マツダ ミレーニア のみんなの質問

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マツダの初代ミラーサイクルはなぜダメだったの?

昔、自動車雑誌に究極のエンジンを求めてと言う記事が連載されていて、筆者はミラーサイクルを提言されていました。
全て覚えている訳ではありませんがミラーサイクルは排気量当たりの出力が低いので過給器でブーストする事も書かれていたように思います。
そしてその通りの組み合わせでマツダから発売されましたが、あまり話題にさえならずひっそりと生産停止になってしまいました。
のちにトヨタが発売したミラーサイクルは出力不足から来る燃費の悪化を過給器からモーターに置き換えたもので基本的には同じ思想だと思いますがトヨタから発売した車は一時代を築いたと言えると思います。
なぜ両車で明暗が別れたのか説明してくださる方いらっしゃいますか?

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ベストアンサーに選ばれた回答

その記事は兼坂さんですね、面白かったですね。ユーノス800/ミレーニアのミラーサイクルについては概ねその通りです。一応それなりに販売自体はそれなりに続いたのですが、あとが続かなかったのはやはり色々な理由があったと思います。時期も良くなかったですね。販売の時期もバブルがあれした時期ですし、途中でマツダの5チャンネル化の失敗で車名もミレーニアになるというな流れですし。そしてマツダもフォードに入ったことで高級車は作りにくく、結果的に後継車が出なかったような感じだと思います。逆にフォードの判断もあったとはいえロータリーが延命出来たのは運が良かったと言えます。

この車はバブル時代の流れを汲んでおり非常にコストのかかった車輌です。当時でもミラーサイクルではないモデルとの価格差もかなりあったと記憶しています。とにかく使われたリショルム・コンプレッサがとんでもなく高価だったもので。このコンプレッサを積んだ乗用車などは殆どなく、大抵は安価なルーツ式です。
ちょっと性能が良くても、位置づけとしてはやはり高級車といえますし、マツダというブランドの高いFF車がバブル崩壊後にそう売れるわけでもありません。そう考える消えるのは仕方の無い流れだったかもしれません。

トヨタとの違いですが、トヨタの場合はミラーサイクルありきではなく、ハイブリッドありきで始まったのが大きいです。そのハイブリッドに組み合わせるならば何がいいか、という話でミラーサイトに行き着いたという形であり、明暗をわけたのはミラーサイクル自体の問題ではないと言えます。
ちなみにトヨタが非ハイブリッド(コンペ用エンジン)で本格的なミラーサイクルを出したのは意外に遅く今年になってからです。コンペ用エンジンとしてはマツダは2007年にミレーニア以降初のミラーサイクルをデミオの1グレードとして設定し、そして2010年にはミラーサイクルの技術を多く含むスカイアクティブGとなって復活したと言えます。その意味ではユーノス800のミラーサイクルの系譜が途絶えたわけではなく今も続いています。

ちなみにスーパーチャージャー+ミラーサイクルは内容は異なるものの今は日産がやっていたりします。ちょっと皮肉ですね。

現在過給器なしのミラーサイクルが各社から出ているのは色んな理由がありますが、可変バルブタイミング機構が熟成されたという点が大きいです。ユーノス800や一般的なミラーサイクルは遅閉じにより吸気を戻して吸気量を減らしていますが、当然出力は下がります。その点はユーノス800はスーパーチャージャーで対応していました。しかし可変バルブタイミングによりバルブは早めに閉じるようにすると通常のエンジンとほぼ同じ様な吸気量を確保できます。実際には諸処の理由で通常エンジンと同等とはなかなかいかないのですが、それでも実用上は問題ない出力が得られるようになりました。
逆に通常のエンジンでも可変バルブタイミングにより吸気を遅閉じすることで、部分的にミラーサイクルを行う事も一般的になっています。

質問者からのお礼コメント

2014.6.5 22:52

バブルが弾けた時代だったですけど、各社はスポーティーカーのラインナップを維持していて、今のエコカーやワンボックス一辺倒の車種構成ではありませんでしたから魅力的な車もまだまだありましたよね。
エコの為に価格上昇が許せなかった時代だとしたら時代が早すぎたのかなぁ。
ルーツ式過給器は「あんなものは内部圧縮できないただのブロワーだ」と兼坂さんが書かれていたのを覚えています。

その他の回答 (1件)

  • momostearさんへ

    >あまり話題にさえならず
    >ひっそりと生産停止になってしまいました。
    そうですねぇ、とっても残念です。(^_^;)
    北米では結構な人気だったそうなんですけどもね、ブッといトルクなのに低燃費で。100km/hで単純に考えて酒を飲みに行く環境では、BMW325よりもコストパフォーマンスが高いとされていた様ですし。d(^^)

    >トヨタが発売したミラーサイクルは
    >出力不足から来る燃費の悪化を
    >過給器からモーターに置き換えたもの
    >基本的には同じ思想
    慧眼ですね。
    そう考えて頂ければ、本質が見え易いと思います。自然吸気なままのミラーシステムでのアトキンソンサイクルと、ハイブリッドの合わせ技で成立させた、と。d(^^)

    >なぜ両車で明暗が別れたのか
    幾つも挙げられると思います。
    先ずミレーニアから。
    重い、高い、でしょうかねぇ。豪華版がウケない時代に入って行ってしまった。販売の多チャンネル化で失敗したとされるのは、皆さん良くご存知でしょう。
    加えて、走行距離が嵩んで来た時にリショルム過給器の故障 → 交換って事に成ると、かなりの金銭的ダメージに成ったと思います。
    圧縮比7.6に対して膨張比11.2は、確かに物足りない事夥しく、発案者であった故 兼坂 弘 氏は「中途半端なショル過給ミサイクル」等とクサしてたりしました。d(^=^;)
    でもまあ、吸気弁可変機構も遠い存在でスロットルバルブの廃止には至れなかった時代としては、実用車として世界最初でもあり、良くぞ出したナと思っています。

    一方のハイブリッド。
    やっぱり、電気で回生して次の加速に回す、と、素人さんにも解って貰い易い技術だったんではないでしょうか。
    兎に角、馴染んで貰う。それで数を売って定着させる。
    その内に、関連産業も(部品規模ででも)参入してコストダウンの流れが出来て来れば、更なるエンジンの改良にも取り組む軍資金稼ぎに繋がるだろう・・・と考えたと思ってます。
    在りきたりではダメだ。誰もやって無いジャンルから攻めろ、とね。

    まあ、持ってた市場規模も違えば、当然、注ぎ込めた軍資金も違うでしょう。何せ、自前資金で銀行作って、そっちで利鞘取ろうかってな三河商人ですから。d(^=^;)
    セラミックTurboの内製化に挑戦するばかりか、ミサワホームも抱えれば、中央研究所が半導体ウェハーの信頼性に関しての研究をやり続けてる程でもありますし。。。
    そんな業界の雄に、良く立ち向かってると思います。


    ・・・とUpしてから、todamamadotさんの回答を読んでみる・・・。

    先ず。。。
    兼坂さんをご存知の方が居られて、嬉しく思います。(^^)

    >この車はバブル時代の流れを汲んでおり
    >非常にコストのかかった車輌です。
    ですね。兼坂さんは「4WSなんか要らん。そしてもっと安く出せ」と。d(^o^;)

    ここでちょっと余談として、遅閉じと早閉じの優劣比較をば。
    今、早閉じを「やってますよ〜」とアナウンスしているのはFiatツインエアーだけですかね。
    油圧を使うので、バネを縮めたエネルギーを全部回収出来ないのが辛い方式なので、純機械式で連続可変にしたい所です。

    で、下死点後70°とかの遅閉じ式は、高回転域で慣性過給が異様に良く効きます。効いて効いて、出力が出て困っちゃう程。d(^^;)
    この時にディトネーションが問題に成らない(成り難い)のは、ピストンが高回転域なので動いて下がって行くから、だそうです。
    早閉じでは、この出力増強が在りません。が、過給を併用するならこちらでしょう。
    遅閉じ式の「吐き戻す」という行為は、吸気温上昇がノッキング限界を引き下げます。し、早閉じ式で吸気弁が閉じて以降に現れる膨張領域は、俗に冷凍サイクルと呼ばれる程ですので、過給と併用すべきなのです。

    と言う事で、待望されているのは
    ・理想の高膨張比14の達成
    ・スロットル弁を廃止して、吸気弁閉じ時期連続可変機構の早閉じ式で、出力と過給圧の制御を行う方式への移行
    ・内部圧縮を持つ事で高効率な機械式過給器の併用
    の3点を同時に、全て採用・実現したエンジンなのです。
    氏に合掌(-人-)

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