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なぜ人気? トヨタの小型ワゴン「ルーミー」がハイブリッド無しでも「爆売れ中」! 理由は「万能選手」すぎるから!?

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なぜ人気? トヨタの小型ワゴン「ルーミー」がハイブリッド無しでも「爆売れ中」! 理由は「万能選手」すぎるから!?

■広くて便利で安い! 軽からのステップアップユーザーも受け入れる「ルーミー」

 トヨタの小型スーパーハイトワゴン「ルーミー」が売れています。近年の売れ筋車には必須条件となった「ハイブリッド」の設定はなく、かといって派手な飛び道具となるような特別な機能はとくに持ち合わせていません。
 
 そんなルーミーですが、2021年度に13万台以上を販売するなど、安定的に売れているのはなぜでしょうか。その理由を探ってみましょう。

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 ルーミーは、2016年11月にデビューした車高の高いワゴン車(スーパーハイトワゴン)です。ダイハツが軽自動車のノウハウを投じて開発した小型車で、トヨタにOEM供給されるものです。

 デビュー当初はルーミーのほか「タンク」という兄弟車がありましたが、2020年5月に実施されたトヨタの販売チャンネル統合後、2020年9月のマイナーチェンジを機に、ルーミー1車種へと一本化されました。

 ちなみにダイハツ版の車名は「トール」で、さらにスバルにも「ジャスティ」として同型車が供給されています。

 そんなルーミーの特徴は、高い背(車高)と、後席左右のスライドドアにあります。

 ボディサイズは、全長3700mm×全幅1670mm×全高1735mm。例えばトヨタのコンパクトカー「ヤリス」が全長3940mm×全幅1695mm×全高1500mmなので、それよりもさらに小型な扱いやすいサイズとなります。

 車名のルーミー(ROOMY)は、英語で「広々とした」という意味を指します。

 まさにその名の通り、四角さを強調したボディデザインにより、小さいながら空間効率は極めて良好なクルマで、ヤリスと乗り比べればその差は歴然です。

 そのコンセプトは、ダイハツが2003年に初登場させ、その後他メーカーからフォロワーを多く誕生させた大ヒット作の軽自動車「タント」で成功させた「軽スーパーハイトワゴン」のパッケージングが発想の原点だといえます。

 軽スーパーハイトワゴンは、限られた軽のボディサイズ規格のなかでも、天地を高くとることで最大限の室内空間を生み出しています。後席のチャイルドシートへの乗せ降ろしにも便利で、開口部も広いスライドドアも利便性が高く、ファミリーユーザーを中心に支持を集めました。

 そんな経緯もあって、ルーミーは軽スーパーハイトワゴンのユーザーが小型車へステップアップする際の受け皿、という狙いもあります。

 搭載されるエンジンは、1リッター3気筒ノンターボエンジンと、同エンジンにターボチャージャーを加え1.5リッター級の出力を与えた高性能版の2タイプです。

 2WD(FF:前輪駆動)が基本で、ノンターボのみ4WDの設定も用意されます。

 近年の国産新型車には必須ともいえる電動化技術「ハイブリッド」の設定はありませんが、カタログ燃費は1リッター車で18.4km/L、ターボ車でも16.8km/L(共にWLTCモード燃費)と十分に低燃費な仕様となっています。

 消費税込み価格は、155万6500円から209万円まで。例えばヤリスのハイブリッドは201万3000円から235万円(2WD)ですから、グッと安い価格設定もルーミーの大きな魅力となります。

■営業マンも売りやすい!? ルーミーの「万能選手」ぶり

 首都圏近郊のトヨタ販売店で営業スタッフに聞くと、ルーミーを次のように評します。

「とても売りやすいクルマという印象です。免許を取り立ての若いドライバーからファミリー層、そして子育てを卒業した世代まで、無難に提案しやすいのです」

 この「無難」というキーワードは一見ネガティブにも聞こえますが、クルマ選びにとっては重要なポイントとなります。よりポジティブに言うならば「万能」と表現したほうがよいかもしれません。

 新車の販売店(新車ディーラー)に訪れるのは、車種を定めて来る客ばかりではありません。

 すでに同店でクルマを購入している顧客が、点検や車検の相談に来た際に新たな乗り換えを提案するのは、営業マンにとっては基本中の基本です。

 また顧客の家族が新たに免許を取ったり、進学や新社会人になった際の新たな移動用として、新たにクルマを買い与えるケースも少なくないのだといいます。

 いっぽうで新規の来店客が若いファミリーの場合、子育てが始まりクルマの必要性を感じたため、とりあえず近くの販売店へ相談に訪れるというケースもあるようです。

 そこで「ひとまず価格は安く」「扱いやすいサイズが良い」「実用的で広い室内がいい」「スライドドアが便利そう」…そんな細かな要望のひとつひとつに対し「ピタリとハマる」要素を多く持つ万能さが、ルーミーの美点となります。

 もちろん「ハイブリッドがいい」「3列シート車がいい」「もう少し背が低く小さいほうがいい」などと、ルーミーにはない性能やサイズ感などの要望が出れば、そこではじめて別の選択肢を提案することもできます。

 しかし街で見かけるルーミーの台数の多さからもわかる通り、「これで十分」と考え購入に至ったユーザーが多いことが理解できるでしょう。

※ ※ ※

 一般社団法人 日本自動車販売協会連合会調べによる2021年度(2021年4月から2022年3月まで)のルーミーの新車販売台数は13万4321台に及びます。

 この数は、ホンダの軽スーパーハイトワゴン「N-BOX」19万1534台(一般社団法人 全国軽自動車協会連合会調べ)、そしてトヨタ ヤリスの19万1414台に次ぐ国産車第3位の実力です。

 ちなみに2020年度(2020年4月から2021年3月まで)のルーミーの販売台数は10万3064台。2019年度(2019年4月から2020年3月まで)は9万2890台。デビュー6年目を迎えたルーミーですが、いまも着実にその数を増やしています。

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みんなのコメント

79件
  • スズキのパクリが売れるとはね?
    トヨタのブランドは凄いねー?
    技術者からすれば恥ずかしいけど。
    ソリオと比べて、ルーミーが勝つている所は、販売台数だけ。
  • この価格帯で買える車がなくなった
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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