この記事をまとめると
■東京モーターショーは歴史あるイベント
なんでこんなに残念な姿に! コンセプトカーの期待度を裏切った市販車4選
■衝撃的な新型車、ショーカー、プロトタイプが登場することもしばしば
■今回は東京モーターショーの歴史的瞬間を振り返る
数多くの名車が東京モーターショーでデビュー!
日本における自動車ファンの聖地、それが東京モーターショー(TMS)だ。東京モーターショーは国際モーターショーのひとつであり、第一回は1954年に開催。当時は「全日本自動車ショウ」という名称で、東京の日比谷公園内で開催された。来場者数は54万人越えであった。その後、東京の後楽園、晴海の東京国際見本市会場、幕張メッセと場所を移し、第42回の2011年から現在の東京ビッグサイトで開催されている。
そんな東京モーターショーは、衝撃的ともいえる新型車、ショーカー、プロトタイプのデビューが飾られた場所でもある(近年は東京オートサロンで初披露されるクルマもあるが……)。たとえば、古くは1958年第5回のスバル360、1961年の第8回のトヨタ・パブリカスポーツ、1964年第11回のマツダ・コスモスポーツ、そして歴史的な1台であり、今でもその伝統が語り継がれ、1967年公開の映画「007は二度死ぬ」でボンドカーとして採用されたトヨタ2000GTは1965年第12回の東京モーターショーに初出展。
まさに衝撃のデビューであり、翌1966年第13回東京モーターショーではオープンモデルの2000GTも披露され、じつは子供のころの筆者も親に連れられ、大行列の末、眺めることができ、以来、夢に出てくるほど憧れた「カッコ良すぎる」スポーツカーだった。同年には、のちに筆者の初めての愛車となったいすゞ117クーペも出展されていた。
東京モーターショーでは日産GT-Rの人気がすごいが、そのスタートは1968年第15回に披露された日産スカイラインGTのプロトタイプだ。当時の自動車ファン、自動車専門誌にとって衝撃のデビューであり、のちにスカイラインGT-Rとして発売されることになる。
近年も来場者に衝撃を与えたクルマは少なくない
1989年には会場を幕張メッセへと移動。その第28回東京モーターショーでの最大の話題と言えたのが、マツダが今も作り続け、世界中に熱烈ファンを持つことになった初代ロードスター(ユーノスロードスター)。今でも日本を代表するライトウェイトオープンスポーツであり、その原点が1989年の東京モーターショーだったのである。
そしてこの年には、ホンダの初代NSXも登場。バブル期ということもあり、高額なスポーツカーであっても予約殺到。今に至っては、とんでもないプレミア付きの国産スポーツカーとなっている。そして国産セダンとして世界を驚愕させた初代トヨタ・セルシオ、R32型日産GT-R、初代日産シーマ、スバル・アルシオーネSVXといった日本の自動車史に燦然と残る名車もこの年の東京モーターショーの華であった。
と、東京モーターショーの昔を振り返ってきたが、近年でも衝撃のデビューを果たしたクルマは少なくない。まずは2007年に開催された第40回東京モーターショーで量産車が発表されたR35型日産GT-Rだ。スカイラインと決別した新時代のGT-Rでもあり、「新次元マルチパフォーマンススーパーカー」と呼ばれていた。会場の大きな目玉として、大注目されたことは言うまでもない。
2009年、第41回東京モーターショーの目玉の1台が、トヨタの豊田章男社長自らが発表に立ち会ったレクサスLFAだ。国産スーパースポーツとして、ルックス、機能、走りともに一流。老若男女問わずその姿、パフォーマンスに圧倒されたと言っていい。
さて、2021年の第47回東京モーターショーは残念ながらコロナ禍ということで開催中止になったが、2023年の東京モーターショーでは、多くの出展車が我々クルマファンにどんな衝撃を与えてくれるのだろうか。BEVが中心になることは必至だが、2030年、2035年といった大きな節目に向けた、時代の大変革期を迎えているクルマの時代の先端の姿、技術、そして想像を超えた未来像を惜しみなく見せ、披露してくれることは間違いないだろう。
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