現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 永遠のテーマ「クルマ好きならMT免許を取っておくべき」は〇か×か?

ここから本文です

永遠のテーマ「クルマ好きならMT免許を取っておくべき」は〇か×か?

掲載 326
永遠のテーマ「クルマ好きならMT免許を取っておくべき」は〇か×か?

<クルマ好きはMTが運転できたほうがいい?>
これから運転免許を取得しようとする方から「やっぱりクルマ好きならMTが運転できたほうがいいですか」という主旨の質問を受けることがあります。

取得コストを考えるとAT限定免許にしたほうが合理的なのは言うまでもないので、趣旨としては、クルマ趣味を楽しむためにはMT車に乗るという選択肢を持っているべきか? という話だと感じます。

>>ホンダ シビック タイプRのユーザーと専門家のレビューをチェックする

<このまま電動化が進めばMTは絶滅する>
結論から言えば、新型モデルを中心にカーライフを楽しみたいと考えているならばAT限定免許で十分といえるでしょう。

時代は電動車に向かっています。モーター駆動を基本とする電動車においてMTというメカニズムは消えていくことが確実です。変速機のマニュアル操作を楽しめる機構は残るかもしれませんが、少なくともクラッチ操作は不要になるでしょう。つまりMTを運転できる必要はないわけです。

<現行車種でMTのみはシビックタイプRぐらい>
さらに電気自動車になると多段変速装置が不要です。将来的にはモーターと変速装置を組み合わせることで、より高効率な電動パワートレインを生み出すという流れにあるのも事実ですが、それにしてもオートマチックに変速するものであり、ドライバーがマニュアル操作をするような類いの変速機構とはなり得ないからです。

実際、現行モデルでAT限定免許では乗ることができないモデルとして思いつくのは「ホンダ シビックタイプR」くらいです。そのホンダも「フィットRS」はATだけの設定ですから、AT限定免許だから乗ることができない…というケースは稀です。

>>ホンダ シビック タイプRのカタログ情報をチェックする
>>ホンダ シビック タイプRのユーザーや専門家のレビューをチェックする
>>ホンダ フィットのカタログ情報をチェックする
>>ホンダ フィット e:HEVのカタログ情報をチェックする


<フェアレディZもロードスターもATがある>
そのほかの国産スポーツカーとして知名度の高い、「日産 フェアレディZ」や「マツダ ロードスター」はMTとATの両方が用意されています。海外製のスポーツカーもMTしか選べないというのは特殊なグレードに限られます。グローバルでも“スタンダードはAT”という時代なのです。

>>日産 フェアレディZのカタログ情報をチェックする
>>マツダ ロードスターのカタログ情報をチェックする


<80~90年代以前のクルマを運転するならMTが必要>
ただし、現行モデルではない、古い車を所有したいという想いから運転免許を取得するのであればAT限定免許ではなく、MTも運転できるようにしておくほうが無難です。

1980年代あたりから国産車でのAT比率はグーンと高まっていますが、趣味性の強いモデル、とくにスポーツカーはMTが主流でした。最たる例といえるのが「スカイライン GT-R」です。GT-R専用といえる2.6L直列6気筒ツインターボとATの組み合わせというのは、ついぞ存在しませんでした。スカイラインGT-Rに乗りたいというのであればMTを運転できる技量は必須です。

>>スカイライン GT-R(生産終了モデル)のカタログ情報をチェックする

しかし、同じ1989年生まれのスポーツカーでも、初代「ロードスター」や4代目「フェアレディZ」といった国産スポーツカーにはATが用意されていました。いまや伝説となっているホンダNSX(初代)もスーパーカーにATを設定したことに価値があるといわれていたほどです。

>>日産 フェアレディZ(生産終了・4代目)のカタログ情報をチェックする
>>ホンダ NSX(初代・生産終了)のカタログ情報をチェックする


<両方選べる場合、中古車価格はATのほうが安い>
MTとATをラインナップしていたモデルは、ATの中古車価格のほうが安くなる傾向にあります。MTを運転できる技量を持っていても、予算的にATを選ぶことになるのであれば、旧車に乗るためにわざわざMT運転免許を取得する必要はないかもしれません。

こうした流れは将来的にも変わらないといえます。

一部のメーカーでは、電動車であってもマニュアル操作を楽しめるようなメカニズムを開発しているという話も聞こえてきますが、本質的に不要な機構をファン要素で入れ込むというのは、新しいメカニズムに対応できない老世代を満足させるための機能でしかなく、これから運転免許を取得して新しい時代のカーライフを楽しもうという世代に向けたテクノロジーとは思えません。

そもそも、クルマの進化というのは滑らかに走ることを目指してきました。最初は2速だったステップATが多段化してきたのも、理論的には変速ショックのないCVTが生まれたのも、そうしたニーズに基づくものです。MTに近いATといわることが多いDCTも、トルク切れのない仕組みは、スムースネスにつながる構造といえます。

純粋にMTを運転したいという気持ちがある場合や、MTを運転できないと困る職場への就職を考えているというケースでない限り、AT限定免許とするほうが当たり前の賢い選択というのが2020年代の常識といえるのではないでしょうか。

>>ポルシェ 911のカタログ情報をチェックする
>>トヨタ GR86のカタログ情報をチェックする
>>ホンダ シビック タイプRのカタログ情報をチェックする
>>日産 フェアレディZのカタログ情報をチェックする
>>マツダ ロードスターのカタログ情報をチェックする


文:山本 晋也
写真:
2枚目:ホンダ シビック タイプR
3枚目:日産 フェアレディZ
4枚目:マツダ ロードスター
5枚目:トヨタ GR86

こんな記事も読まれています

トヨタ新型「“GR”クラウン」!? 期待高まる「フェラーリ!?なSUV」! 迫力エアロが超カッコイイ「クラウンスポーツ」CGの仕上がりとは
トヨタ新型「“GR”クラウン」!? 期待高まる「フェラーリ!?なSUV」! 迫力エアロが超カッコイイ「クラウンスポーツ」CGの仕上がりとは
くるまのニュース
メルセデス・ベンツのインテリアをスタイリッシュにグレードアップする
メルセデス・ベンツのインテリアをスタイリッシュにグレードアップする
AutoBild Japan
アストンマーティンF1、メルセデスの元PU責任者コーウェルをグループCEOに任命。ホンダ時代に向け、勝利への体制作り
アストンマーティンF1、メルセデスの元PU責任者コーウェルをグループCEOに任命。ホンダ時代に向け、勝利への体制作り
AUTOSPORT web
これから来年に向けてフォルクスワーゲンの新車がスゴいことになっている!
これから来年に向けてフォルクスワーゲンの新車がスゴいことになっている!
@DIME
ダイハツの新型「“2階建て”軽トラ」公開! “4人乗り”で4人寝られる「車中泊仕様」!めちゃ“広い”快適キャンパー「JP STAR Happy1+」実車展示
ダイハツの新型「“2階建て”軽トラ」公開! “4人乗り”で4人寝られる「車中泊仕様」!めちゃ“広い”快適キャンパー「JP STAR Happy1+」実車展示
くるまのニュース
規則延長でもフォードのプロトタイプ参入はなし?「“滑走路”は長くなるが、そこへ向け走っているわけではない」
規則延長でもフォードのプロトタイプ参入はなし?「“滑走路”は長くなるが、そこへ向け走っているわけではない」
AUTOSPORT web
レッドブルF1の内紛に失望するマックス・フェルスタッペン。父親ヨスを擁護し問題終結を望む
レッドブルF1の内紛に失望するマックス・フェルスタッペン。父親ヨスを擁護し問題終結を望む
AUTOSPORT web
メルセデス・ベンツ、新型『CLE』にブランドで唯一のカブリオレを導入。後席ヘッドエアバッグも
メルセデス・ベンツ、新型『CLE』にブランドで唯一のカブリオレを導入。後席ヘッドエアバッグも
AUTOSPORT web
キャンプ・アウトドアブランド「HIPPOSS/ヒッポス」がデビュー! 11アイテムが登場
キャンプ・アウトドアブランド「HIPPOSS/ヒッポス」がデビュー! 11アイテムが登場
バイクブロス
三井住友海上、契約者に「雹災緊急アラート」提供 降ひょうの約20分前にSMSで通知
三井住友海上、契約者に「雹災緊急アラート」提供 降ひょうの約20分前にSMSで通知
日刊自動車新聞
なぜ日本では「バック駐車」が多い? 欧米では「前向き駐車」が基本! 国で違う駐車方法、納得の理由とは?
なぜ日本では「バック駐車」が多い? 欧米では「前向き駐車」が基本! 国で違う駐車方法、納得の理由とは?
くるまのニュース
長野道「梓川SA」で、信州諏訪に継承される「ハルピンラーメン」と出会った
長野道「梓川SA」で、信州諏訪に継承される「ハルピンラーメン」と出会った
バイクのニュース
ヘセルの血統宿るパフォーマンスを手中に 電動ロータスの第3弾、エメヤに欧州試乗
ヘセルの血統宿るパフォーマンスを手中に 電動ロータスの第3弾、エメヤに欧州試乗
AUTOCAR JAPAN
マセラティ、名門イタリアワイン50周年でコラボ ぶどう畑と“土”カラーの『グランカブリオ・フォルゴーレ』
マセラティ、名門イタリアワイン50周年でコラボ ぶどう畑と“土”カラーの『グランカブリオ・フォルゴーレ』
レスポンス
[ジムニー]似の丸目ライトがカワイすぎ!! 広島産[ミボット]が円安でも意地の100万円スタートでバカ売れか!?
[ジムニー]似の丸目ライトがカワイすぎ!! 広島産[ミボット]が円安でも意地の100万円スタートでバカ売れか!?
ベストカーWeb
新車で168万円からだったトヨタ「MR-S」を手に入れる最後のチャンス! 低走行車は価格上昇中…ミッドシップの隠れスポーツカーでした
新車で168万円からだったトヨタ「MR-S」を手に入れる最後のチャンス! 低走行車は価格上昇中…ミッドシップの隠れスポーツカーでした
Auto Messe Web
「どう考えても相手が悪いだろ」でも自分にも過失があることも! 交通事故の「過失割合」はどう決まる?
「どう考えても相手が悪いだろ」でも自分にも過失があることも! 交通事故の「過失割合」はどう決まる?
WEB CARTOP
「アバルト695」のラストを飾る特別モデル!ブラックのボディにゴールド・アクセントが映える「75°アニヴェルサーリオ」発売!
「アバルト695」のラストを飾る特別モデル!ブラックのボディにゴールド・アクセントが映える「75°アニヴェルサーリオ」発売!
LE VOLANT CARSMEET WEB

みんなのコメント

326件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

499.7万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

89.8949.8万円

中古車を検索
シビックタイプRの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

499.7万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

89.8949.8万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村