スズキ クロスビー 「リッターカー以上、コンパクトカー未満」のユーザーレビュー

リッターカー以上、コンパクトカー未満

2018.4.30

総評

車の出来、特にこれがリッターカー（死語）だと思うと本当によくできた車だと思います。
ただ他社のコンパクトカーと比べてどうかと言われればコストパフォーマンスがいいとは言えないと思う。
ＡＣＣがないこととか４ＷＤの機構だとか内装が安っぽいとか、いろいろネットで不満を言われていますが、個人的に残念なのはそんなことよりも、他社1.5Lクラスと同レベルの価格帯の車としては、特にエンジン音と振動についてはもうちょっと何とかできたんじゃないかと思ってしまうところ。
少々重く大きくなって、燃費を多少犠牲にしても、この価格帯で出すならスイフトベースで作ってほしかった。
もしくはもうちょい安い価格帯であれば満足度はとても高かったと思います。

贔屓目なしにみると満足度は３点。
ただもちろんある程度ネガな部分込みで購入しているし、愛車としてだんだん好きな部分が出てくるもの（探すもの）なので総評すると４点かな。

（追記）
そういえば先日タイヤを４本積んで走ったら、１人で乗っているときには感じられなかったリヤからの突き上げがありました。
普段は一人乗りなので個人的にはほとんど問題ないですが、複数人、特に後席に人が乗ることが多い方はよく試乗したほうが良いかもしれません。

満足している点

・１リッターでこのトルク感は素直にすごいと思う。
・室内の広さはコンパクトカーに乗っていることを忘れさせます。
・このクラスで最低地上高を確保しながら、この縦横比なところ。
このディメンションでのアップライトな着座姿勢と高いアイポイントは、この車でしか味わえません。

不満な点

・やはり小排気量３気筒だからなのかエンジン音と振動はそれなりにある。
特にコールドスタートの時は顕著でこれまでの車では味わえなかった音と振動。
・サス形状、短いホイールベース、狭いトレッド、軽い車重。どれもコンパクトであることの利点とトレードオフな部分もあるので仕方がないが、特に低速時に車体がヒョコヒョコよく動く。
特に後席に乗る人には気を遣って運転しないと酔い易いかもしれない。
・期待していたほどには燃費が延びない。（今のところ。特に寒冷地にて。）

デザイン

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走行性能

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なんと言っても1.5L級といわれるトルク感がイイ。
これはすごい。
ＡＴのセッティングで高いギヤを使おうとするんですが、それでいて十分なパワーが発揮され、多少であればアクセルを開けても頻繁にキックダウンすることなく、なんだか大排気量の車に乗っているようです。
普段乗りの範囲では前車エスクード3.2Lと比べても全く引けを取らない走りっぷり。
結構な坂道をアクセルに軽く足を乗せるだけでグイグイ上っていくのには恐れ入りました。

ハンドリングはいたって普通のＦＦの挙動範囲に収まっています。
ロールは車高の高い車なりだがコンパクトであることを考えるとリヤの接地性含め十分な出来です。ことさら曲がり難いとか扱い難いということはありません。
適度なボディ剛性とあいまって総じて好みの味付けです。

乗り心地

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フラットライド・・・という感じではありません。
サスペンションは十分仕事をしており、リヤの接地性にも問題ないが、結構ボディは忙しなく揺すられます。
そういう意味では昔のクロカン車に似ているところはありますが、車のサイズや構造が違いますからあちらはもっと大らかに揺すられました。

よく足が柔らかいという話を目にしますが、サスはしっかり締められており、私にはどちらかというと硬めの乗り心地に感じられます。
但し、その分衝撃に対しては非常に当りがマイルドに作られているので、やわらかく感じるのではないかと。そういう部分ではちょっといい車感があるかも。
ボディ全体で衝撃をうまくいなしている。
そんな感じです。

過去クロカン系を乗っていた、乗り味が好みだったという方や、軽からの乗り換えの方などには総じて好まれるかもしれません。
セダン系からのダウンサイジングを狙った方はよく試乗されることをお勧めします。

また、この車の弱点というか、やはり音と振動は結構あります。
特にコールドスタート時には顕著で、不思議なことに極低速時では問題ないものの、低速域の振動に関しては、特にフロアからですが、昔のディーゼル車を思い出してしまいました。
ガソリン車としては過去味わったことがないレベルに感じます。（あくまでコールドスタート時です）
加えて普段乗りでは燃費を考え低い回転数（1500回転前後）を維持するセッティングであり、特にその回転数での振動が大きくこれは素直に不快です。
今の車は大なり小なりこういったセッティングが多いですから不満を言えばキリがないですが、もう少し何とかしてほしかったというのが本音です。

遮音性はこのクラスだと十分なのかもしれませんが、上のクラスが視野に入る価格帯であることを踏まえると今の時代、それ程いいとは思えません。
静音性もエンジン音が、特に低速域でガサツなところがあり、音の大小よりも質のほうが気になります。
室内からと車外から混じったエンジン音がするので余計にガサツに感じます。

積載性

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コンパクトな車なので絶対的な積載量は少ないです。
ただこれまでの車との比較、サイズ感考えると十分だと思います。
特に、地面からラゲッジまでの高さはありますが、ホイールハウスの張り出しが少ないので荷物が積みやすい。
ラゲッジ下部の積載スペースや後席を畳んでかなりフラットになることもあり、工夫次第で整理しながら結構な量が積めそうです。

燃費

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概ねこんなもんかと。

北海道の田舎道なので平均からするとだいぶ良いはずなのですが、今のところ通勤メインの普段使いで最高16.0km/L。
暖かくなり、よくなってきているので夏タイヤでどの程度まで伸びるか楽しみ（心配も）です。

-15℃はざら、という極寒の時期に納車され、すぐに長距離を走ったときには、高速で15.5km/L、下道で17.5km/Lと、考えていたより悪かったので心配していましたが、最近では期待の持てる伸び方になってきつつあります。
ちなみに同条件下で前車エスクード3.2Lだと高速、下道とも13.0km/L以上走りました。さすがに排気量が大きいと長距離燃費は良かった。
（年平均だと8km/L強）

前車からして、年平均で16～17km/Lくらいで走ってくれるといいのですが。
今のところ、期待値からして70点といったところです。

それと、平均燃費計。
これすごく正確じゃありません？
満タン法で測るのとほぼ毎回一緒です。
こういうの地味にうれしい。

価格

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故障経験

今のところ車の異常はありません。

ケンウッドの社外ナビの画面角度の調整がおかしくなったことと、そのナビがＵＳＢからスマホのデータをうまく取り出せないことくらい。

他は毎日快調です。