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宿敵ソリオにルーミー圧勝!? バカ売れするなんて思わなかったクルマたち5選

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宿敵ソリオにルーミー圧勝!? バカ売れするなんて思わなかったクルマたち5選

「まさかここまで人気車になるとは思わなかった…。」と思うクルマって意外とあるよね? そこで今回は、ユーザーや、自動車評論家、そして販売する営業マンのよる低い評価をくつがえし、たくさん売れたクルマたちを紹介していく。

文/佐々木亘、写真/TOYOTA、NISSAN、HONDA

宿敵ソリオにルーミー圧勝!? バカ売れするなんて思わなかったクルマたち5選

■期待薄だったのに売れたクルマが意外とある!! 厳選して紹介!! 

 各自動車メーカーが英知を結集し作り出す新型車。どのクルマもメーカーは「売れる!」と思って開発していると思うのだが、登場すると同時に辛辣な意見にさらされるクルマも少なからず存在する。

 前評判通りに販売台数が奮わないクルマがある一方で、低い評価を跳ね返しエース級の販売実績を残したクルマもあるのだ。

 ユーザーも評論家も、そして販売する営業マンも期待薄だったのに結構売れた、意外性抜群のスターたちを紹介していく。

■OEMだからって甘く見るな! 本家を大きく超えた「ルーミー」

トヨタルーミーは、ダイハツトールのOEM車として登場した。人気は高く、登録台数では上位にランクインしている

 トヨタの販売現場が下した前評判を、大きく裏切った代表格がルーミーだ。2016年にタンクとともにトヨタに導入された、ダイハツ・トールのOEM車である。

 基本的なメカニズムはパッソと同様だが、車両重量は約200kgも重い。動力性能が物足りなく感じ、軽自動車市場で売れ筋の軽ハイトワゴンをそのまま大きくしたようなクルマに対して、自動車メディアや評論者は挙って酷評した。

 同時にトヨタの販売現場も、発売当時のルーミーとタンクには「またOEMか」くらいの思いしかなかった。気張って売ろうとは思っていなかったクルマだったのだ。

 しかし、2018年・2019年にはルーミーとタンクの合算で年間16万台以上を売り上げた。直近の2022年でも年間販売10万台超の大ヒットとなる。

「ハイトワゴンは好きだけど、軽自動車はちょっと」というユーザー層にクリーンヒットし、トヨタの販売網が売れ行きを大きく後押しした代表格。今では名実ともに、トヨタの販売を支える屋台骨の一つだ。

 正直こんなに売れるとは、誰も期待してなかったです。ルーミーさん、ごめんなさい。

■コンパクト×高級が失敗? いやいや日産のお家芸かもよ「ノートオーラ」

日産ノートオーラは、ノートの派生車種として登場。インテリアは高級感あふれる仕様になっている。「小さな高級車」といえるだろう

 E13型ノートの派生車種として登場したノートオーラ。ノートの全幅を拡大して3ナンバー車にし、内外装を高級にしたクルマだ。

 ベースのノート(X)は224万9500円、オーラ(G)は269万9400円と価格差は約45万円。小さな高級車と言えば聞こえはいいが、上質への振り方が中途半端だったように思う。

 装備や質感は、ユーザーから見ても想定内にとどまり、日産ディーラーではオーラを見ても「まぁ、こんな感じよね」という反応が多かったという。

 CMで目玉装備として扱われたBOSEのパーソナルプラスサウンドシステムはオプション設定で、基本はオーディオレスというのだから、この辺も拍子抜けだった。

 しかし、販売の調子は良く発売から3週間で受注台数が1万台を突破する。2022年の序盤はノートに迫る勢いで売れていき、年間でも4万3268台を販売した。これは本家ノート、セレナに次ぐ、日産で3番目にいい数字だ。

 2004年に登場したティーダにしても現行のオーラにしても、日産の高級志向コンパクトは前評判を大きく覆す販売台数を記録する。日産のお家芸は高級志向コンパクトなのかもしれないと思えるほどだ。

■奇をてらいすぎ! でもそれが良かった?絶版モデルにも隠れたスターは多い

国内生産終了した日産ジューク。個性的なエクステリアデザインが特長だ。2019年には2代目ジュークが欧州市場に導入された

 一度見たらその奇抜なデザインを忘れることは無い日産・ジューク。マッタリモード付フロントシートで、走るオーディオルームとなったトヨタ・2代目bB。

 両車はともに、走りや内装へ大きく機能を振って、メーカーが想定する購入層を若年層へ絞り込んだ。

 しかし、その想定を大きく飛び越えて、中高年層を中心に販売実績を上げていったクルマだ。

「若者のクルマ離れ」というワードがささやかれ始めた時代にジュークやbBは登場した。絞りすぎと感じられたターゲット層により、ヒットの予感がなかったクルマだが、世代を超えて販売台数を稼ぎ出す姿に驚かされる結果となる。

 またストリームとキャラクターが近く、ステーションワゴン人気にも陰りがあった時代に登場したホンダ・フィットシャトルも評価を覆したクルマの一つだ。

 人も荷物も想像以上に乗せられる(載せられる)とユーザー評価が高まり、底堅く売れた。

 2022年11月のシャトル消滅時には、絶版を惜しむ声も多く、N-BOXの登場から軽自動車主体になりつつあったホンダの登録車販売を牽引した功労車である。

■多様化しつつある世の中においてクルマも進化し続けていく

 このように列挙していくと、「売れるクルマ」とは何なのか、その定義がわからなくなってくる。

 時代が変わり、人が変わり、生活も大きく変化している今、クルマも同様に変化を続け、前評判を覆すクルマが数多く登場するようになった。

 クルマを評価(評論)し、ユーザーへ伝えていく私たちにも、時代に合わせた変化が必要なのだと改めて感じさせられる。

 古い価値観にしがみつくことなく、常にブラッシュアップされていくものこそが、真の力をもったヒット商品なのだろう。

 紹介してきたクルマたちは、さまざまなことを私たちに伝えてくれる生きた教科書のような存在である。

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みんなのコメント

75件
  • まぁエンブレム入れ替えたらまんま逆転するんだから
    車の造りどうこうじゃないよね
  • >宿敵ソリオにルーミー圧勝!?

    車の性能よりディーラーの力です。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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