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三菱ファンの悲しみに比べればスバリストは幸せ! ランエボ10世代に渡るスバルとの闘いの歴史を振り返る

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三菱ファンの悲しみに比べればスバリストは幸せ! ランエボ10世代に渡るスバルとの闘いの歴史を振り返る

 インプとランエボは古き良き時代を戦った「戦友」!

 スバルでは「安心と愉しさ」を標榜しながら、運転の愉しさの象徴であるはずのMTやターボエンジン搭載車は減る一方。北米市場重視と思しきラインアップ展開が強まるばかりであるなど、いちファンとしての不満はもちろんある。しかしながら、それでもなおスバリストはかつての宿敵、三菱のファンに比べれば死ぬほどシアワセだ。

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 WRCはやめてもWRXというクルマは存続。レースやラリーで活躍する勇姿を拝むことができるし、技術的なフィードバックも反映され続けている。このご時世で燃費やパワーはどうなるのか心配されるものの、ちゃんと次期型も出ることが明言されている。

 さらに、STIという組織は健在であるばかりか、高額な限定車が瞬間的に完売してクルマ転売ヤーの餌食にもなるなど、ますますブランド力を高めている。三菱ファンの悲しい心境を思えば、ただひたすら感謝するほかない。

 恵まれたスバリストに対し、往年の三菱ファンは本当に気の毒だ。トップスポーツモデルのランサーエボリューションは絶版となってすでに久しく、モータースポーツ活動を展開するラリーアートも実質的には消滅してしまった。クロカン四駆の雄、パジェロも今はない。軽自動車は実質日産に奪われ、「日産の主導で開発した新型eKシリーズは素晴らしく出来が良い」などと玄人筋から高く評価されるのも悲しい現実だろう。

 ランエボが培ったハイテク四駆のAYCは理論的に進化して、電動化されたアウトランダーなどにそのDNAがかろうじて継承されている、と解釈するぐらいしか心のよりどころがないのではないだろうか。そんな三菱ファンの悲痛な心情は、察するに余りあるばかりである。合掌。

 そこで今回はリスペクトの気持ちを込めて、かつての宿敵ランエボの歴史をスバリスト目線で振り返ってみた。現役当時は不倶戴天の敵ではあったが、今となっては古き良き時代を戦った「戦友」として愛おしく思えてならない。たとえわずかでも、往年の三菱ファンの皆さんの慰めになれば幸いである。

 1)ランサーエボリューションI

 発売は1992年の9月で、初代インプレッサWRXより約1カ月早かった。最高出力は250馬力で初代WRXの240馬力を上まわり、スペック上の「2リッター世界最強」の座は最初からランサーに譲るという、インプ派にとってはまさに目の上のタンコブ。ストリートでも競技でもハンドリングやボディ剛性はインプのほうが高評価ながら、すでにこの時点で「トルクはEJ20より4G63が上」という評判が広まっていたのが悔しく、インプ派の筆者は地団駄を踏んでいた。

 2)ランサーエボリューションII

 発売は1994年1月で、筆者が初代WRXを買った時期とほぼ重なる。最高出力は260馬力となり、前作では課題とされたハンドリングやボディ剛性も大幅に改善されたと聞いて、パワーにおいてはますます差をつけられた(インプが260馬力になるのはこの年の10月)。WRCのグループAでもガチでバトルすることになり、1994年のランエボはシーズン未勝利に終わるも、インプレッサが初優勝を遂げたアクロポリスでは、アーミン・シュバルツが駆るランエボが2位につけるなど不気味な存在に。

 3)ランサーエボリューションIII

 1995年1月発売。穴だらけのフロントバンパーと巨大なリヤウイングの威圧感は凄まじく、ド派手な黄色いボディカラーも相待って、個人的には「歴代もっともバックミラーに映るのが嫌なランエボ」として、その存在を激しく意識。GSRは生産台数が激増したことから街で遭遇する頻度も高くなり、クルマメディアも「インプvsエボ」の図式を一層あおるなど、オーナー同士の対抗心はピークに達した。

 WRCでは1995年にスバルはチャンピオンに輝くものの、スバルがエンジントラブルで全滅したスウェーデンでエボIIが初優勝。スバルが得意なオーストラリアでもエボIIIに勝利を譲るなど、エボに屈辱的な敗北を喫した印象が今もなお強い。ちなみに市販車のWRXはアプライドC型まで三菱製のタービンを使っていたことも屈辱的であった。

 ランエボがインプレッサを倒しWRCで大旋風を巻き起こす

 4)ランサーエボリューションIV

 1996年夏、インプレッサよりはるかに早くベース車がフルモデルチェンジを受け、すべての性能が大幅に底上げされる。後輪の左右駆動配分を電子的に制御するAYCというハイテク四駆がデビュー。まだ完成度は低いようで、ラリーでは使われていなかったが、先進性の高いメカの採用に焦りを覚えた。新しいボディは一部でガンダムチックと呼ばれながらもスッキリとしたデザインで格好良く、エボIIIからアクが抜けた感じがして好印象。

 280馬力化はスバルも三菱もほぼ同時期だったが、「同じ280馬力でもトルクは4G63の方が上で扱いやすく、ミッションも壊れない」と評される。WRCでは1996年にエボIIIのトミ・マキネンがドライバーズチャンピオンに輝き、スバルはドライバーズタイトルの連覇を阻まれた。

 5)ランサーエボリューションV

 スバリストが3年連続WRCマニュファクチャラーズチャンピオン獲得に沸いた翌年の1998年1月、オーバーフェンダーによりボディを拡張してきたエボVは、エボIIIと同等以上の威圧感を感じさせた。ブレンボブレーキもWRXに先駆けて採用。WRCではスバルは改造範囲の広いWRカー規格に移行するも、三菱は市販車の優秀さを証明する原点を大事にしてグループAにこだわり、市販車のボディを拡幅させてWRカーに挑む姿勢に志の高さを感じた。1998年は三菱大躍進のシーズンとなり、Wタイトルを獲得。スバルは王座から陥落し、勝利数でも獲得ポイントでも初めて大きさをつけられて三菱に圧敗した。

 6)ランサーエボリューションVI

 1999年に発売されたエボVIは、ランエボシリーズの完成形のひとつというイメージが強い。最高出力や最大トルクの数値に向上はないものの、タービンの材質や冷却系統など、エンジンの基本性能の底上げされた印象が強い。WRCでは14戦で7勝もしたわりにはノーポイントのラリーも多く、マニュファクチャラーズタイトルはリストリクター違反による失格から返り咲いたトヨタが獲得するも、トミ・マキネンがドライバーズタイトルを4連覇。リチャード・バーンズも7勝するなど、マシンの戦闘力の高さは最高潮に達しているように見えた。翌年には「トミ・マキネンエディション」が発売され、舗装路での速さは初代モデルの改良でしのいでいたWRXは太刀打ちできないと感じさせた。

 7)ランサーエボリューションVII

 2001年、ベースモデルがフルモデルチェンジ。WRXは2代目の丸目顏となって人気が失速するなか、四駆システムの電子ハイテク化はさらに進み、「アナログ的インプvsデジタル的エボ」という対決構図イメージが広まる。筆者は茂原サーキットでエボVIIの旋回性能の凄まじさに仰天。手アンダーを出してもコーナーの外側の車輪がグイグイ内側に入っていく感覚は意外と楽しく、ウワサで耳にしたクルマが勝手に曲がってくれるという違和感は感じなかった。峠道でも、内心では当時のWRX(2代目の丸目と涙目の前期)よりも怖くないと感じ、「いつか欲しい」とまで思うにいたる。ただしランエボ初のAT仕様「GT-A」は、ほとんど印象に残ることなく消えた。

 賛否両論のブーレイデザインが登場

 8)ランサーエボリューションVIII

 2003年発売の、いわゆる「ブーレイ顔」はクルマとしての洗練度や質感が高まった印象がとても強い。乗り心地も比較的しなやか。当時のWRX(2代目の涙目前期)の標準車は足がガチガチ路線のままだったので、エボVIIIには大人っぽさを感じた。高速域や限界領域での安定感は凄まじく高く、「スーパーAYC」に進化したハイテク四駆は旋回フィールがさらに自然な感覚に。2004年発売の「MR」ではビルシュタインダンパーを採用するなど、洗練度の高さにさらに拍車がかかる。新車情報誌の編集部員として様々な場面で試乗したが、当時のWRXの標準車(2代目の涙目後期)よりも総合力は上だと感じていた。

 9)ランサーエボリューションIX

 2005年発売。可変バルタイ機構付きの4G63は持ち前の豊かな低速トルクがさらに厚くなり、3000回転以下でのトルク感は排気量アップしたかのような印象。WRCではスバルも三菱ともに往時の勢いはなく、もはや信号待ちで横に並んでもオーナー同士が火花を散らすようなことはほとんどなくなっていた。WRXもランエボも、いろんな意味で昔とは違うクルマになりつつあることを実感。

 WRCではWRカーに移行してから三菱は急激に失速し、2002年シーズンにはあのトミ・マキネンがなんとスバルチーム入り。プロ野球で例えると阪神に原辰徳がやってきたような違和感があったが、マシン開発がグダグダに陥るなか、マキネンはペター・ソルベルグのサポート役としても貢献。ペターのドライバーズチャンピオン獲得を後押しする。

 10)ランサーエボリューションX

 2007年秋、3代目WRX STIとほぼ同時期に登場。ベースはギャランフォルティスに変わり、搭載エンジンも4G63ではなくなるなど、大変革を遂げる。デュアルクラッチ式2ペダルも採用。WRXとのライバル関係は一応続いたが、最高出力などスペックを競い合うような雰囲気はなくなり、スバルも2008年にはWRC参戦を終了。

 最後のランエボとなったが、MT車は2015年の夏まで生産され、意外にも歴代最長ライフの長寿モデルとなった。エンジンの低速トルクが武器となるダートトライヤルではWRXよりも圧倒的に参戦数が多く、クラスによってはランエボのワンメイク状態になるなど、今でも一部のモータースポーツの現場で重宝されている。いつかまた、スバルと三菱のスポーツモデルが市販車と国際競技の両方で戦い、切磋琢磨しあえる状況が再現されることを願ってやまない。

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