スバル WRX S4 のみんなの質問

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スバルWRX S4はFRよりのAWDという認識でOKですか?

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ベストアンサーに選ばれた回答

スバルはFFベースです。しかしエンジンが縦置きなのです。普通はFFはエンジン横置きで、FRが縦置きですよね。従ってスバルはシンプルに剛性の高いプロペラシャフトをリアまで伸ばし、本格的な四駆を完成させています。

スバルは1970年代に東北電力のオーダーで、FFのレオーネバンにブルーバードのリアドライブを組み合わせて即座に四駆にした試作車をつくりました。それが簡単にできたのもエンジン縦置きだったからです。それが後に四駆を基軸としたメーカーへと育つきっかけでした。
同じくエンジン縦置きFFメーカーがあります。それはドイツのアウディなのですが、フルタイム4WDのクワトロを成功させたのも、エンジン縦置きだったからです(A3以下はVW共通の横置です)。

スバルとアウディは、全ラインナップに四駆の哲学が一貫されています。こういうメーカーはほとんどないです。特定車種のみ優れた四駆システムが搭載されているというのはありますが、全ラインナップというのは難しいことです。
さらに、スバルにはアウディにない水平対向エンジンという武器があります。軽量低重心で振動が少なく左右対象のハイパワーエンジン。世界のなかで水平対向エンジンを量産しているのはスバルとポルシェだけです。ポルシェがRRというバランスの悪い911シリーズを成立させているのは重心低い水平対向エンジンのおかげです。スバルはこの素性を生かして、左右対象のフルタイム四駆という意味で「シンメトリカルAWD」という名をつけています。余談ですが、AWDというのはフルタイム四駆が出てきたことで登場した言葉です。パートタイム式やスタンバイ式の四駆と区別するための言葉ですが、4WDと同じ意味だと思っている人も多いようです。

横置FFベースでは、普段前輪駆動で走る「スタンバイ式4WD」が中心ですが、それは常時四駆にするだけの耐久力をもったリアドライブを装備するのに手間がかかることもあります。例えば、スタンバイ式ではリアドライブだけで長距離走ることは難しいですが、スバルはリアドライブだけても走りきれるだけの剛性をもっています。なので、スバルの「VTD」はリア偏重トルクであたかも後輪駆動ベースのようなクルマのセッティングができます。このシステムはWRX S4とレヴォーグ2.0モデルに採用されています。
STiのMT車はセンターデフ式ですが、前後のトルク配分はシンプルに50:50です。ランエボのように電子デバイスの助けを借りずに、低重心な素性を生かして優れたハンドリングを実現しています。

FFスタンバイ式でも雪道で滑らせない性能は優れてきましたが、逆に滑らせて走ること、具体的にはパワードリフトで走ることはセンターデフ式のフルタイム四駆でないとできません。コントロールのバリエーションが幅広いのです。ラリーカーのように走ることもできます。

スバルの「アクティブトルクスプリットAWD」は前輪偏重トルク(60:40)です。アウトバックやフォレスターもこの仕組みで、VTDより安定志向の乗り味です。フォレスターは特殊なクルマで、下手なデフロック付のクロカンよりも走破性が高いことが多いです。特にX-MODEつきの車両は強く、かなり極限状態のサバイバルオフロードでもない限りは、ジムニーよりランクルよりゲレンデバーゲンよりも速く安全に走れたり、これらのクルマが滑って登れない道を登れたりします。特にアイスバーンなど顕著に差が出ます。凍った下り坂などランクルやゲレンデバーゲンなど、重心高く重たいので曲がらず止まりません。こうした場面でもフォレスターは安心して走れます。その走破性がありながら、オンロードでは下手なセダンよりコーナリング性能がよく、しかも速いです。
こうした性能は、STiのシャーシをSUV化したためであり、基本性能の素性がいいからですね。

長々と書いてしまいましたが、スバルは他のメーカーとは異なった基本構造があり、その強みを上手く生かしていると思います。

質問者からのお礼コメント

2015.5.26 18:28

お二方、素晴らしいご回答でした。
勉強になります。ありがとうございました。

その他の回答 (1件)

  • WRXもレガシィもスバルの小型車の始まりは水平対向エンジンのFFスバル1000です。
    水平対向エンジンはトヨタがパブリカでも使っていたように航空機のエンジニアにとって興味のある形式だったようです。
    昔は横置きエンジンのFFはジョイントの耐久性など技術的に難しく縦置きエンジンの方がやりやすかったようです。
    何しろトヨタ初のFF車コルサ、ターセルも縦置きエンジンのFFでした。

    FFよりかFRよりかの判別はエンジン搭載位置です。
    フロントタイヤのシャフトより前にエンジンが載っているのがFFベースです。
    縦置きだろうが横置きだろうが駆動輪であるフロントタイヤにしっかり荷重をかけるには重たいエンジンをフロントタイヤの前に載せなければなりません。
    車を外側から見ればフロントのオーバーハングが長いことで判別できます。

    アウディは小さい車以外は縦置きのFFベースですが直4から直5、V6、V8とエンジンのバリエーションが多く車種もいろいろ展開しています。
    スバルは水平対向を採用しているのでエンジンのバリエーションが広げられずにいます。

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