トヨタ FJクルーザー のみんなの質問

解決済み
回答数:
1
1
閲覧数:
457
0

始めまして。回答リクエストをお願いしますのでお時間がある時に回答頂けるとありがたいです。

まず私は大学卒業後に某AT・HVの設計に関わる仕事に就く事が決まっているので、自動車の勉強をしているのですが、そこで広い視点や生きた情報で答えて下さるe60fuenfer1さんの回答に魅せられて過去の質問を全て拝見させて頂いております。(まだ500件程ですが)私の様な未熟な人間にはとても参考になります。本当にありがとうございます。

そこでe60fuenfer1に是非お伺いしたい事が2つあります。

①トヨタは海外向けにディーゼル車(小型からランクルまで)をたくさん出していますが、日本向けに作っていない理由は何なのでしょうか。去年見たのニュースの回答では、トヨタはコスト面で期待に添えないと回答していましたが、実際はどうなのでしょうか。また、これから販売するまでの課題は何があるとお考えですか?BMWとの協力でより現実的になったと思ったのですが・・・

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1020856765
の回答から5年ほど経ちましたが状況は変化したのでしょうか。

排気の規制の厳しさや、日本ではディーゼルよりHVが有利、日本人のイメージで軽油は悪いがHVは良いなどの理由はあると思います。しかし私はFJクルーザーやランクルプラド等のSUVではディーゼルの需要は日本においてもかなり大きいと思います。一般にクリーンディーゼル化に+50万円かかると耳にしますが、新型ハリアーのようにE-fourとはいえ価格差が90万円もあるのにHVを採用している事を考えると、トヨタの回答はどうも釈然としません。

②また、これからディーゼルハイブリッドという選択肢は無いのでしょうか。
他メーカーで既にありますが、HVに関しては本気で作ればディーゼルの技術もあるトヨタが最も優れたディーゼルHVを作れる気がするのですが、コストや、振動面から需要が無いのでしょうか?軽油=高い車には相応しくないと考えているのでしょうか。

的外れな疑問かもしれませんがよろしければお願いします。

「みんなの質問」はYahoo!知恵袋の「自動車」カテゴリとデータを共有しています。

ベストアンサーに選ばれた回答

つたない回答をご覧いただき,ありがとうございます。1ヶ月前も神戸大学での内燃機関シンポジウムに参加し,最新のエンジン情報を仕入れております(提供もしていますが)。さてこのところ,バタバタして回答できない状態が続いております。では,回答いたします

(1) トヨタが日本でディーゼル車を発売しないのは

ハイブリッド技術で勝つためです

●トヨタのディーゼル技術は
日本では,ディーゼルエンジンを搭載した乗用車を投入していないので,その技術力について知られていませんが,トヨタのディーゼル技術は,世界トップレベルです

●本当か
先代のBMWミニのディーゼルエンジンは,トヨタがBMWへ供給しました。あの誇り高いBMWがトヨタのディーゼルエンジンを採用したこと自体,トヨタのディーゼルエンジン技術が高いことを証明しています。なお現行のBMWミニには,BMWエンジンです

●どうしてトヨタはBMWからディーゼルエンジンの供給を受けるのか
双方にメリットがあるからです

・トヨタ … トヨタがもっていない排気量 1.6Lクラスのエンジンの開発コスト削減
・BMW … PSAがフォードエンジンに切り換え,顧客でなくなったため

つまりトヨタの技術が無くて,BMWが供給を受けるわけではありません

●トヨタの狙いは
トヨタが最も自信を持っているのはハイブリッド技術です。日本の消費者は「ハイブリッド車=環境に優しい=社会的価値がある」という図式で購入しています。この消費者指向をこれからも育てたいと考えています。つまりハイブリッドだけを投入するということです
トヨタのディーゼルエンジンのエンジニアの方は,マツダのSKYACTIV-Dによる日本でのディーゼル復権に感謝していました(先日の内燃機関シンポジウムにて)。しかし会社のポリシーを変える力はありません

●他社は
SKY-Dにより,日本でもディーゼル大好き人間が増えています。ハイブリッド車よりカタログ燃費は悪いのですが,実走行での燃料費は同じくらいで,しかも走りが良いからです。マツダと三菱は優れたディーゼル車を投入するでしょう。しかしトヨタは,走りを良くするためはハイブリッド方式のモータ容量と電池容量を大きくするでしょう。あくまでハイブリッド車だ行きたいのです

(2) ディーゼルハイブリッドについて

●ディーゼルのコスト低減は
トヨタのコストでいくと,ディーゼルの方がハイブリッドより高くなります。ディーゼルを安くするためには,SKY-Dのように熱効率を落として,後処理装置のコストを下げるのが最良の選択です。豊田中研の中北様,稲垣様の報告にありますように,圧縮比を落とすと,理論熱効率が低下します。しかし筒内(燃焼室内)の流動を下げることで低下分を復活できます。しかし流動を下げると,擬似的な予混合ができなくなるので,インジェクタを低貫徹噴霧にします。そうなると出力が低下するので,十分な過給で筒内酸素量を増やす必要があります。SKY-Dでは,低流動は不利と見て,ピストン・キャビティ内の渦循環を改良し,冷損を減らしています(エッグ形状)
つまりSKYと豊田中研は低圧縮比という点では類似していますが,やり方がすこし異なります

●さらに低減
こうして

低圧縮比+高過給(低回転から)+低冷損→(低NOxによる後処理コスト低減)

が実現しただけでは,ディーゼルハイブリッド(DE-HV)は実現できません。エンジンそのものが高耐力のため高いからです。SKYでは,ガソリンエンジン(PE)並に薄肉コンポーネントを実現しました。つまりPEコストに近づいたわけです。しかし欧州勢の中には,DEとPEを同じラインでつくっているところがあります(BMW)。これでも不十分です。エンジン系列を減らし,いろいろなバリエーションをつくる必要があります。ここにPE用ダウンサイジング・ターボが登場します。つまり1.6Lで過給量を調整することで,NAの1.8~3.5Lをカバーできるようにするわけです。なおブロック材料は暖機のためアルミニウム合金が主体ですが,鋳鉄に戻すのも一案です。高耐力によりDEとPEで同一コンポーネントが使える可能性があります

DE薄肉化 → PE,DE同一生産ライン → 同一材料+ブロック共通部分増加

●ハイブリッド方式は
トヨタのTHSは2個のモータとエンジンを1個の遊星ギアでつなぐ方式です。この方式は制御しやすく,モータに減速機をいれることでモータコストを低減できます。しかし2個使うのであれば,トヨタ以外がすすめる1個モータ+2クラッチの方が,コスト低減が可能です。エンジンのBSFC(燃料消費量)が低い領域が増えると,その分,モータ容量を小型化できます。マツダの計算によると,将来のSKY-Gなら15kWくらいですみそうです(自技会での発表)

2モータ小型化 → 1モータ化 → 1モータ小型化

これらの技術進展がないと,DE-HVは難しいでしょう。もっとも欧州ではすでに開発していますので,まったくできない技術領域ではありません

簡単ですが,ご参考になれば幸いです

質問者からのお礼コメント

2014.1.13 20:38

お忙しい中回答ありがとうございます!回答頂けてとても嬉しいです。
技術的な要因以外にも会社の方向性があるのですね。確かに車にあまり詳しくない方が多い日本においてHVは過剰ともいえるほど素晴らしく好意的に受け止められていく気がします。(私の会社としてはありがたいことですが)
実は他にも疑問があるのでまた後日リクエストさせて頂くと思いますがよろしくお願いします。

その他の回答 (0件)

その他の回答はまだありません

「みんなの質問」はYahoo!知恵袋の
「自動車」カテゴリとデータを共有しています。
トヨタ FJクルーザー 新型・現行モデル

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

※ 掲載しているすべての情報について保証をいたしかねます。新車価格は発売時の価格のため、掲載価格と実際の価格が異なる場合があります。詳細は、メーカーまたは取扱販売店にてお問い合わせください。

ログイン

中古車探しをもっと便利に

  • 中古車お気に入り管理
  • おすすめ中古車の表示

トヨタ FJクルーザーのみんなの質問ランキング

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離