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軽ワゴンは背が高い方が良い? ダイハツ「タント」の陰に隠れるノッポ「ウェイク」が売れない理由とは

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軽ワゴンは背が高い方が良い? ダイハツ「タント」の陰に隠れるノッポ「ウェイク」が売れない理由とは

■普通車からの乗り換え需要にも対応する近年の軽自動車

 近年、人気の軽自動車のタイプとして「スーパーハイトワゴン」と呼ばれるジャンルがあり、実際に軽自動車販売台数ランキングの上位はこのジャンルのクルマが占めています。

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 軽自動車らしからぬ全高の高さが特徴のスーパーハイトワゴンですが、現在の軽自動車市場で売れ筋モデルとなるためには車高が高くないといけないのでしょうか。

 一般社団法人「全国軽自動車協会連合会」が発表したデータによると、2019年上半期(2019年1月から6月まで)の軽4輪車販売台数ランキングにおいて、1位を獲得した車種はホンダ「N-BOX」(13万1233台)です。

 N-BOXは軽自動車市場におけるランキングだけではなく、登録車(普通車)も含めた日本の新車市場全体の2019年上半期販売ランキングにおいて1位を獲得しました。

 2位にはスズキ「スペーシア」(8万8750台)、3位にはダイハツ「タント」(8万1828台)がランクインしています。

 トップ3にランクインした車種は、軽自動車のジャンルにおいて「スーパーハイトワゴン」と呼ばれるジャンルに属します。

 スーパーハイトワゴンは、全高1700mmを超え、両側スライドドアを備えていることが特徴の軽自動車です。

 このジャンルの軽自動車は、外観は四角いボディを持ち、そのうえ成人男性の平均身長である170cmに負けずとも劣らない全高となっていることから、一見すると軽自動車とは思えないスタイルとなっています。

 なぜ、スーパーハイトワゴンの人気が高いのでしょうか。スペーシアを取り扱うスズキの販売店スタッフは次のように話します。

「スペーシアは、室内空間の広さや乗降性の良さなどで人気を集めています。また、購入するユーザーはファミリー層も多いです」

 高い車高による室内の広さや、両側スライドドアによる乗り降りのしやすさが人気の要因となっているといえるでしょう。また、N-BOXを取り扱うホンダの販売店スタッフは次のようにいいます。

「軽自動車のN-BOXは、日本で1番売れています。しかし、人気がありすぎてN-BOX以外のモデルを売りづらくなってしまう、という現象も起きています。

 たとえば、ホンダのコンパクトカー『フィット』を見に来られたお客様が、N-BOXと比較して、結果N-BOXを購入されるといったことや、いままでミニバンの『オデッセイ』に乗っていたご家族が、乗り換えの際にN-BOXを選ぶなどです。

 ただし、他社の普通車からN-BOXに乗り換えるという事例も存在します」

 スーパーハイトワゴンが高い車高を持ち利便性が高まっていることで、ほかの軽自動車のみならず普通車ユーザーの乗り換えの受け皿にもなっていることが、人気の要因のようです。

■背が高いのに売れない!? ダイハツ「ウェイク」売れ行きの謎

 では、軽自動車は「背が高ければ高いほど売れる」といって良いのでしょうか。

 ダイハツ「ウェイク」は、軽乗用車のなかでもっとも背の高い軽自動車です。全高は1835mmと、同社の売れ筋スーパーハイトワゴンであるタントの1755mm(2WD仕様)と比べてさらに80mmも高く、頭一つ抜けた存在といえます。

 ウェイクにも両側スライドドアが装備されていることから、スペックだけ見ると売れ筋モデルとなりそうなクルマではありますが、残念ながら2019年上半期の軽自動車販売ランキングでは15位(1万2726台)にとどまっています。

 なぜ、ウェイクは同社のタントをはじめとした売れ筋スーパーハイトワゴンほどの人気を獲得できていないのでしょうか。

 考えられる理由としては、車両価格の違いが挙げられます。

 タントのエントリーモデルである「L(スマートアシスト非装着車)」グレードの価格は税込122万400円(消費税込、以下同様)に設定されています。一方、ウェイクのエントリーモデルである「D」グレードは135万円となっており、割高感は否めません。

 また、タントには独自の魅力として、助手席側に設けられた大開口ドア「ミラクルオープンドア」があります。

 2007年に登場した2代目モデルから採用されているこのドアは、助手席側ドアとスライドドアの間の柱がドアに内蔵されることで、スーパーハイトワゴンの特徴である乗降性をさらに向上させる装備です。

 ウェイクの人気が伸び悩む理由としては、ダイハツの販売店を訪れたユーザーが、展示車両や価格表を見比べて比較検討した結果、割安でかつ使い勝手の良さが分かりやすく伝わるタントを選ぶことが一因だと考えられます。

※ ※ ※

 ウェイクにも、室内高1455mm(タントは1370mm)といったスペックをはじめ、ほかのクルマにはない魅力があります。

 しかし、ユーザーにメリットが伝わりやすい使い勝手の良さといった部分では、タントの方が優勢だといえるでしょう。

 背が高い車種が人気となっている軽自動車市場ですが、「高ければ高いほど売れる」というわけではないのです。

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