トヨタ マークX のみんなの質問

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マツダのロータリーエンジンというものの特徴を教えてください。機構に関してではなく、レシプロとの体感的な違いや燃費、破損や劣化について。

また、現行型のロータリーと10年前のロータリーでは、性能は大分向上したのでしょうか?

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ベストアンサーに選ばれた回答

●メリット
・バルブがなく簡単な構造
三角おむすびのロータリ型ピストンが回転することで、吸気と排気をおこないます

★2サイクル・エンジンと同じ排気量
現在、通常、使われている 4サイクル・エンジンは、出力軸2回転に1度、燃焼がおこなわれます。2サイクル・エンジンでは、出力軸1回転に1度、燃焼がおこなわれるので、同じ排気量でも約2倍(実際は、燃焼効率が悪いので 1.5倍程度)の出力があります。

ロータリ・エンジンも出力軸1回転あたりに1度、燃焼するので、2サイクル・エンジンに似ています。つまり出力(馬力)やトルクを4サイクル・エンジンと比較する場合、ロータリ・エンジンの排気量を2倍にすると、比べやすくなります(後述の比較)。

==> 排気量の定義
ロータリエンジン出現時は2サイクルエンジンが多く,現在の数値になっていますが,もし現在なら,4サイクルエンジン換算し,2倍に定義されるでしょう。

★同排気量では、非常に小型のエンジン
サイズが小さいだけではなく、部品点数が少なくて、重量も非常に軽くなります。

★なめらかな回転
2ロータリでは、レシプロエンジンの6気筒に相当し、3ロータリ・エンジンでは、V8型エンジン以上のなめらかさ(トルク変動)をもっています。またエンジンの回転上昇は極めて優れ、あっという間に8000rpmに到達できます。

★窒素酸化物NOxを生成しにくい
燃焼室の冷却損失(後述)が大きいため、燃焼温度が低く、比較的、NOxを生じにくい構造になっています。同じ理由で耐ノック性が高く、比較的、低いオクタン価の燃料でも使えます。現在のレシプロエンジンは三元触媒を使うため、このメリットも消えました。

●弱点
★混合気流動が弱い
バルブがないため、吸気慣性が小さく、吸排気効率が低く、かつ混合気の流動速度が低いため、不完全燃焼になりやすい。このため燃焼圧力が低く、燃焼効率が悪い。
特に低回転数域では、流動が悪いため、回転する燃焼室端部で未燃ガスが多く残り、燃焼安定性が悪い。

★燃焼室壁面積が大きい
排気量に対して、表面積が大きいため、燃焼エネルギが壁面を通して、冷却水、排気ガス、オイルなどに流出し、その結果、燃焼圧力が低下し、燃焼効率が悪い。この熱エネルギの流出損失を冷却損失といいます。

★偏心量が小さい
よくロータリ・エンジンは動力変換ロスが少ないといいますが,間違いです。トルクを出すためには、燃焼圧力の合力の成分ベクトルと出力中心までの距離、つまり偏心量(モーメントの長さ)が大きい必要があります。単純に比較はできませんが、レシプロエンジンと比較して、わずか15mmの偏心量では、効率的にトルクに変換できません。
なおマツダのエンジニアの方も、この欠点はご存知で、2007年に発表した新世代ロータリエンジン(RENESIS 16X)では、いわゆるロングストローク化(正確には、幅を広げないで、偏心量を増やすことで、低速トルクを稼ぎ、燃費改善)を果たしています。この改善をマツダの方は「ロングストローク化」と言っていました。

じつは、この問題は、ずいぶん古くからマツダの中で分かっていました。マツダのロータリエンジンの形式で「13A」(1969~1972年)というのがありますが、これがまさに、「RENESIS 16X」と同じく、偏心量をアップしたものでした(17.5mm)。しかし他のロータリとの設備共用がむずかしく、13A以外の偏心量はすべて15mmに統一されています。

★燃焼ガスの漏れの増大
開発でたいへん苦労したアペックスシール(おむすびの先端)だけではなく、サイドシールの漏れも大きな課題です。レシプロエンジンのピストンリングは円周でみると、ほぼ一様に力がかかります。しかしロータリエンジンのサイドシールは、場所ごとに力のかかる方向が異なります。このようなシール形態なので、レシプロエンジンの数倍の漏れ量があります。

●レシプロエンジンとの比較
下記をご覧ください。ほぼ同じ排気量のレシプロエンジンと比較すると、ロータリはトルクが小さく、このため回転数で馬力を稼いでいることがわかるでしょう。また燃費が20%程度悪く、燃焼効率のさらなる改善が必要なこともわかるでしょう。

マークX(前型) 2.5L 6AT 215馬力/6400rpm 26.5kgm/3800rpm 12.6km/L
RX-8 Type RS 6MT 1.3L(2.6L相当) 235馬力/8200rpm 22.0kgm/5500rpm 9.4km/L
RX-8 MT1.3 5MT 1.3L(2.6L相当) 215馬力/7450rpm 22.0kgm/5500rpm 10.0km/L

ちなみに 馬力=2π×回転数×トルク(π=円周率)です。

●破損,劣化?
アペックスシールへは高い応力があり,サイドシールはシール方向が位置により切り換わるため,非常に劣化しやすく,最悪,エンジンブローにいたします。

●10年前に比較して
最大の違いは,燃費改善(出力は低下傾向)と排ガス対応です。偏心率を増やした「16X」が出てこないと,本質的な改善は無理です。

ご参考になれば幸いです。

質問者からのお礼コメント

2011.3.22 00:26

もう素晴らしいの一言です。詳しすぎて理解できませんが、惚れ込む方の気持ちが伝わる回答でした。ありがとうございました。次回購入の参考にさせていただきます。

その他の回答 (2件)

  • ピストンの上下運動とは違い、ローターは回転運動なので、まるでモーターのように回ります。回しながらスポーティに走る車です。RX-8はリッター8ほど走ります。以前のロータリーは6程度だったそうです。現行型は耐久性にもこだわったそうですが、今のレシプロと比べると耐久性は落ちるので、お金をかけてのメインテナンスも必要です。
    そんなことを理解したうえでピュアスポーツに乗りたいなら最高の車です。

  • 私はRX-8しか乗ったことが無いのですが投稿させていただきます。やはり振動の無さ。全く無いわけではないのですが、レシプロはピストンが上下しているのだと改めて感じました。MT車ではシフトアップを忘れて4速で走っていた、なんて感じです。
    トルク感は全然ありません。もちろん250PSなので踏めば周りの車よりうんと速いのですが一つ一つのピストンが爆発して押していく感覚とは正反対です。バイクにお乗りの方ならVツインとインライン4の違いに似てます。
    悪いことだらけのような話になってしまいましたが、高速クルーズにはとても向いています。スピードを上げても何のストレスも無いのでスピード制限さえなければ楽に高速クルーズができます。RX-8の場合はコーナリング性能も高いので田舎道を高速で走っていてもらくらくで、前の車に追いついてスピード出していたと気づきました。

    燃費は大事に走ったのですが6,5キロでした。レシプロではまず10キロはいく走り方だったのにこれ以上やりようがありませんでした。

    寿命は相当悪いようです。他の方の投稿でも暖かいとかかりにくくなったと書いてあったのですが、私が乗ったのもそうでレシプロの無神経な乗り方ではひとたまりも無いでしょう。

    それでもスムーズで気持ちいと感じる方が世の中かなり多いので一度乗ってみて自分に合うかどうか試してみるといいですね。
    マツダレンタカーで貸してますから利用するといいと思います。

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