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あのクルマの中古車相場は?今でも買える? 一時代を築いた名車5選

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あのクルマの中古車相場は?今でも買える? 一時代を築いた名車5選

中古車購入 [2024.02.09 UP]


あのクルマの中古車相場は?今でも買える? 一時代を築いた名車5選
 名車というのは、いつの時代も忘れられない存在。多くのひとに愛され、今でもファンがいる。そしてコツコツと整備して未だに現役で活躍しているケースも少なくない。そこで今回は、一時代を築いた名車をピックアップしてみた。選出基準としては、各ジャンルで大きな功績を残し好調な売れ行きを示したモデルであること。そして、今でも中古車として入手可能なモデルを選んだ。発売当時の世情を振り返りつつ、クルマの魅力と現在の中古車相場をお伝えしよう!

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スペシャルティカーといえば「日産 シルビア(S13)」
 1980年代は、スペシャルティカーが大ブームを起こした。スペシャルティカーとは乗用車以上、スポーツカー未満のスポーツクーペを指すことが多い。乗用車のプラットフォームを流用しつつ、スポーティなボディや足まわりを与えて価格を安価に抑えたモデルのことである。そのブームの渦中にいたのが、1987年に登場したホンダ プレリュード(3代目)だが、翌年1988年に登場した日産 シルビア(S13)で、スペシャルティカー人気が一気に過熱した。プレリュードは駆動方式がFFだったが、シルビア(S13)はFR。デートカーとしての用途のほか、走り好きのファンまで取り込んだことで、当時の若者はこのクルマに夢中になったのだ。低く構えたボンネットに精悍なフロントマスク、1.8L(後に2.0L化)されたエンジン、コンパクトなボディはスポーツカー入門車としてもうってつけ。今でも人気の高いスポーツクーペといえよう。

 さて、気になる現在の相場だが、中古車価格帯は170万円~600万円とかなり幅がある。デビュー当初の新車価格がおよそ150万円~200万円だったことを考えると、プレミア価格になっている。販売が好調だったため今でも比較的多くの車両が現存しており、プレミア価格とはいえ比較的手が出しやすい。状態の悪い車両は淘汰されつつあり、コンディションがよい個体も揃っているのも嬉しい。ただしフルノーマル車を探すのは非常に難しい。


ワゴンブームを牽引した「スバル レガシィツーリングワゴン(BH系)」
 セダンをベースに、広い荷室を備えたステーションワゴンが日本で普及し始めたのは1970年代。しかし当初は商用車としての側面も強く、それほど一般的なボディ形状ではなかった。しかし、80年代に入ると高性能化、高級化などの付加価値が付いたステーションワゴンが登場。特に3代目のスバル レオーネ ツーリングワゴンは、ハイスピード4WDツアラーとしてパワフルな悪路走破性を持ち、新しい時代の幕開けを感じさせた。そして1989年にはワゴンブームの火付け役ともいえるスバル レガシィツーリングワゴンがデビュー。スバルお得意の4WDに200馬力の2.0Lターボを搭載した「GT」は、スポーツカー顔負けの動力性能を持つことで話題となった。これを契機に、トヨタ カルディナ、三菱 レグナムなどの高性能モデルが増え、ステーションワゴンの時代が到来したのだった。

 中古車市場を見ると、残念ながら初代のレガシィツーリングワゴン(BF系)の物件はほとんど残っていないようだ。2代目(BG)も残存数は少なく、探すのは難しい。中古車として買いやすいのは3代目(BH)で、こちらの中古車価格帯は40万円~180万円。物件数は充実し、探せば低走行の物件も見つかる。一番人気のGT系グレード(2.0Lターボ)を中心に、手頃な価格で入手可能。パワフルな走りと実用性を備えるレガシィツーリングワゴンは、令和の時代になってもおすすめできるモデルだ。


シーマ現象を巻き起こした「日産 シーマ(Y31)」
 1988年の流行語大賞に「シーマ現象」が選ばれた。今の若い世代にはピンとこないかもしれないが、この時代は日産シーマを中心とした高級車ブームが巻き起こり一世を風靡したのである。その背景となるのは日本の経済が右肩上がりに伸びたバブル経済で、日産シーマはその象徴ともいえる存在。デビューは1988年で、セドリック/グロリア(Y31)をベースとしつつ、ボディサイズを拡大して3ナンバー化された。高級な内外装に3.0L V6を搭載することで、日産の最上位モデルに相応しい貫禄を身に付けた。エクステリアはピラーレスの4ドアで、端正なフロントマスクとリアのデザインは、今見ても秀逸なデザイン。なお、タレントの伊藤かずえさんが30年以上このクルマを乗り続けており、先日レストアしたことでも話題となった。

 中古車市場にはまだ車両が残っており、中古車価格帯は120万円~340万円。プレミア価格ではないものの、日産を代表する名車ゆえ一定の価値が保たれている。コンディションはピンキリで、VIP仕様にカスタムした改造車も目立つ。基本的に走行距離10万km前後の多走行車が中心だが、なかには3万km以下の個体もあるので、じっくり探そう。


クロカンブームの火付け役「三菱 パジェロ(2代目)」
 日本でクロスカントリー車を普及させた立役者が三菱パジェロ。デビューは1982年。それまでオフロードカーといえば「ジープ」というのが一般的な認識だったが、国産のオフロードカーとして広く認知されたのが三菱パジェロだ。90年代の人気TV番組「関口宏の東京フレンドパーク」の目玉景品としてその知名度はさらに広がり、観客によるパジェロコールを覚えているひとも多いはず。これを機に90年代はクロスカントリーSUVのブームが到来し、他社から多くのライバル車が投入されている。それほどまでに人気だったパジェロの見どころは、なんといってもラダーフレーム構造を用いた本格的なオフロード専用設計。その高い走破性は、パリ・ダカールラリー(通称パリダカ)でも大いに活躍した。1991年にはモデルチェンジを受け、世界初のスーパーセレクト4WDを搭載し、オフロード性能を強化。パワートレインはガソリン、ディーゼルともに複数ラインアップされ、幅広いユーザーから愛された。なお、1999年には3代目、2006年には4代目が登場したが、2021年に惜しまれつつも生産終了となった。

 中古車は、初代モデルも存在するが物件数は少なめ。今なら2代目以降が買いやすいだろう。1991年から1999年に販売された2代目の中古車価格帯は80万円~270万円(エボリューションを除く)と、手頃な予算で入手可能となっている。また、パリダカ参戦向けのホモロゲーションモデルである「パジェロエボリューション」はプレミア価格となっており。600万円以上の価格で取引されている。中古車の多くは走行距離10万km以上の多走行車となるが、ラダーフレームによる高い強度のおかげで、きちんと整備された個体なら今でも十分に乗れる。実用性と趣味性を両立したグッドチョイスである。


ミニバンブームの元祖「トヨタ エスティマ(初代)」
 90年代のもうひとつのブームとなるのは、ミニバンだ。それまで多人数乗車のクルマといえば、無骨なワンボックス車が主流だった。しかし、1990年に登場したエスティマは、それまでのミニバンとは一線を画す流線型フォルムを導入したのが大きな話題を呼んだ。駆動方式は、当時のワンボックスカーと同じくミッドシップ・リアドライブ(※4WDもあり)を採用。7名乗車の実用性の高さも評価され大ヒットモデルに。当初は3ナンバー車のみだったが、5ナンバーサイズのエスティマエミーナ/エスティマルシーダも設定されている。エスティマを契機に各メーカーからスタイリッシュなミニバンが数多く登場。なかでも1994年に登場したホンダ オデッセイは、乗用車をベースとすることで、セダンから乗り換えする人が続出。ファミリーカーの座をセダンからミニバンにシフトするほどのミニバンブームが到来することになった。

 売れ行きが好調だった初代エスティマだが、生産終了から時間が経過しており中古車のボリュームは大きくない。しかし相場は底値といえる状況で、中古車価格帯は40万円~150万円とかなり安くなっている。3万km未満の低走行車も100万円前後で買えることから、お買い得感は大きい。とはいえ古いモデルなので整備記録が残っているものを選ぼう。また、2000年に登場した2代目や2006年に登場した3代目も視野に入れて探すと、幅広い車両から選ぶことが可能だ。


まとめ
 今回は、一世を風靡した名車をピックアップ。その多くは80年代から90年代のモデルなので、現在でも入手可能となっている。しかし、この年代の中古車も、経年とともに物件がどんどん減っている。今後数年で入手困難になる可能性も高かいので、ほしいなら早めにチェックしておくことが大切だ。

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