ポルシェ 911 のみんなの質問

解決済み
回答数:
3
3
閲覧数:
68
0

車のモノコックについて質問です。
モノコック自体の材質はハイテンやアルミなど1つの材質で作るのでしょうか?この辺りのこと詳しい方がいたら教えていただきたいです。

「みんなの質問」はYahoo!知恵袋の「自動車」カテゴリとデータを共有しています。

ベストアンサーに選ばれた回答

※大きなくくりで言うと全て『鉄』ですが、厳密にいうと『鋼(こう)』=鉄に炭素などの混ぜものをしたり熱処理した『鉄合金』です。
高張力鋼(ハイテンションスチール=ハイテン)、SCM(クロムモリブデン鋼=クロモリ)、SNC(ニッケルクロム鋼=ニクロム、ニセコ)、SUS(ステンレス)などと呼ばれているものは、全て『鉄合金』です。

※細かく言うと、部位によって鋼の種類が違います。
これは主に、以下の3点が理由です。
①コストのため
ハイテンやクロモリは非常に高価で、どうでもいいところにこれらの材料を使うと無用なコストアップになります。
②成形性と強度・剛性の相反
ボディ表面は延びがある素材を使わないと、曲面やプレスラインがうまく成型出来ませんが、一方主要骨格は強度・剛性が高く変形し難い素材が必要です。
③衝突安全性のため
衝突したところは変形して衝撃を吸収し、しかし車内空間は変形を最小にするという、車体全体で部位により剛性を変える必要があり、そのために使用素材を変えます。

※アルミを使う場合は、車体全てをアルミ(こちらも正確には『アルミ合金』)だけで構成し、鋼材と混ぜて使うことは『基本的には』ありません。アルミ合金も鋼材同様色々な種類があり、使用部位によって種類を変えています。
アルミ合金と鋼材を混在させないのは、主に以下の2つの理由によります。
①量産車の車体製造には主にスポット溶接という溶接法を用いますが、アルミ合金と鋼材は溶接条件が違い、両者を溶接するのは『異種溶接』といって非常にややこしいことになります。
②アルミ合金と鋼材を接触させると『電位差腐食』という腐食が起き、アルミ合金側がアノード(犠牲電極)となってボロボロになります。(アルミモノコックに鋼材のサスペンションを取り付けているロータス・エリーゼでは、古くなると『電位差腐食』で車体側の重要強度部位がボロボロになり、中古車では問題になっています。)

・・・っというワケで。

車体の腐食部位を『切った・貼った』で修理する場合、どういう種類の鋼材が使われているか慎重に吟味しなければなりませんが・・・溶接性や成型性を優先して材料を選択する鈑金屋が多く、修理したつもりでも新車状態に戻るワケではありません。(それでも、『サビて穴が開いているよりは1万倍マシ』という考え方で修理しています。)
これは鋼製でもアルミ合金製でも同じです。新車の状態がよく維持されているものと、ボロボロだったものをフルレストアしたものは、厳密な意味では同じではありません。

尚、最後に余談ですが2点ほど。

※量産車の車体は『モノコック』と呼ばれていますが、これは工学を理解していないヒト達(雑誌社とか評論家とか)が広めてしまった誤解です。
構造力学的にはクルマの車体はモノコック構造になっていません。この車体構造を発明した米国の Budd Companyでは『Unibody Construction』と呼んでいて、現在でも工学的には『ユニボディ』に分類されています。
これは非常に専門的で『了見が狭い』話ではありますが、超極論すると・・・市販車の車体をモノコックと呼ぶのは、マニュアル変速機を『ミッション』と言ったり、スフェリカルジョイントを『ピロボール』というのと似た様なもので、工学を学んだ者からすると『ちょっと恥ずかしい』です。

※クルマに於ける完全なモノコックは、1962年のF1マシン、ロータス25から始まりました。
現在のレーシングカー(市販車改造でなく、F1の様にゼロから設計されたレース専用のクルマ)は、ごく下位のローカルなクラスを除き、モノコック構造がレース規則で要求されています。(現在のF1は例外なく『カーボン・モノコック』です。)
市販車では・・・並み居るカーボン・モノコックのスーパーカー、アルミ・モノコックのロータスなどが『モノコック』で、ポルシェ・911や日産・GT-Rなどは『ユニボディ』です。
単に速い/遅いだけでなく、レーシングマシン並みの高度で高価なメカニズムもスーパーカーの条件とするなら、911やGT-Rはスーパーカーではないということになりますが、逆に『モノコックかそうでないか』は、そのクルマの速さや面白さにはあまり関係ないとも言えます。

質問者からのお礼コメント

2023.4.21 10:45

ありがとうございます!!

その他の回答 (2件)

  • 一つの種類だけではないですね。
    衝突基準以外にコストや車両重量を考えないといけないので、プラットフォームなど強度の必要な部位は強度や板厚の高いものを、そうでない部位はそれに適した強度や板厚のものを使います。今の時代は事前にCAE解析などでシュミレーションする事ができるので各メーカーともいかに軽く丈夫に、そして安くするかが課題ですね。

  • モノコック自体の材質はハイテンやアルミなど1つの材質で作るのでしょうか?
    材質の強度は大きく異なる
    下記・N-BOX

    回答の画像
「みんなの質問」はYahoo!知恵袋の
「自動車」カテゴリとデータを共有しています。
ポルシェ 911 新型・現行モデル

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

※ 掲載しているすべての情報について保証をいたしかねます。新車価格は発売時の価格のため、掲載価格と実際の価格が異なる場合があります。詳細は、メーカーまたは取扱販売店にてお問い合わせください。

ログイン

中古車探しをもっと便利に

  • 中古車お気に入り管理
  • おすすめ中古車の表示

ポルシェ 911のみんなの質問ランキング

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離