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軽なのにじゃじゃ馬!? 羊の皮を被った狼な軽自動車3選

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軽なのにじゃじゃ馬!? 羊の皮を被った狼な軽自動車3選

■軽自動車でもレースしたい!? ダイハツが用意した軽の競技ベース車とは

 新約聖書が元とされる言葉「羊の皮を被った狼」は、自動車業界においては「見た目とは裏腹に走行性能が高いクルマ」を指す代名詞として使われることがあります。

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 普通車のなかにもそういったクルマはいくつか存在しますが、走行性能が優れているというイメージがあまりない軽自動車で「意外と速い」クルマとなると、「羊の皮を~」という称賛がよりふさわしくなるのではないでしょうか。

 そこで、過去に販売された軽自動車のなかから、見た目以上の走行性能を発揮したクルマ3車種をピックアップして紹介します。

●ダイハツ「ミラ X4」

「ミラ」は、ダイハツが2018年まで販売していた軽セダンタイプの軽自動車です。

 いまでは「ミライース」や「ミラトコット」といった、ミラから派生したモデルの販売が続けられていますが、ミラ自体の歴史は一旦途絶えています。

 そんなミラには、かつて走行性能を徹底的に追求したモデルが存在していました。それが、1990年に発売された3代目ミラに設定されていた「X4(クロスフォー)」です。

 ミラ X4は、最高出力64馬力を発揮する直列3気筒SOHCターボエンジンに4輪駆動システムの組み合わせ。MT仕様とAT仕様(TR-XX X4)がそれぞれ用意されていました。

 そして、ミラ X4にはさらなる“本気仕様”として「ミラ X4R」が存在。簡略化された装備と、エンジンの専用部品が特徴で、ラリーやダートトライアルをはじめとしたモータースポーツでのベース車両となることが念頭に置かれた仕様でした。

 ライバル車といえるスズキ「アルトワークス」にも競技ベース車の「ワークスR」が設定されていたなど、当時は軽自動車でも走りを楽しむ人を応援するグレードが充実していた時代だったといえます。

 その後登場した4代目モデルでも、ミラには競技用ベース仕様(TR-XX アバンツァートX4)が設定されていました。

●三菱「タウンボックス RX」

 三菱「タウンボックス」は、三菱が販売する1BOXタイプの軽乗用車です。現在はスズキの「エブリイワゴン」をベースとしたOEM車として販売されていますが、2011年までは三菱の自社生産モデルとしてラインナップされていました。

 そんなタウンボックスに用意されていた高性能モデルが、「RX」グレードです。

 タウンボックス RXに搭載されるエンジンは、DOHC4気筒20バルブ・ターボの「4A30型」。4気筒で20バルブということは、1気筒に5本のバルブが配置されていて、吸気バルブが3本、排気バルブが2本という複雑な構造となります。

 日本で5バルブエンジンを作っていたのは、トヨタとヤマハ、そして三菱だけですが、量産自動車で初めてとなったのは1989年の三菱「ミニカ ダンガンZZ」でした。

 そして、その緻密で高スペックなエンジンが、走行性能の追求とは無縁といえる1BOX軽自動車に搭載されていた、というわけです。

 最高出力は64馬力で、このようなエンジンが搭載される軽1BOXがこの先登場するのかというと、かなり可能性は低いといえるでしょう。

 おそらく、二度とこんな軽自動車のエンジンは出てこないでしょうから、ほんとうに貴重な存在です。

■特殊タコメーターを搭載した軽自動車、どんなクルマ?

●ダイハツ「フェロー MAX SS」

 現在、軽自動車の最高出力は64馬力で各車横並びとなっていますが、まだ軽自動車規格がいまよりも小型・小排気量だったころは、馬力競争が盛んでした。

 最高出力31馬力を達成したホンダ「N360」を皮切りに、ハイパワーモデルを各社は続々投入。そして、ダイハツが用意したモデルが、1970年に発売した「フェロー MAX SS」です。

 フェロー MAX SSは、最高出力40馬力を発揮する水冷2サイクルエンジンを横置きで搭載するFFのクルマとして登場。

 最高速度は公称120km/hと、当時の軽自動車らしからぬハイスペックとなっていました。

 また、フェロー MAX SSのピーキーさを象徴するものとして、3000rpm以下がイエローゾーンというタコメーターがあります。

 これは、高性能であるゆえ低速トルクが細くなるという特徴が反映された装備で、運転の腕が試されるクルマであったといえるでしょう。

※ ※ ※

 近年、軽自動車は日本の新車販売の約4割を占めるほど人気となっていますが、なかでもホンダ「N-BOX」に代表されるスーパーハイトワゴンへ人気が集中しつつあり、走行性能の高さが特徴の軽自動車は少数派です。

 見た目も中身も“ヒツジ”な軽自動車が主流となっているのが現状である一方、今後新たなホットモデルが登場するのか、注目されます。

文:くるまのニュース くるまのニュース編集部
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