前席3人掛けの超個性的なモデルが国内外で登場した
クルマを開発するときに「これは売れない」、「これはカッコ悪い」と思っているエンジニアや関係者はいない。結果的に売れなかったとしても、それは作り手がニーズを見誤っただけといえる。逆に言えば、ターゲットとしたユーザー数が想定した規模であれば、そのクルマはヒットしたはずだ。
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そんなことを考えてしまうのは、どうにも理解できないほど個性的で一代限りで終わってしまったモデルが過去に存在しているから。というわけで、独断と偏見で超個性的かつ後継モデルが生まれなかった4台のモデルをピックアップしてみよう。
1)フィアット・ムルティプラ
いの一番に思い浮かぶのは「世界一醜いクルマ」とまで呼ばれた奇抜なスタイリングが特徴的なフィアット・ムルティプラ。とくに1998年のデビューから2004年のマイナーチェンジで顔が変わる以前に販売された前期型は、なんとも表現が難しいルックスだった。
2020年代であっても、Aピラーの根本あたりにハイビーム用ヘッドライトを配するというアイディアは理解しがたく、なんとも落ち着かないモゾモゾするような顔つきはいまだに一線級のユニークさ。しかも、20世紀にして全幅1870mmに対して全長4m足らずというシルエットはあまりにも個性的としかいえなかった。
もっとも、そうしたディメンジョンを選んだのはムルティプラが前後とも3人掛けの6名乗車というユニークなパッケージを選んだためであり、そこには商品企画としての必然性があったのは間違いない。しかも、シートはすべて独立していたというのもユニークだったが、2列目を独立した3座とすることは、いまでも欧州製ミニバンなどでよく見られるところで、考え方としてはいまでも通用するアイディアといえる。
2)ホンダ・エディックス
さて、そんなムルティプラにインスパイアされたのか、日本でも3+3レイアウトのユニークなミニバンが登場した。それが「3×2」をキーワードに開発されたホンダ・エディックスだ。同じく独立した6つのシートがキャビンに配されていた。
こちらのデビューは2004年。ボディサイズは全長4285mm・全幅1795mmと当時の日本車としては、やはりワイドなボディとなっていた。エンジンは1.7リッターのSOHC VTEC 4気筒と、2.0リッターのDOHC VTEC「K20A」エンジンの2種類を搭載。後者のポテンシャルはかなりのもので、その性能を引き出すためにワイドトレッドによるコーナリング性能が効いてくるというのも商品企画での狙いのひとつ。
またセンターシートがロングスライドすることでV字のシートアレンジができるというのも特徴で、前後を区切らずにコミュニケーションがとれる空間を目指したのもユニークなポイント。
家族とコミュニケーションが取れて、ハンドリングも楽しめるとなれば、当時はミニバンとなると運転手を担うことが多いお父さん向けの商品企画としてはもっと評価されてしかるべきだったが、実際にはそうしたユーザー層はそれほど存在しなかったのだろう。エディックスは2009年には生産終了となり、後継モデルも生まれなかった。
SUVとステーションワゴンのクロスオーバーという意欲作も
3)日産ラシーン
あまりに個性が強烈すぎたゆえ、後継車を生み出すことができなかったモデルとして思い出すクルマに日産ラシーンがある。1993年の東京モーターショーに出展され、翌1994年12月に量産が始まったSUVとステーションワゴンのクロスオーバーモデルだ。
レトロとポップがクロスオーバーしたルックスは、とにかくユニーク。生産を担当したのがBe-1などの生産で知られた高田工業ということもあり、パイクカー的なキャラとして捉えられることもあるが、2000年半ばまでと5年半ほど生産されたことを考えるとパイクカーではなく、完全なレギュラーモデルといえる。
メカニズムとしては当時のサニー(B13系)をベースとしているためSUV的なのはルックスだけでクロカン性能はさほど期待できないが、それでも全車4WDという設定は意欲的で、その独特なルックスもあいまってコアなファンも多く、専門店も存在する。近年では「ゆるキャン△」に登場したことで人気が再燃したことでも知られている。
4)マツダ・オートザムAZ-1
ラシーンが東京モーターショーでお披露目される前年、1992年秋に市販化されたマイクロスポーツカーが、マツダ「オートザムAZ-1」である。外板は応力を受けないスケルトンモノコックシャシのミッドシップにスズキ製3気筒ターボ「F6A」を搭載したガルウイングドアの軽自動車だ。
ガルウイングドアにした理由は、前述のスケルトンモノコックシャシが、それ単体で走れるほど剛性があり、そのためサイドシルが常識外れなほど高かったため。上から乗り込むようにするガルウイングドアにしなければ乗降性が確保できなかったのだ。
そのドアは屋根にあたる部分までガラス製となっていたが、基本的には固定されており、チケットの受け渡しくらいにしか使えない小さな窓が用意された(開閉はハンドレギュレーター式)。もちろんトランクに当たるスペースは皆無で、実用性などまったく考慮していないピュアスポーツカーだった。
事実、軽自動車としてはリミッターを解除すればエンジンノーマル状態でも180km/hを超えることのできる唯一のモデルといえ、そのポテンシャルの高さは、平成のABCトリオと呼ばれた軽自動車の2シーターモデル(ホンダ・ビート、スズキ・カプチーノ)と比べても群を抜いていた。もっともフロント軸重の軽さによる安定感のなさはドライバーを選ぶほど難しいものではあったが……。
それほどクセの強いマシンゆえに実売では5000台にも達せず、後継モデルの話は噂レベルでも流れることがない。
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みんなのコメント
こんなクルマによりによって野郎6人wが乗り込むと、もはや車内は中高生の
修学旅行状態になります…w
「おめぇもっとそっち行け!w」「おまえこそもっと痩せろや!w」
「酒の飲みすぎなんだよ!w」「うっせーな!w」…とまぁ終始こんな調子で…w
楽しいクルマだったなぁ…でも引っ越しを機にやむなく手放してしまいました。
理由はその広い車体幅。
本車の全幅は1875㎜、ビョンと飛び出た大きなドアミラーの分も入れると
軽く横幅2mを超えてしまいます。
さすがにこれでは車庫がキビしい…
本車が開発されたヨーロッパはともかく、やはり日本は狭い国。
こうした車体幅が大きいクルマは敬遠されてしまうのもムリはないかと…
でもやっぱり機会があればもう一度乗ってみたいクルマです。