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運転しやすさ・広さも◎[予算別]スモールミニバン通信簿

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運転しやすさ・広さも◎[予算別]スモールミニバン通信簿

中古車購入 [2024.01.10 UP]


運転しやすさ・広さも◎[予算別]スモールミニバン通信簿
車体はコンパクトで運転しやすく、室内は広くてゆったり。今、そんなスモールミニバンがヒット商品となっている。はたして、その実力は?

子育てに車は必要?子育て世代におすすめの車10選

文●工藤貴宏
※中古車参考価格はすべてグーネット2023年12月調べ。
※ナンバープレートは、すべてはめ込み合成です。
(掲載されている内容はグー本誌2024年1月発売号の内容です)


小さいからといってその実力は侮れない!
 車体が大きいクルマは室内が広いからゆったりで、実用性が高い。そんなことはいまさら言うまでもないけれど、なかには「大きいクルマは駐車など日常の運転が大変」と感じる人もいるだろう。

 そんな人にオススメなのが、スモールミニバン。車体は小さいけれど、ひとたび室内に乗り込めば(車体の割には)広くて快適。もちろん運転だってしやすい。そんな都合のいいクルマなのだ。

 今回はそんなスモールミニバンのなかから、6台を厳選して価格別にピックアップ。それぞれの実力をキッチリ評価していく。

 ところで「ミニバン」といえば、基本的には3列シートのモデルを指す。だが、今回の企画で登場する3列シート車は基本的に1台で「ジェイド」だけ。ほかは2列シートで「ミニバン」というよりはハイトワゴンがメインとなる。日常生活に根差したクルマたちと言っていいのかもしれない。

 また、車種選びでは後席にスライドドアを組み合わせているかがひとつのポイントになってくるだろう。

Profile:自動車ライター 工藤貴宏
学生時代のアルバイトから数えると、自動車メディア歴が四半世紀を超えるスポーツカー好きの自動車ライター。2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。


現行モデルの最新世代に手が届く【支払い総額200万円クラス】

スズキ ソリオ
 小さく背の高い車体にスライドドアを組み合わせたコンパクトハイトワゴンのパイオニア。目立たない存在ながら、着実に販売台数を稼ぐ隠れヒットモデルだ。

中古車参考価格帯:110万円~240万円(ソリオ 全グレード)

数学[コストパフォーマンス]★★★★☆理科[安全装備・運転支援装備]★★★★☆体育[性能・乗り心地]★★★☆☆美術[デザイン・質感]★★★☆☆
いうなれば、3列目のない超小型ミニバン。前後席間距離が長いのに加え、天井が高いから後席が広い。

[特記事項]ライバルよりも広いラゲッジルームが大きなメリット
 スライドドア付きのトールワゴンとして直接ライバルといえるルーミーとはパッケージングが似ているが、大きな違いは荷室の広さ。後席を最後部にスライドした状態でルーミーよりも荷室が広く、ルーミーは4個となる機内持ち込みサイズスーツケースが6個(床下にひとつ)積める。


トヨタ ルーミー
 トヨタで最も小さなハイトワゴン。ダイハツが製造するモデルで、ダイハツ「トール」と基本的に共通だ。かつてはトヨタ「タンク」という兄弟も存在。

中古車参考価格帯:70万円~260万円(ルーミー 全グレード)

数学[コストパフォーマンス]★★★★☆理科[安全装備・運転支援装備]★★☆☆☆体育[性能・乗り心地]★☆☆☆☆美術[デザイン・質感]★★☆☆☆
ソリオをライバルとするスライドドア付きのハイトワゴン。コンパクトな車体だから運転もしやすい。

[特記事項]燃費重視なら自然吸気だがオススメはターボ
 エンジンは自然吸気とターボがあるが、前者はややパフォーマンスが不足気味。峠道や高速道路を走ることが多いなら、ターボエンジンをオススメ。荷室奥行きは後席を最後部にスライドした状態と後席をたたんだ状態ではソリオに劣るが、後席を最前部にした状態のみソリオをリードする。


コンパクトミニバンの元祖はこのクルマ
 車体が小さくて背が高く、スライドドアを組み合わせた3列シート車。それをコンパクトミニバンの定義とするならば、元祖といえるのは2001年にデビューしたホンダ「モビリオ」だ。全長約4mのコンパクトボディながら、3列シートとしたパッケージングは革新的だった。本当の元祖はスバル「ドミンゴ」という説もあるが……。


あったらうれしい装備はどんなものがある?
 子育て層にはスライドドアが便利で、できれば電動式が好ましい。昨今の必須アイテムといえば衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)だが、性能には差があって新しい車両ほど高性能な傾向。また、高速道路を使う人はアクセルを踏まなくても前を走るクルマに合わせて車速を適正に調整してくれる「ACC」があると疲れにくい。


思わぬ掘り出し物が見つかるかも【支払い総額150万円クラス】

スズキ ソリオ(先代)
 ソリオの先代モデル。荷室の広さを除き、基本的なパッケージングは現行モデルと同様だ。後席は驚きの広さ。カスタム仕様のソリオバンデッドも存在。

中古車参考価格帯:65万円~180万円(ソリオ 全グレード)

数学[コストパフォーマンス]★★★★★理科[安全装備・運転支援装備]★☆☆☆☆体育[性能・乗り心地]★★★☆☆美術[デザイン・質感]★★★☆☆
全長3.7mとコンパクトにまとめた車体は運転しやすさ抜群。燃費のよさも優れた部分のひとつだ。

[特記事項]短い車体なのに信じられないほどの後席の広さがうれしい
 とにかくパッケージングが素晴らしい。短い全長にもかかわらず前後席間距離は驚くほどゆったりで、まるで中型ミニバンのような足もとの広びろ感。いっぽうで現行型を基準に考えると先進安全機能の充実度と性能は心もとない。2018年7月以降の安全装備が高度化した仕様がオススメ。


ホンダ ジェイド
 一見したところ普通のステーションワゴンのように見えるけれど、3列目のシートまで備えたパッケージングが特徴。2列モデルも用意されている。

中古車参考価格帯:105万円~250万円(ジェイド 全グレード)

数学[コストパフォーマンス]★★★★★理科[安全装備・運転支援装備]★★★☆☆体育[性能・乗り心地]★★★★★美術[デザイン・質感]★★★★☆
全長約4.6mとちょっと大きめのワゴン。全高1530~1540mmで機械式立体駐車場に入る。

[特記事項]駐車場が機械式立体で3列シートが必要なユーザーにフィット
 最大の特徴は背の低い3列シートモデルだということ。3列シートのクルマが欲しいけれど、家や行動範囲にある駐車場がミニバン非対応の機械式立体駐車場……というユーザーとの相性がいい。セダン専用の機械式立体駐車場を利用可能だ。また重心が低く、走りの良さも素晴らしい。


コンパクトミニバンの走りの実力は?
 基本的には、運動性能や運転する喜びに期待してはいけない。なぜなら小さくて背の高いクルマは物理特性的に不利で、加えて乗り心地を重視した味付けになっているからだ。ただ、「ジェイド」や「シャトル」など背が低いモデルは例外的にハンドリング良好で運転が楽しく、それでいて乗り心地とのバランスも良好。だから疲れにくい。


自転車みたいな大きな荷物も搭載できる?
 背の高いモデルであれば、自転車も無理なく室内に積み込める。ただし、ここで紹介しているモデルのなかで例外は「ポルテ」。居住性最優先のパッケージングなので自転車を積むのは得意ではない。逆に「ソリオ」や「ルーミー」は後席をたたんだときの床が低く、自転車も積みやすい設計だ。床が低いから積み下ろしもしやすい。


こんな便利なクルマが買えてしまう【支払い総額100万円クラス】

トヨタ ポルテ
 助手席側を大きなスライドドア1枚とした、大胆な提案型モデル。運転席の乗り降りもこの大きなスライドドアから行うことを視野に入れている。

中古車参考価格帯:30万円~160万円(ポルテ 全グレード)

数学[コストパフォーマンス]★★★★☆理科[安全装備・運転支援装備]★☆☆☆☆体育[性能・乗り心地]★★☆☆☆美術[デザイン・質感]★★★☆☆
ドアは左右非対称。初代は運転席側のリアドアがなかったが、2代目になり採用している。実用性は高い。

[特記事項]特徴となっている大きなスライドドアは使うほど便利
 ポルテの最大の特徴は、スライド式に開く大きな助手席ドア。どうすれば人がスムーズに乗り降りできるかを徹底的に考え、それをカタチにしたというわけだ。開口部はサイドシルの段差を排除してフラットにしたり、後席に乗りやすいよう助手席がたためたりと工夫も盛りだくさん。


ホンダ シャトル
 コンパクトカーの「フィット」をベースにしたワゴン。拡大されているのは荷室で、クラスを超えた広さだ。

中古車参考価格帯:70万円~230万円(シャトル 全グレード)

数学[コストパフォーマンス]★★★★★理科[安全装備・運転支援装備]★★☆☆☆体育[性能・乗り心地]★★★★☆美術[デザイン・質感]★★★☆☆
使い勝手のよさに加え走りがしっかりしているから、峠道や高速道路を長く走っても運転疲れしにくい。

[特記事項]広い荷室を求めている人にジャストな選択
 車体サイズに見合わないほど広いラゲッジスペースがあって、とにかく実用的。キャンプやウインタースポーツなど荷物が多くなりがちなレジャーを楽しむ人とのマッチングがいい。中古車のコスパも高い。ガソリンエンジンとハイブリッドが用意されているが、中古車は後者が多め。


燃費が気になるけどハイブリッドがいいの?
 もちろんハイブリッドは燃費がいいから、燃費を重視するならハイブリッド一択だ。そのうえ、ハイブリッド(マイルドハイブリッドではなくモーターの出力が高いタイプ)にはもうひとつメリットがある。それはエンジンの力不足をモーターが補ってくれること。これはエンジンの小さいクルマにとってはありがたい。弱点は値段が高めなこと。


個性はクルマそれぞれトータルで見極めよう
 運転して楽で、後席が広い実用的なスモールミニバンは、毎日の生活に根差したモデル。各車種を比べるとけっこう個性があって、得意、不得意な部分がある。購入の際には、今回の通信簿を参考に、個性をしっかりと見極めてもらいたい。子育て中のファミリーにはスライドドア付きのモデル、運転を楽しみたい人は背の低いワゴンボディがオススメ。それでは、幸せなスモールミニバン選びを!

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みんなのコメント

2件
  • 藍流頓瀬奈
    スバルジャスティ「あのっ!」
    三菱デリカD2「そうそう」
    あとシャトルってミニバンというよりステーションワゴン…
  • ルーミー、タンク
    [遵法意識]☆☆☆☆☆
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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