2021年7月
■2021年7月
フォルクスワーゲングループジャパンは、「ゴルフヴァリアント」を2021年7月28日に発表、同日より販売を開始した。
約8年ぶりのフルモデルチェンジを受けた新型ゴルフヴァリアントはハッチバックの新型「ゴルフ」と基本ボディを共用するステーションワゴン。
エクステリアデザインはフロントから側面のBピラーまではゴルフと同じ。Bピラーからリヤエンドにかけては力強いショルダーライン、わずかに上昇した後にリヤへ向かって下降するルーフ、クーペのように傾斜したリヤウインドーを特徴とする。ボディサイズは全長4640㎜×全幅1790㎜×全高1485㎜、ホイールベース2670㎜。新型ゴルフに対して全長は345㎜長く、ホイールベースも50㎜延長されている。
先代ゴルフヴァリアントに対しては全長で65mm、ホイールベースは35mm新型のほうが長い。これにより後席レッグルームは広くなり、ラゲッジルーム容量も22L大きくなった。新型ゴルフヴァリアントのラゲッジルームは通常時611L、後席折り畳み時1642Lと、1クラス上にも負けない広さがある。
インテリアは純正インフォテイメントシステムと10.25インチの液晶ディスプレイを用いたデジタルメータークラスター“デジタル コクピット プロ”を標準装備。また、シフトレバーが先代よりも大幅に小型化され、スイッチ類も機能に応じてタッチスクリーン、タッチスライダーを用いるなど、操作性の向上とともにクリーンなレイアウトとした。
パワーユニットは最高出力81kW(110ps)/5500rpm、最大トルク200Nm/2000~3000rpmを発生する1.0リッター3気筒ターボ、最高出力110kW(150ps)/5000~6000rpm、最大トルク250Nm/1500~3500rpmを発生する1.5リッター4気筒ターボを設定する。両ユニットにはフォルクスワーゲンとしては初採用となる48Vベルト駆動式スタータージェネレーターとリチウムイオンバッテリーを組み合わせたマイルドハイブリッドシステムが備わる。燃費性能は1.0リッターが18.0km/L、1.5リッターが17.0km/L(ともにWLTCモード)を実現している。
ドライバーアシスタンスシステムは充実しており、同一車線内全車速運転支援システム“トラベルアシスト”を標準装備する。これは0~210km/hの範囲内で作動させることが可能で、静電容量式センサーによりステアリングホイールを軽く握っているだけで前走車との車間および走行レーンの中央維持をサポートする。さらにドライバーが運転中に意識を失うなど、万一の際でも車両を安全に停止させる緊急時停車支援システム“エマージェンシー アシスト”、乗員が降車時にドアを開いた際、後方から接近している車両や自転車などの障害物を検知すると、警告音とドアミラーハウジングの表示灯にて注意喚起を行う“エグジットウォーニング(降車時警告機能)”も装備される。また、最適な配光を可能とした最新のヘッドライトシステム、LEDマトリックスヘッドライト“IQ.LIGHT”をオプション設定(テクノロジーパッケージ)としている。
ボディカラーは新色の「ライムイエローメタリック」、「ドルフィングレーメタリック」、「キングズレッドメタリック」をはじめ、「アトランティックブルーメタリック」、「ピュアホワイト」「ディープブラックパールエフェクト」、「オリックスホワイトマザーオブパールエフェクト」の7色を設定。
グレード構成は1.0リッターが「eTSIアクティブベーシック」と「eTSIアクティブ」、1.5リッターは「eTSIスタイル」と「eTSI Rライン」の4グレードを展開する。
同年10月1日には価格改定を実施した。
2022年4月1日には価格改定を実施した。
同年8月9日には一部仕様変更をするとともに、価格改定を実施した。
今回の一部仕様変更では、「eTSI アクティブ ベーシック」、「eTSI アクティブ」、「eTSI スタイル」にフロントセンターエアバッグを追加。USB type Cポートの給電機能をUSB PD規格に対応(最大45W)させた。またインテリアトリム(ドアトリム、ドアアームレスト、センターアームレスト)の素材を変更して、質感を向上。「eTSI スタイル」に設定のグレー内装時のトリムを一部グレーからブラックに変更した。
■2022年10月
フォルクスワーゲンジャパンは、2021年7月にフルモデルチェンジしたばかりの新型「ゴルフヴァリアント」に、2.0リッターのクリーンディーゼルエンジンを搭載した「TDI」モデルを追加設定して、2022年10月25日に発売した。
今回追加された「TDI」は、すでに導入されているハッチバックの「ゴルフ」と同じエンジンを搭載。ツインドージング(デュアルAdBlue噴射)システムを採用することで窒素酸化物(NOx)の排出量を大幅に削減するとともに、最大トルクを360Nmまで高めて、クリーンな排出ガスと高いパフォーマンスを高次元で両立したという。燃料消費率も先代より大幅に改善され、WLTCモードで19.0km/Lと公表されている。
グレード構成も「ゴルフ」と同様で、「アクティブベーシック」、「アクティブアドバンス」、「スタイル」、「Rライン」を設定している。同一車線内全車速運転支援システム“Travel Assist”やデジタルメータークラスター“Digital Cockpit Pro”、走行モードの切り替えが可能なドライビングプロファイルやシートヒーターなどを全グレードで標準装備。また「アクティブアドバンス」には、LEDマトリックスヘッドライト“IQ.LIGHT”やヘッドアップディスプレイ、Volkswagen純正インフォテイメントシステム”Discover Pro“といった通常オプション設定の装備を標準設定したほか、「スタイル」と「Rライン」には、上質なトリムや電動パノラマスライディングルーフなどをオプションで設定している。さらに「Rライン」は、エクステリアをスポーティな仕様にしたのに加えて、18インチアルミホイールをオプションで選択可能とした。
■2023年4月
フォルクスワーゲンジャパンは2023年4月4日、日本へのフォルクスワーゲン正規輸入70周年を記念し、主力モデルの「ゴルフ ヴァリアント」をベースとした特別仕様車である「プラチナム エディション」の導入を発表した。
日本におけるフォルクスワーゲンの歴史は、1953年の「ビートル」の愛称で親しまれた「タイプ1」108台と、「トランスポーター」と呼ばれる「タイプ2」3台の正規輸入から始まった。その後70年間で累計180万台以上のフォルクスワーゲンが日本市場へ正規輸入されている。
70周年記念を意味する一般名詞「Platinum Jubilee」にちなんで名づけられた今回の特別仕様車は、通常モデルのオプションとして人気の装備を標準採用しながら、価格アップを抑えたリーズナブルな仕様となっている。特別装備には、ダイナミックコーナリングライトや純正インフォテイメントシステムの「ディスカバープロ」、ヘッドアップディスプレイなどがある。また、これまでスポーツグレードである「GTI」、「R」のみにオプション設定となっていた「アダプティブシャシーコントロール”DCC“」を18インチアルミホイールとのパッケージオプションとして選択可能とした(eTSI アクティブを除く)。
パワートレーンは通常のゴルフと共通で、2種類のガソリンエンジンと、フォルクスワーゲン独自の「ツインドージングテクノロジー」を採用し、環境性能をさらに高めた最新世代のクリーンディーゼルエンジンである「TDI」をラインナップ。TDIはガソリンエンジン搭載グレードと比較してもリーズナブルな価格設定としたという。
2024年2月7日には価格改定を発表、同年3月1日から実施した。