搭載されていたブレンボがとにかく優秀だったので、TTのブレーキを物足りなく感じています。日常域で踏み込んだ時のストッピングパワーに不満はありませんが、踏み始めの効きが緩めな印象で、クイックなブレーキ操作の繰り返しには向かない感じです。

アバルトから乗り換えた理由が、「年相応に上品に車に乗ろう」という思いがあったので、TTという選択は正しいと確信していますが、いざ走り出すと遊びたい感覚がムズムズと首をもたげてきます。そういう輩にはTTSやTTRSがありますよ！と言われてしまいそうですが、タイトコーナーの続く峠道で加減速を繰り返しながら上り下りするには、160psで車重1120kgのアバルトの方が向いているようです。TTは、高速コーナーの続くワインディングを優雅に滑る方が似合うのでしょう。

車に何を求めるかは人それぞれですが、いざという時に人を乗せられる2+2のクーペボディ、高速コーナーでも安心の四駆システム、長物まで積める驚きの積載能力など、一台持ちの常用車として明確に競合する車が見当たらない稀有な存在です。

満足している点

スタイリング、特にリアの丸いヒップラインが好印象で、後継のTT(8S)の挑戦的な顔つき、キリッとしたプレスラインとは対照的な、ぬるっとしたデザインが気に入っています。

不満な点

使い勝手上の難点は、何と言っても重く厚く長いドアで、車幅が1840mmということもあって、駐車スペースにやや気を遣います。

総走行距離17000km程度の現在、発進時および低速度域でのシフトショックが気になる時があります。これが走行距離を伸ばしていけば熟れてくるものなのか、個体差なのかはわかりません。ディーラーでは「車には問題がない」と言われてしまいました。某自動車評論家曰く「発進がかったるい」というDCT（Sトロニック）なので、TT固有の問題点として気になるか気にならないかはユーザー次第なのかもしれません。

純正オーディオのTV受信感度が悪すぎる。アンテナを増設できれば解決するのかもしれないけれど、ディーラーでは対応してくれませんでした。走行性能とは関係ありませんが、快適さが逃れてしまうのはやはり問題です。さらに、ハザードスイッチの位置が悪いので、とっさの時に押し辛いのも残念。

デザイン

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走行性能

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高速走行時の安定感、安心感には不満はなく、走り出してしまえばSトロニックの変速も速く、スムーズで申し分ありません。以前のアバルト500はMTだったので、TTのパドルシフトでも遊べるのではないかと期待しましたが、あまり使いたい気持ちが起こらないのはSトロニックのギア選択が的確だからなのでしょう。

乗り心地

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峠道では「もっと硬く」高速道では「あと少し優雅に」などと、贅沢を言ってしまえばきりがないのですが、日常使用では十分良い乗り心地といえるでしょう。

積載性

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手前側が浅いのは仕方ないとしても、週末に一週間分の買い物をしても問題なく積むことができるので一台持ちでも大丈夫。さらに、エマージェンシーな後席を倒せば、直径150mm x 長さ2mのパイプを（シフトノブとニアミスしますが）載せられるなど、クーペボディとしては十二分の積載量があります。

燃費

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片道約7kmで繰り返しの毎日、平均燃費8km程度。如何ともしがたい。

価格

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故障経験

MY2013認定中古車ですが、納車後1年で故障は皆無。