この記事をまとめると
■1980年代はまだ各社が馬力を競っていた時代
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■とくに2リッターターボは各社が開発に力を入れていた
■注目すべき名エンジン3機を紹介する
各社が鎬を削ったターボエンジン全盛期
エコが叫ばれる現在ではあまり聞かれることもなくなりつつある「パワーウォーズ」という言葉。しかし、各メーカーが技術のしのぎを削った1980年代には改良ごとに出力が向上するエンジンも珍しくなかったのだ。
今回はそんなパワーウォーズが激化していた80年代の中でも、とくに各メーカーが力を入れていた2リッターターボエンジンに注目してみたい。
1)トヨタ 3S-GTE型
カムリやビスタといったミドルクラスの車両に搭載されていた直列4気筒2リッターエンジンをベースに、DOHC化などを施してよりスポーツエンジンとしての性格を強めた3S-GE型エンジン。
これをベースにターボ化したものが、1986年に登場したセリカGT-FOURに搭載された。当時は185馬力となっていた同エンジンだが、1989年に登場した次世代のセリカGT-FOURのときには225馬力と一気に40馬力もアップ。
このエンジンは89年に登場した2代目MR2のターボモデルにも搭載され、じゃじゃ馬と呼ばれる一因ともなったのだった。
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2)日産 SR20DET型
1980年代前半~後半にかけて、多くの日産車に搭載されていたCA型エンジンの後継機として登場したSRエンジンは、89年10月に実施されたブルーバードのマイナーチェンジのタイミングで投入され、2000年代まで使われた息の長いエンジンだった。
ブルーバードに搭載されたときは205馬力であり、91年のマイナーチェンジでS13型シルビアにも同様のスペックのものが採用されている。
80年代の話ではなくなってしまうが、その後もSRエンジンは進化を続け、最終的には2001年にNEO VVLを採用したSE20VET型エンジンが当時の自主規制値MAXの280馬力を発生させるまでに至っている。
3)三菱 4G63型
ランサーエボリューションのエンジンとしても知られる三菱の4G63型エンジンだが、その歴史は古く、1979年の東京モーターショーに展示されたランサーEX2000ラリーターボに搭載されていたところから始まっている。
結局このモデルは海外ラリー参戦のホモロゲーション取得のため、欧州で限定販売されるにとどまったが、その後はスタリオンなどにも搭載されている(日本では当初G63Bと呼ばれていた)。
そして1987年にはギャランVR-4がデビュー。これはランエボの前身モデルとも言えるもので、モータースポーツ参戦のベースとしてのキャラクターも持ち合わせていた。デビュー時は205馬力だったパワーも、改良ごとに220馬力、240馬力と向上していったのだった。
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