はじめに
今回はアルファ・ロメオ、と共通性のあるモデルをテストする。
ジュリアやステルヴィオはエンスージアストの御眼鏡にも適うクルマだが、この2車種に用いられるジョルジオプラットフォームはあまりにも専門化していて、量販モデルへ応用するには高コストすぎる。それは、文字通りの量販が見込めるモデルとして高級コンパクトクロスオーバーを、喉から手が出るほど欲しているアルファ・ロメオとしては、ちょっとばかり都合が悪い。
もっとも、フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)的にはそんなこと、グループPSAと合併してステランティスが誕生した昨年1月よりも前から、百も承知だった。そのクロスオーバーはトナーレとして、つい最近になって日の目を見たわけだが、ベースに選ばれたのはジープなどが用いるスモールワイド4×4アーキテクチャーだった。つまり、今回のコンパスとは、兄弟分ということになる。
トナーレは、適正サイズで、価格も手頃な高級コンパクトクロスオーバーを目指した。そして、きわめて重要なプラグインハイブリッド・パワートレインが、そこに積まれるべく開発されたのである。
しかしながら、アルファ・ロメオの新CEOであるジャン=フィリップ・アンパラトがトナーレに試乗するも、その出来栄えに満足せず、アルファの名にふさわしいクルマとするために発売を遅らせた。2018年にテストしたジープ・コンパスは10点満点中6点にとどまったので、彼らの判断にはうなずける。
そうしてアルファが新型車の手直しをしている間に、コンパスのPHEVが英国へ上陸した。マイナーチェンジのタイミングで追加されたわけだが、外観の変化が少ないわりに、中身は大きく改修されている。
そこで、この改良版コンパスをサイド評価してみようと考えた。もちろん、テスト車はPHEVの4xe。フォーバイイーと発音するそれは、来るべきトナーレの実力を推し量る材料にもなるだろう。
同時に、ジープにとっても非常に重要なモデルとなりうる。というのも、このアメリカの象徴的なブランドは、表層的な魅力を備えているものの、英国のユーザーのニーズを十分に満たしては来なかったからだ。
意匠と技術 ★★★★★★★★☆☆
アメリカの象徴的なブランド、といったものの、ジープはこのコンパスを欧州市場を念頭に置いて開発したという。また、マイナーチェンジ前のモデルは、インドの工場で生産されていた。
しかし、この改良版から生産工場を南イタリアのメルフィへと変更した。同じプラットフォームを用いる、より小型のジープ・レネゲードやフィアット500Xと同じ製造ラインから送り出されることになったのである。
それはともかく、コンパスのルックスはジープの一族であることを間違いなく主張しつつ、フェイスリフトでリフレッシュされた。トレードマークの7スロットグリルとスクエアなあごのラインはそのままに、LEDが標準装備となったヘッドライトはややスリムになり、フロントバンパーの薄い水平方向の開口部は拡大された。
ルックス以上に大きく手が入ったのは、パワートレインのラインナップだ。ディーゼルが廃止となったことは今さら驚くに値しない。しかし、オフローダーブランドであるジープが、昔ながらの4WDシステムまでなくしたことは注目に値する。
最廉価仕様はFFで、1.3L直4ターボガソリンとMTの組み合わせ。今年後半には、7速DCTと48Vマイルドハイブリッドシステムを備えるモデルも導入される予定だ。しかし、現時点で4WDや自動変速を手に入れたいのであれば、今回テストする4xeを選ぶしかない。
エンジンはICEモデルと同じ1.3Lで、それが前輪を駆動するのも共通。これに加わるのが、リアアクスル上に設置されて後輪を駆動する、60ps/25.4kg-mの電気モーターだ。これにより、電気式4WDシステムを構築する。
クロスオーバーとはいえ、適切な仕様を選べばオフローダーとしても満足できるものとなるだろう。2グレードあるうち、テストしたSはオンロード向けで、19インチのパフォーマンス寄りなサマータイヤを履いている。悪路向けに設定されるトレイルホークは、車高を上げたサスペンションとマッド&スノータイヤを装着。ブレイクオーバー角は20.9°で、最低地上高は213mm、最大渡河深度は500mmに達する。
ランドローバー・ディフェンダーと見比べればたいした数字ではないが、渡河深度を別にすれば、レンジローバー・イヴォークP300eをも凌ぐ。また、電子制御の助けにより、トレイルホークはほとんどのクロスオーバーやSUVでは到達しえないような場所まで走破できる。
今回のテストでは、コンパス4xeのオフロード走行は行っていない。Sグレードが履くのは19インチのグッドイヤー・イーグルF1で、その悪路性能の不足は、電子制御でも補い切れないからだ。
内装 ★★★★★★☆☆☆☆
最近、フェイスリフトしたジャガーFペイスに試乗したが、インテリアの古びて地味な部分は、高級感と独自性のあるものに差し替えられていた。ジープも同様のことを試みたが、その結果は成功を収めているとは言い難いものだ。
間違いなく、コンパスの内装は変わった。それも、いいほうに。ソフトなマテリアルの採用範囲が広がり、金属調トリムを加えレイヤー構造となったダッシュボードは、以前より見栄えがよくなっている。
また、10.1インチのタッチ式ディスプレイと複数の充電ポート、数多くの実体スイッチを設置し、モダンさと常識的なところを兼ね備えている。
とはいえ、デザイン面の印象が薄いのは相変わらずで、マテリアルや質感がごちゃまぜで、むしろチープに見えてしまう。ステアリングホイールやシフトセレクターなどは、かなりプレミアム感のあるものだ。ところが、泡立ったようなダッシュボード上面やアームレストの薄いレザー、もろそうなミラーのアジャスターなどは、デトロイト空港で借りたレンタカーを思わせる。シートは厚いクッションをかなりグレードの低いレザーで覆っていて、そのイメージを強めている。
事態が改善されるのは、後席に目を移したときだ。多くの競合モデルよりコンパクトなコンパスだが、かなり高めの着座位置と、フロントシート下の十分な足入れできるスペースにより、レッグルームはかなり立派なものになっている。
ヘッドルームは頭抜けたものではないが、パノラミックサンルーフを装着しない限り、そこそこ背の高い大人でも快適に過ごせる余地がある。また、多くのクルマとは異なり、中央席はやや低くなっているので、実用的なものとなっている。
予想下より広かった後席に対し、荷室は思いのほか狭い。ICEモデル比の減少は18Lにとどまるが、ハイブリッドのメカニズムによって荷室の形状はちょっとばかり奇妙なことになっていて、絶対的な容量もとくに大きいとはいえない。
フロアはフラットになるパネルが張られ、その下に充電ケーブルを収納できるので、使い勝手はまずまずいい。とはいえ、これより荷室の大きいクロスオーバーがあることもまた事実だ。
走り ★★★★★★★☆☆☆
240psというシステム出力は、ミディアムクラスのクロスオーバーには十分すぎるように思える。1872kgのテスト車に燃料タンク半分のガソリンは、多少なりとも楽しさを削いでしまうが、それでも加速テストでは、0−100km/h=6.7秒をマークした。
これは、ホットハッチのヒョンデi20 Nにもそれほど後れを取らない性能だ。また、同じPHEVのレンジローバー・イヴォークやプジョー3008と比べれば、ゼロスタートでも中間加速でも凌いでいる。
とはいえ、日常使いで速くは感じられないのだ。原因は、ギアボックスにある。おそらくはハードウェアではなく、その設定に理由があるのだと思われる。というのも、6速のトルクコンバーターATの変速そのものは、なめらかで素早いからだ。
問題は、回転を極端に低く保ったり、レッドラインまでノイジーに回したりすることにある。
中回転域で苦もなく突き進めるスイートスポットはあるのだが、そこを使うのをソフトウェアがひどくいやがるのだ。それをするにはマニュアルモードを使うしかないが、その機能ぶりは上々で、鋭いレスポンスをみせ、エンジンはレブリミットまで駆け上がる。しかし、それはハイブリッドのクロスオーバーの走らせ方としてふさわしいとはいえない。
思い通りにいかないトランスミッションは、そのほかがよくできているパワートレインの足を引っ張っている。たとえば、エンジンとモーターとの動力切り替え時にも、ギクシャクした動きは発生しない。
どのパワーソースを用いるか、それを選ぶのも楽だ。ハイブリッド/エレクトリック/Eセーブの各モードには独立したボタンが用意されているので、複雑なメニュー画面や各モードの切り替えがループするスイッチひとつより簡単に操作できるのである。
それに、Eセーブモードはなかなか役に立つ。走行中にバッテリーの充電レベルを一定に維持したり、充電したりすることができる。モーター駆動を使わない分だけ動きが多少は緩慢になるが、充電量が一定レベルを保つので安心できる。
モーター出力は60psしかないので、エレクトリックモードでの走りはそれほど活発ではない。しかし、25.4kg-mのトルクによって、普通に走る分にはほぼ満足できる。電力だけで高速道路に合流するにはやや工夫が必要となるが、流れに乗ってしまえば、113km/hの巡航速度を保つのに問題はない。
使い勝手 ★★★★★★★★★☆
インフォテインメント
Uコネクト5マルチメディアシステムは、このクルマの目玉になるというほどではない。以前に新型フィアット500で試して好感を抱いたが、そのシステムとなんら変わるところはない。
英国仕様のコンパスは、10.1インチのタッチ式センターディスプレイと、10.25インチのデジタルメーターパネルが標準装備される。ワイヤレス接続のApple CarPlayとAndroid Autoも標準搭載。ワイヤレス充電器は、最廉価モデル以外には装着されている。4xeには、純正ナビもついてくる。
タッチ画面はそこそこ大きく、入力への反応もおおむね良好。画面下部にはショートカットボタンが常時表示され、さらにショートカットを追加することも可能だ。音量調整などの実体ノブも装備されている。また、メーター表示は好みに応じて設定できる。
細かいことを言えば、不満がふたつある。ひとつは、画面の立ち上がりに数秒かかること。もうひとつは、メーターの照度調整が効かないことだ。
燈火類
LEDヘッドライトは全車標準装備で、十分な明るさがある。マトリックスタイプは、オプションでも用意されていない。
ステアリングとペダル
ブレーキペダル中央のラインはかなり左寄りだが、パッドの幅が広いのでそうとは気付かせない。ステアリングコラムもオフセットしているが、これも気付くほど大きくはない。総じて、ドライビングポジションには満足できる。
操舵/安定性 ★★★★★★★☆☆☆
タイヤを見て驚いた。テスト車の装着銘柄はグッドイヤー・イーグルF1なのだ。もっとオフロード志向か、燃費重視のものを履いているかと予想していたのだが。
同じ4xeでも、オフロード向けグレードのトレイルホークには悪路向けオールシーズンタイヤが純正装着される。ところが、今回のSグレードではグッドイヤーのスポーツタイヤをチョイスしているのだ。
このクラスには、BMW X1やセアト・アテカをはじめとして、ダイナミクスに優れるライバルが存在するので、このセレクトは理解できる。また、このグッドイヤーのグリップ限界は比較的高い。とはいえ、それらに肩を並べるというまでには至らなかった。
主な原因はステアリングにある。市街地の速度域でも、フィールはやや不明瞭だ。オフロードタイヤなら、それも想定内なのだが。
精密さに欠けるのも、ある意味で想定内だ。とはいえ、高速域でもステアリングは軽く、フィードバックにグリップレベルを教えるインフォメーションはない。ゆったり流すぶんにはなんら支障はないが、飛ばしたときにコンフィデンスをもたらしてくれるクルマではない。
といっても、それも満更悪くはない。ジープといえば、ソフトで揺れながら走るもので、気の抜けたステアリングや柔らかいシートを備えていると予想しているだろう。だが、コンパス4xeのサスペンションはかなり硬めで、垂直方向のボディコントロールはかなりいい。それでいて、凹凸を吸収するしなやかさは十分にあり、バンピーなB級道路もドタバタせずに駆け抜ける。
ロールははっきりとあり、着座位置が高く横サポートが物足りないシートによって増幅されるような感覚もある。しかし、その動きは過剰ではない。この手のクルマとしては、思いがけないほど落ち着いている。
パワートレインのダイナミクスもまた、うまくしつけられている。エンジンが前輪、モーターが後輪をそれぞれ駆動するので、フロントは180ps/27.5kg-m、リアは60ps/25.4kg-mということになり、かなりフロント優勢のアレンジだ。それは、感覚にも表れている。安全かつ安定したバランスで、トラクションやトルクステアが問題になることはない。
前後の駆動系をセパレートしたからといって、バッテリーを使い切って四輪駆動が使えなくなってしまうようなことはない。バッテリーの蓄電量は常に3%ほどをリザーブしておく制御が入っているうえに、回生ブレーキによって電力が補充されるからだ。そのため、充電していなくても、いざというときには後輪の駆動力や、一般的なフルハイブリッドと同様の機能が利用できる。
当然というべきか、EVモードを選択すれば後輪駆動となる。この場合、4WDにはならない。
快適性/静粛性 ★★★★★★★☆☆☆
快適なクルマか、という質問に答えるのは簡単なはずだが、このコンパスの場合、そこが一筋縄ではいかない。
感覚的には、キャビンで感じるロードノイズは平均以上で、ドアミラー周辺の風切り音も気になる。ところが、計測データはそれに反して、多くのライバルと同程度の数値を示した。
シートも判断に迷うところだ。最初に乗り込んだときには、なかなかいいと思った。ドライビングポジションは高く、周囲を見下ろす感じで、アジャストできる箇所も多く、シートバックはドイツ車などにはみられない、柔らかくて沈み込むような感触だ。
しかし、しばらく乗っていると、サポートの足りなさに気付かされる。ソフトなパッドは最初の印象ほど快適ではなく、背の高いドライバーには背もたれの高さがやや不足する。また、ドライバーの姿勢が、やや腰が痛くなるようなふうに変化してしまう形状なのだ。
シャシーも同様に、予想との違いに困惑させられる。はじめのうちは硬さがうれしくないと思うのだが、きつい路面不整も、19インチホイールを履くクルマとしてはかなりうまくいなしてくれる。荒れた舗装では多少パタパタいう音が聞こえるものの、それも大したことはない。ボディコントロールはタイトなので、重くてスプリングの柔らかいクルマにありがちな、クルマ酔いを誘発するフワフワした動きもみられない。
購入と維持 ★★★★★☆☆☆☆☆
ここまで、コンパス4xeがこのクラスの新たなリーダーになりそうな望みは見出せないが、費用対効果の面でも名誉挽回とはいかない。PHEVモデルは3万9895ポンド(約618万円)からで、これはオフロード志向のトレイルホークの価格だ。
装備はまずまず充実しているが、シートの電動調整機構や4ウェイ式ランバーサポート、レザー表皮、さらに自動テールゲートといったアイテムは、上級グレードのSでないと装備されない。悪路走行に使う予定がないのなら、1000ポンド(約16万円)高いSグレードをおすすめしたい。
4万895ポンド(約634万円)というSの価格は、装備内容の近いフォード・クーガPHEVやヒョンデ・ツーソンPHEVなどより1000~2000ポンド高い。また、数多く用意されるオプションは、妥当な価格設定のものがほとんどだが、それらを遠慮なくつけていくと、もっと航続距離の長いトヨタRAV4 PHEVや、より上質感のあるBMW X1 xドライブ25eと大差ない金額になってしまう。
ただでさえ高価な部類に入るコンパス4xeだが、おまけに予想される残価率がライバルたちほどふるわないので、長い目で見てもリセールで挽回することはできそうにない。
プラグインハイブリッドなので、給油の回数を減らせるメリットはこのコンパスでも享受できる。ただし、それにはいくつか条件がある。
まず、後席下に配置されたバッテリーは、荷室を圧迫しない代わりに、燃料タンク容量は36.5Lに目減りしている。そのため航続距離は、フル充電で走りはじめても500kmちょっとだ。
おまけに、電力のみで走行できる距離はWLTPテスト値で48kmしかない。テストで計測されたリアルな数字は35kmほどに過ぎず、プジョー3008ハイブリッド225の50kmやトヨタRAV4 PHEV(とそのOEM版のスズキ・アクロス)の74kmには及ばない。
1.3Lエンジンの燃費は、少なくとも妥当なラインだろう。Eセーブモードでのエコランでは16.6km/Lをマークするが、これはライバルたちと同程度だ。
スペック
レイアウト
FCAが開発したスモールワイド4×4プラットフォームを、よりコンパクトなジープ・レネゲードと共用するコンパスは、四輪独立サスペンションを採用する。
プラグインハイブリッドのパワートレインは、ガソリンエンジンをフロントに横置きし、リアに駆動用モーターを搭載した電動4WDを構成。前後重量配分は54:46だった。
エンジン
駆動方式:フロント横置き四輪駆動(後輪電力駆動)
形式:直列4気筒1332ccターボチャージャー、ガソリン
ブロック・ヘッド:アルミニウム
ボア×ストローク:φ-×-mm
圧縮比:10.5:1
バルブ配置:4バルブDOHC
最高出力:180ps/-rpm
最大トルク:27.5kg-m/-rpm
エンジン許容回転数:5900rpm
ハイブリッドアシスト:後部搭載・同期モーター
モーター最高出力:60ps
モーター最大トルク:25.4kg-m
システム総合出力:240ps/5750rpm
システム総合トルク:35.7kg-m/1850rpm
馬力荷重比:129ps/t
トルク荷重比:19.2kg-m/t
エンジン比出力:135ps/L
ボディ/シャシー
全長:4404mm
ホイールベース:2636mm
オーバーハング(前):915mm
オーバーハング(後):853mm
全幅(ミラー含む):2040mm
全幅(両ドア開き):3540mm
全高:1664mm
全高:(テールゲート開き):1960mm
足元長さ(前席):最大1060mm
足元長さ(後席):840mm
座面~天井(前席):最大1005mm
座面~天井(後席):940mm
積載容量:420~1230L
構造:スティールモノコック
車両重量:1860kg(公称値)/1872kg(実測値)
抗力係数:−
ホイール前・後:8.0Jx19
タイヤ前・後:235/45 R19 99H
グッドイヤー・イーグルF1アシンメトリック5
スペアタイヤ:なし(パンク修理キットをオプション設定)
変速機
形式:6速AT
ギア比/1000rpm時車速〈km/h〉
1速:4.46/7.9
2速:2.58/14.2
3速:1.55/23.0
4速:1.14/31.1
5速:0.85/41.7
6速:0.67/52.8
最終減速比:3.68:1
燃料消費率
AUTOCAR実測値:消費率
総平均:13.5km/L
ツーリング:16.6km/L
動力性能計測時:6.1km/L
EV航続距離:35.4km
メーカー公表値:消費率
低速(市街地):-km/L
中速(郊外):-km/L
高速(高速道路):-km/L
超高速:-km/L
混合:52.6km/L
EV航続距離:48.3km
燃料タンク容量:36.5L
駆動用バッテリー:11.4/-kWh(総量/実用量)
現実的な航続距離:約529km
CO2排出量:44~46g/km
サスペンション
前:マクファーソンストラット/コイルスプリング、スタビライザー
後: チャップマンストラット/コイルスプリング、スタビライザー
ステアリング
形式:電動、ラック&ピニオン
ロック・トゥ・ロック:2.7回転
最小回転直径:11.1m
ブレーキ
前:310mm通気冷却式ディスク
後:280mm通気冷却式ディスク
制御装置:ABS、ブレーキアシスト、EBD
ハンドブレーキ:電動、センターコンソール左側にスイッチ配置
静粛性
アイドリング:41dBA
全開時(3速):72dBA
48km/h走行時:54dBA
80km/h走行時:60dBA
113km/h走行時:69dBA
安全装備
ABS/ESC/FCWプラス/LDWプラス/セレクテレイン
Euro N CAP:5つ星(2017年、2.0Ltd)
乗員保護性能:成人90%/子供83%
交通弱者保護性能:64%
安全補助装置性能:59%
発進加速
テスト条件:湿潤路面/気温7℃
0-30マイル/時(48km/h):2.4秒
0-40(64):3.5秒
0-50(80):4.7秒
0-60(97):6.4秒
0-70(113):8.2秒
0-80(129):10.3秒
0-90(145):13.2秒
0-100(161):19.5秒
0-402m発進加速:14.9秒(到達速度:149.5km/h)
0-1000m発進加速:28.0秒(到達速度:175.4km/h)
ライバルの発進加速ライバルの発進加速
レンジローバー・イヴォークP300e RダイナミックHSE(2021年)
テスト条件:湿潤路面・滑りやすい状況/気温2℃
0-30マイル/時(48km/h):2.9秒
0-40(64):3.9秒
0-50(80):5.3秒
0-60(97):6.8秒
0-70(113):8.8秒
0-80(129):11.2秒
0-90(145):16.1秒
0-100(161):24.4秒
0-402m発進加速:15.5秒(到達速度:143.4km/h)
0-1000m発進加速:29.2秒(到達速度:167.7km/h)
中間加速
20-40mph(32-64km/h):1.9秒(2速)/2.5秒(3速)
30-50(48-80):2.3秒(2速)/2.6秒(3速)/3.0秒(4速)/7.4秒(5速)
40-60(64-97):2.9秒(3速)/3.2秒(4速)/3.7秒(5速)
50-70(80-113):3.3秒(3速)/3.8秒(4速)/4.1秒(5速)/4.5秒(6速)
60-80(97-129):3.9秒(3速)/4.4秒(4速)/4.9秒(5速)/5.3秒(6速)
70-90(113-145):5.3秒(4速)/6.4秒(5速)/6.9秒(6速)
80-100(129-161):9.4秒(4速)/13.4秒(5速)/18.0秒(6速)
90-110(145-177):16.6秒(4速)
制動距離
テスト条件:湿潤路面/気温7℃
30-0マイル/時(48km/h):9.0m
50-0マイル/時(64km/h):25.3m
70-0マイル/時(80km/h):49.9m
60-0マイル/時(97km/h)制動時間:2.93秒
ライバルの制動距離レンジローバー・イヴォークP300e RダイナミックHSE(2021年)
テスト条件:湿潤路面・滑りやすい状況/気温2℃
30-0マイル/時(48km/h):11.4m
50-0マイル/時(64km/h):31.1m
70-0マイル/時(80km/h):60.0m
各ギアの最高速
1速:46.7km/h(5900rpm)
2速:83.7km/h(5900rpm)
3速:135.2km/h(5900rpm)
4速:183.5km/h(5900rpm)
5速:199.9km/h(4788rpm)
6速(公称値):200.0km/h(3776rpm)
6速・70/80マイル/時(113km/h/129km/h):2132rpm/2436rpm
結論 ★★★★★★☆☆☆☆
自信に満ち、顎が角ばり、古いジープからの独特な引用がなされたルックスや、ネッシーのような隠れキャラをこっそり盛り込む遊び心、そしてゆるぎないオフロード性能。そうしたコンパス4xeのキャラクターは、多くのクロスオーバーが持ち合わせていない要素だ。
それゆえ、このクルマを好ましく思うのは簡単なことだ。それでも、ライバルたちと同じ土俵で戦えるものになっているかというのは別の話だ。
たしかに、見るべき長所はある。発進加速は速いし、トレイルホーク仕様はこのセグメントでは稀有な本格オフローダーだ。インフォテインメントの出来はすばらしく、標準装備の内容はじつに充実している。また、インテリアのロジカルなスイッチ類は、誰でもすぐに使い方を理解できるはずだ。
ところが、残念ながら高いバリューを提供できるクルマとはいえない。プラグインハイブリッドシステムは、航続距離や経済性、ドライバビリティでライバルに水をあけられている。シャシーは一長一短あり、運転支援システムは制御の巧みさに欠ける。
室内についていえば、キャビンはかなり広いのだが、荷室容量は平均レベル。インテリアの装備やフィニッシュは、統一感のないところが気になってしまう。
なにを重視してクルマ選びをするか、そのプライオリティによっては、コンパス4xeは魅力的な存在となるだろう。われわれも、そのオフロード性能が活かせるケースは容易に想像できる。しかし、総体的にみれば万人向きとはいいがたい。
担当テスターのアドバイス
イリヤ・バプラートアダプティブクルーズコントロールというヤツは、どんなに出来がよくても好きになれない。だから、アダプティブとそうでない通常のクルーズコントロールやシンプルな速度リミッターを瞬時に切り替えられるボタンがステアリングホイールに備わっているのはありがたい。これがついているクルマは、いやになるほど少ない。
マット・ソーンダース去年の夏、同じパワートレインを積むレネゲードをテストしたときには、ギアボックスの調整がまだまだだと思った。間違いなく、その修正は数ヶ月で済むようなものではない。とはいえ、このクルマのライフサイクルの間には解決可能だろうと期待している。
オプション追加のアドバイス
オフロードユースを念頭に置いていないなら、Sグレードをおすすめしたい。比較的装備が充実しているので、オプションを多数追加する必要がない。オプションといえば、2トーン塗装はかなり高価だが、3ピン充電ケーブルとテクノロジー&コンビニエンスパックは実用性が高い。
改善してほしいポイント
・ATは再調整が必要だ。
・バッテリーのキャパシティを増やしてほしい。
・ドライバーアシストシステムは、もっと巧みな処理をみせてほしいところだ。
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
「とりあえず増税ね」で50年!? 「世界一高い」自動車諸税&ガソリン税“見直し”正念場 “年収の壁”の向こうの璧
「黄信号だ。止まろう」ドカーーーン!!! 追突されて「運転ヘタクソが!」と怒鳴られた…投稿に大反響!?「黄信号は止まるの当たり前だろ」の声も…実際の「黄信号の意味」ってどうなの?
「緊急車両が来て道を譲らないとどうなりますか」 理由に「『聞こえんかった』は通用するのですか」 譲るのはマナー?義務? 具体的にどう譲ればいいのですか。
“生産版”「“R36”GT-R」公開に反響絶大! 日産の「旧車デザイン」採用&4.1リッター「V6」搭載で「借金しても欲しい」の声! 1000馬力超えもあるArtisan「“和製”なスーパーカー」が話題に
“300馬力”V6搭載! ニッサン爆速「最上級ミニバン」とは? 超豪華内装×専用装備マシマシな“走り屋仕様”の「エルグランド」に熱視線!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント