フォルクスワーゲン ティグアン 「欧州で人気の好バランスSUV」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

工藤 貴宏
工藤 貴宏
自動車ジャーナリスト
評価

4

デザイン
4
走行性能
4
乗り心地
4
積載性
4
燃費
4
価格
3

欧州で人気の好バランスSUV

2021.10.29

年式
2017年1月〜モデル
総評
ドイツで2020年にもっとも売れたSUV! その称号は伊達じゃなく、ユーティリティ、走り、快適性、すべてにおいて優等生的なキャラクターだ。確かに国産SUVに比べると価格が高めの印象は否めないが、それも含めての満足度だと感じられるのであれば魅力的な存在だ。
満足している点
使いやすいサイズ、上質な雰囲気、そして実用性の高さ。欧州製SUVながら、プレミアムブランドほどかしこまっていないのも“いい”と感じる人も多いのではないだろうか。「ティグアンR」を除けば、エンジンの排気量が1.5Lで自動車税も安い。いっぽうで、ティグアンRは320psエンジンをはじめとする高い走行性能と、運転する歓びを盛り上げる演出が素晴らしい。エンジン音をはじめとするちょっとやんちゃな雰囲気がたまらない。
不満な点
国産車に比べると車両価格が高い。実際に購入を考えると、そこが気になるポイントだ。もうひとつ残念というよりは、今後に期待したいのが従来はラインナップしていたディーゼルエンジン搭載車が最新のバリエーションにはないこと。追加されることを切に願うところだ。
デザイン

4

日本で2021年から発売している最新モデルのデザインは、リファインを受けてフォルクスワーゲンの最新テイストになったもの。洗練されただけでなく高級感も増していて、上質な輸入SUVを探している人におすすめできる。
走行性能

4

弟分の「T-ROC」との違いに驚かされる。従来のドイツ車に近い“硬さ”があるT-ROCに対し、こちらは今どきのしなやかさを手に入れているのだ。まるで最新ゴルフのような、スムーズで好感触のステアリングフィールと、繊細なサスペンションの動きが好印象。
乗り心地

4

しなやかに動くサスペンションのおかげで良好。家族から不満は出ないはずだ。一部グレードに装備される「DCC(アダプティブシャシーコントロール)」の機能の一つである電子制御可変式ダンパーは、ソフト側にするとしなやかな乗り心地で、ハード側にすると乗り心地は悪化するけれどスポーティな走りを楽しめる2重人格的なキャラ変が面白い。
積載性

4

サイズが大きめのSUVだけあり、たっぷりの荷室容量。615Lとかなりの広さを誇り、キャンプなど荷物が増えがちなレジャーにも応えてくれる。後席を倒せるのはもちろんだが、このクラスの2列シート車では珍しい助手席が倒れる機能が便利。
燃費

4

カタログ燃費15.5km/Lと良好。しかも走行状況によっては実燃費でもそれに近い数値を記録するのだからさすがだ。輸入車は燃費が悪いという定評は、完全に過去のものとなったことを感じる。2.0Lエンジンを積むハイパフォーマンスモデルの「R」も、その過激さとは裏腹に燃費は常識の範囲内だ。
価格

3

ボトムグレードで約414万円からの価格は、サイズを考えると決して安いとは言えない。しかし、ひとつ上のグレード「TSI Active純正ナビ”Discover Pro”」になるとカーナビや先進運転支援システムが付くなど実質的にフル装備で429万3000円。同じサイズ(BMW「X3」やアウディ「Q5」やベンツ「GLC」など)の欧州プレミアムブランドに比べると割安。
工藤 貴宏
工藤 貴宏
自動車ジャーナリスト
1976年生まれ。クルマ好きが高じ、大学在学中に自動車雑誌の編集部でアルバイトしたことをきっかけに、そのまま就職。そして編集プロダクションを経てフリーランスの自動車ライターに。日々新車を試乗し、日夜レポートを書く日々も気がつけば10年以上。そろそろ、家族に内緒でスポーツカーを買う癖はなんとかしないと。
フォルクスワーゲン ティグアン 新型・現行モデル