フォルクスワーゲン ゴルフ ヴァリアント 「ゴルフファミリーらしい良さはあるが気になるポイントも大きい」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

西川 昇吾
西川 昇吾(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

4

デザイン
4
走行性能
2
乗り心地
3
積載性
4
燃費
3
価格
4

ゴルフファミリーらしい良さはあるが気になるポイントも大きい

2022.12.21

年式
2021年7月〜モデル
総評
フェイスリフトとインテリアの仕様変更、最新のコネクテッドシステム、グレード形態の刷新など大きく変わった改良ではあるものの、「走りも譲れない実用車」という根本的なポイントは変わっていないと感じる。ライバルたちと比べるとハイブリッドが無いエンジンのみというパワートレインなどを中心に少し古さが隠せない部分もあるが、他に変わりがないモデルであることは間違いないだろう。
満足している点
ゴルフにも共通して言えることだが、シートの出来が良いと感じる。シートポジションもキッチリと取れるし、長時間座っても疲れにくいと実感させられる形状になっている。また、実際に運転席に座ってみると視界が良いのも良い点だ。街乗りから高速での長距離移動まだ、あらゆる日常シーンで実際に運転して使うことを考えられた実用車であるこというのが、ゴルフファミリーを運転すると感じさせられる。
不満な点
ブレーキフィーリングとアイドリングストップのギクシャク感。これが最も気になるポイントだ。この点は今後年次改良などで良くなっていくことに期待したい。また、ナビやオーディオ、空調などの各種操作類の使い勝手が悪いのも実用性能が高いイメージのゴルフファミリーとしては頂けない。基本的に物理スイッチはハザードのみだし、ナビの操作性もとても悪い。空調もナビを経由していくつもの階層を通らなければならない。フルモデルチェンジの際にアナウンスされた「デジタル化」は完全に失敗だと個人的には思う。
デザイン

4

当然と言えば当然だが、ハッチバックのゴルフをそのまま伸ばしたようなデザインとなっている。そういった意味で言えば親しみやすいデザインになっているし、ゴルフのデザインも先進性と親しみやすさが上手いバランスで融合したデザインと言えるので、現代の実用ステーションワゴンとして非常にプレーンで万人に受け入れられるデザインに仕上がっている印象だ。ただ、遊び心というか突出した個性が少ないと思ってしまう人もいるかもしれない。
走行性能

2

基本的なコンポーネントやプラットホームはゴルフと共通となっている訳だが、大きく重たくなっても、さほど動力性能には不満はない。コーナリングも心地の良いロール感でサラっと走っていく印象で不満はない。現代のステーションワゴンの割には軽量な車重も良い影響を及ぼしているのだろう。しかし、問題に感じるのはブレーキフィーリングだ。回生ブレーキの介入はまるで踏力が変わったかのように不自然で、リニアという言葉からは程遠いものだし、アイドリングストップが入るタイミングも停車直前でギクシャクするため不快に感じる。
乗り心地

3

通常走行時の乗り心地は良好だと感じる。欧州車が苦手としているイメージのある低速域でも不快なバタつき感がなく、ロール後の車体の姿勢が直ぐにフラットに戻るため、運転者はもちろん同乗者にとっても快適に感じるはずだ。しかし、走行性能の面でも触れたが制動に関してはギクシャク感が出てしまい、どれほどドライバーが頑張っても隠せないため、その部分で乗り心地に不満が出てしまう可能性は否定できない。
積載性

4

リバーシブルデッキボードや数の多いフックなどといったラゲッジスペースの便利機能こそないものの、ボディサイズを考えれば十二分に広々としたラゲッジスペースとなっている。なにより素晴らしいと感じるのがリアタイヤハウスの主張の少なさだ。ラゲッジスペースを見るとゴルフファミリーらしさを感じる印象で、質実剛健という言葉がぴったりに感じさせる。
燃費

3

マイルドハイブリッドシステムの恩恵もあってか、高速道路主体であれば14.0km/Lほどを記録する燃費性能は有している。しかし、国内で使用することを考えるとやはりストロングハイブリッドシステムなどを有する車種には劣ると言えるだろう。また、ハイオク指定なのも実際に使うユーザーにとっては嬉しくないポイントと言える。高速道路主体の使い方をするならば燃費性能にある程度期待は持てるかもしれないが、国産ハイブリッド勢にはランニングコストで敵わないことを覚えておくべき。
価格

4

SUVが世界的トレンドとなったため、ステーションワゴンはやや大柄なボディサイズのモデルしか残っていない状況となってきた。そんな状況になると輸入車のステーションワゴンは割高な価格設定になりがちな印象だが、ゴルフヴァリアントは400万円以下で購入を検討することが出来るため、国産ステーションワゴンと比べても価格的に勝負できるのは良い点と言える。ボディサイズや装備内容を考えれば、買いな1台であると思う。
西川 昇吾
西川 昇吾
自動車ジャーナリスト
1997年生まれ、大学時代から自動車ライターとしての活動をスタート。現在はWEB・紙の各種媒体で様々なジャンルの記事を執筆するほか、車両解説動画にも出演し、喋りの分野にも挑戦中。愛車のマツダ・ロードスターで定期的にサーキット走行をし、ドラテクの鍛錬も忘れない、目指すは「書けて、喋れて、走れるモータージャーナリスト」
フォルクスワーゲン ゴルフ ヴァリアント 新型・現行モデル

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