マツダ ミレーニア のみんなの質問

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マツダのスカイアクティブが注目されているようですが。同じような技術は他のメーカーでも開発中なのではないでしょうか?
マツダが先行できた理由を教えてくれませんか?

補足

マツダはトヨタ、日産に比べて技術的に一周遅れている印象だったので、一連のスカイアクティブシリーズの技術で先行各社に追いつけたのかが気になります。 マツダが新技術で先行したということか、ただ遅れていたのが追いついたのか、スカイアクティブというイメージ戦略だったら期待している分少し残念です。

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ベストアンサーに選ばれた回答

imamunmun49さんへ

我々一般人が、秘密のベールの向こう側を正しく観るのはとても難しいので、漏れ伝わって来る話を繋ぎ合わせての見方に成りますが。。。

何処の会社でも、技術開発を正しく行ってるならば、北米のSAEやASME、欧州のSIMAC、勿論日本のJSAE等に登録して研究発表や論文購入を行っています。又、死活問題なので特許についても互いに良く調べています。
それ以上に、世界中の人間が寄って集って百年も開発を続けて来た為に、かなりの基本的構想が過去に特許化されて、そして忘れ去られています。
口が悪い人は、それを自動車考古学等と表現したりします。w

ですから、ロータリーエンジンの開発にも見られる様に、技術的志向において独自色が強いマツダは、研究開発にとても真面目に取り組み続けて来ている企業だ、と言う事が出来ると思います。

で、SKYACTIVEの最大の骨子は、ディーゼルでもガソリンでも圧縮(膨張)比14を達成した、と高らかに謡い上げて来た点です。
昔から、車載可能なコンロッドとクランク軸の構造では、膨張比14が理想だと考えられ、計算もされて来ました。が・・・
・ガソリンで圧縮比14は自己不正着火を起こすので高過ぎ
・ディーゼルで圧縮比14は圧縮上死点温度が低過ぎ
で、共にすんなりとは採用出来なかったのです。
圧縮比は成り行きでOk、膨張比で燃費、熱効率が定まる。しかし、これ以上膨張比が高く成るとロングストローク傾向に成って、ピストンとシリンダーの擦動面積・抵抗の方が目立って来るので、熱効率(燃費)は逆に低下して行く、と考えられたのです。
ディーゼルは副室式で22〜23有った圧縮比が、直噴化で16.5程度迄下がって来ていました。が、もっと下げたかった訳なのでした。
ガソリンエンジンの方は、レギュラーガスだと圧縮比で10位でしょうか。充填効率が高いと9台に落ちて(下げて)いたりします。が、これも5〜6しか無かった時代に、スキッシュエリアの発明で7と大幅に向上した、という歴史も在ります。(サー・ハリー・リカードの業績)

ここで大昔に、複雑なクランク構造によって圧縮と膨張のストロークを変えたエンジンを作った人が居ます。アトキンソンさんです。
http://www.honda.co.jp/factbook/power/cogene/201105/P11-12.pdf
彼の時代は圧縮比が全体的に低かったので、狙いはどうも、大きい燃焼室に居残ってしまう排ガスを出来るだけ追い出したいと言う事だった様です。(燃焼速度が劇的に早まる)
が、このクランク軸ですから高価でしかも高速回転化に向かず、一般的な圧縮比=膨張比のオットーサイクルエンジンで発展して行く事に成ります。
このアイディアが、後に成って活きます。

後年、北米のガスエンジン会社ノルドバーグの技術者:ミラーさんが、負荷急変時に、吸気弁の閉じタイミングを変えて対応する事を思い付きます。(発電用)
これを良く考えてみると、圧縮比は小さくても膨張比が大きく成る、という事でオットーサイクルとは違った理論に成り、アトキンソンサイクル・ミラーシステムエンジンがここに誕生します。(吸気弁閉じ時期が早いか遅いか)

マツダはかつて、ユーノス800 or ミレーニアにおいて、乗用車で世界初のミラーサイクルエンジンを発売します。この時のコンセプトは「3Lの走り(トルク)を2Lの燃費で」と言う事で、2.3LのV6にリショルム過給を行いましたが、下死点後70°という遅閉じ式の吸気弁閉じタイミングは固定、スロットル弁も廃止出来なかったので、圧縮比7.6 膨張比11.2位の設定に成りました。が、当時の時代背景を考えれば、これでも画期的だったのです。

しかし、これに遡る随分昔に、追浜の日産中央研究所の所長迄された南雲さんは、ミラーサイクル失敗の論文を学会で発表されています。似た様な時期に世界のGMも「ありゃ駄目だ」と・・・。
但し当時はDOHC4弁が無かった時代なので、一度吸い込んだ新気をポートに吐き戻して(遅閉じ式)低圧縮比化すると、気流の摩擦で温度上昇が激しく成り過ぎ、コレと言ったメリット・成果を挙げられなかった、と言う事なのです。

'89から禁止に成ったF-1のTurboエンジンですが、末期はガソリン150Lと極端に低燃費化を求められた為に、遅閉じ式ミラーサイクルを採用しています。(本田)

トヨタはハイブリッドで先鞭を付けますが、初代プリウスで膨張比12.5のエンジンを出します。(現在のエンジンは排気量を1.5→1.8Lと拡大してしまったが、膨張比13.5化)
これも吸気弁遅閉じミラーサイクルなので、制動で発電・回生出来ない高速巡航の様な状況でも低燃費化出来た訳です。

<字数制限>

質問者からのお礼コメント

2012.2.21 20:30

読みものとして面白かったです。
長文お疲れ様でした。

その他の回答 (8件)

  • 字数制限に掛かりましたので、こちらに続けさせて頂きます。


    が、ディーゼルに負ける最大の原因とされるスロットル弁での絞りを廃止するには至れず、過給も不採用。

    スターレット等で3弁というステップを踏んだトヨタなので、4弁が社風として定着してから採用した、と見る事も出来ます。

    という事で、高膨張比サイクルの良さは各社が解っていながら、製品として纏め上げるのに中々苦労している、と考えても良いかと思うのでした。

    ガソリンエンジンでは、
    1.スロットルバルブでの出力制御を止め、絞り損失を無くしたい
    → 部分負荷領域でディーゼルに負けている最大の要因

    2.高膨張比サイクルにしたい
    → 吸気弁閉じ時期による遅閉じミラーサイクルでやると、吐き戻した分は実質的な排気量減少で低出力に成り、製品として使い物に成らなく成る。のでプリウスでは電動でアシスト。

    3.ディーゼルが脚光を浴びる様に、燃料冷却せずに大々的に過給したい
    → でも自己不正着火を起こすと壊れる

    と考えられています。これらを一挙に解決する為に、
    a.膨張比14の達成
    b.吸気弁閉じ時期連続可変式機構による出力と過給圧制御の実現
    c.高効率機械式過給器の併用
    の3点を同時に採用するエンジンの登場が待たれているのです。
    吸気弁閉じ時期を可変にすれば、可変圧縮比エンジンに成るので過給でもノッキングのコントロールがし易く成ります。
    膨張比14と大きく設定すれば、それだけでピストン頭の表面温度が何十℃と大幅に下がる事が判っています。結果、燃料による冷却は不要。
    機械式過給器を使うならば、Turboとは違ってアイドル回転から大トルクに出来るので、ダウンサイジングを大きく断行出来ます。

    この考え方の功労者は、やはり何と言っても故兼坂弘氏でしょう。

    ここら辺迄は、理論空燃比のままで行ける。三元触媒が使える範囲だから排ガス対策にも苦労しない。
    この領域での開発をやり切ったら、再度のリーンバーンの登場や、それの実現の為の成層燃焼、高EGRと過給を利用した部分負荷領域での圧縮自己着火(Benz ディゾット、日産の研究発表)、端又、混合気を圧縮する事で生じるノッキング限界を引き上げる為の、多数同時点火エンジンの研究等が俎上に登って来るのでは無いか、と考えられているのです。

    尚、SKYACTIVE-Dについて。
    こちらは、本来は要らない吸気絞り弁を装備する事、排気弁側にも可変機構を使う事で、熱々の排気を吸い戻す自己EGRで着火性・冷間始動性改善を図っています。(着火不良の排気は極めて燃え易い)
    この、ディーゼルの冷間始動性研究についての世界的第一人者もやはり、故兼坂弘氏です。
    現在残る氏の直接的な業績は、
    http://www.tokudaiji.co.jp
    に見る事も出来ます。

  • 【補足について】
    SKYガソリンエンジンは各社開発していたHCCIエンジンの発展形で,結果としてみるとプリウスのエンジンに似た構成になりました。一方,SKYディーゼルのアプローチは,クリーン・ディーゼルの原則(高EGR+高過給)通りですが,低圧縮での着火のためプレ噴射量を非常に大きくしており,予混合化を突き詰め,NOx後処理を回避したのは,世界最高の技術と言えます。SKYの自動変速機は,エクセディ社の提案を最初にものしたものですが,やはりDCTの効率にはかないません。

    ----

    下記の6種類があります。

    (1) ガソリンエンジン
    (2) ディーゼルエンジン
    (3) 自動変速機
    (4) 手動変速機
    (5) 車体構造
    (6) サスペンション

    ここでは (1)~(3)について説明いたします。

    ●SKYACTIV-Gガソリンエンジン
    ★特徴
    ・圧縮比 = 14.0 → 従来のエンジンに対し,効率9%アップ
    ・トルク = 15%向上 (低中速域:ただしデミオ用は低トルク)
    ・直噴 … 燃料が燃焼室内で気化熱を奪うため,燃焼温度が低下し,圧縮比を1.0~1.5アップできる
    ・機械損失 … 30%低減(クランクシャフトの細径化,ピストンリング低張力化,オイルポンプ可変容量化)
    ・EGRクーラあるいは4-2-1排気管 … 燃焼室に戻る排ガスを冷却あるいは少なくする

    これらによって30%くらい効率向上しています

    ★他社は?
    トヨタは,このようなアプローチをプリウスのエンジンにすでに実践しています。初代のプリウスの圧縮比は13.5だったのですが,ほとんど知られていません。もしプリウスのエンジンを直噴化したら,圧縮比が1~1.5くらい上げられるので,13→14.0~14.5くらいになります。
    実際,プリウスの新型エンジンの燃料消費率は最低で220g/kWhという驚くべき数値であり,SKYACTIV-Gエンジンもここまで達していません。トヨタの方のこのことを尋ねると,エンジンだけで売れるなら,プリウスのエンジンだけのバージョンを考えようかなとおっしゃっていました。

    ●SKYACTIV-Dディーゼルエンジン
    ★特徴
    ・圧縮比 = 14.0 (従来は 16.0~18.0)
    ・燃費 = 20%改善
    ・慣性質量低減 = 最高回転数 5200rpm (従来は ~4000rpm)
    ・NOx(窒素酸化物)用後処理装置 = 不要 (燃焼改善でポスト新長期対応)→ NOxの後処理がないということは,世界初の画期的技術です。従来,ディーゼルエンジンがガソリンエンジンよりコストが高い原因のひとつが,このNOx対策でした。これがなくなるということは,20万円くらい安くできそうです

    ★何が難しかったのか?
    ディーゼルエンジンでいちばん難しいのは,燃焼時に出てくるNOxです。これを減らすには,燃焼温度を下げる必要があります。このために比熱の高い二酸化炭素(CO2)を多く含む排ガスを燃焼室に戻す(EGR)のが一般的です。ところがCO2の消炎作用により,火炎が消えてしまい,HC(炭化水素)やCO(一酸化炭素)が多くできます。このため新しい空気(新気)を無理に燃焼室に入れてやって,酸素濃度を高めて,HCやCOを無くす必要があります。このために2段のターボ・チャージャを使い低回転から過給しています。
    圧縮比が低いと,燃焼をともなわない圧力(モータリング圧力)+燃焼圧力の合計が小さくなります。このためエンジンの構造をガソリンエンジン並みに薄い材料で作ることが出来,高回転まで対応しています。また燃料噴射してから自発火するまでの長いので,その間に燃料と空気の混合(≒予混合)が可能になります。これによりNOxが低い燃焼条件でもHCやCOを減らせます
    しかし着火しにくいことは事実なので,プレ燃焼を非常に大きくし,確実な着火を可能にしています。

    ★他社は?
    EGRを使うのは,他社も同じですが,予混合がうまくできなかったので,結果的にNOxが多く,リーンNOx触媒あるいはSCR(尿素水によるNOx還元)を使っています。これらのコストが高いため,300万円以下は難しいと考えられていました。しかしマツダはこれらのNOx後処理を大幅に低減したのです。

    NOxを減らすために低圧縮比化が有効であることはわかっていました。しかし実際にやってみると,圧縮比を15以下になると着火遅れが大きくなり,未燃(HC)分が増えて,燃料消費率が悪化します。このため強いスワールや低回転域からの強い過給(2ステージターボ)が必要です。

    ●SKYACTIV-DRIVE 自動変速機
    ★特徴
    ・ロックアップ率 = 50→80%

    ★何が難しかったのか?
    エクセディと協力して,主に始動時にトルコン(=スタートアップ・トルコン)を使い,その後は,トルコンをほとんど使わない制御にしました。こうなると,トルコンのトルク容量は小さくても良いので,非常にコンパクトなトルコンになりました。
    従来はトルクコンバータ(トルコン)で変速時のトルク変動を吸収していたのですが,通常変速時にはトルコンを使いません。このためトルク変動を吸収できるクラッチ接合面の材料を開発し,高周波成分を低減しています

    ご参考になれば幸いです。

  • トヨタのハイブリッドを他が真似できないように特許があります。期限が切れるまで研究は出来ますが作って販売が出来ないです。
    車体の強度を落とさないで軽量化などはどこも頑張っているはずです。
    メーカーごとの戦略などもあります。本来ならホンダあたりが作りそうでしたが、マツダが作りましたね。そして他のメーカーもそうですがエンジンは特許の塊です。なので全く同じ技術は難しいです。
    技術提携などすると他の会社からも発売されます。

  • エンジンの改善やボディーの軽量化は何処でもやってます。但しそのやり方は何処かで限界がきます。いつかわ軽量化の為に必要なボディーの強度をあきらめたり安定性を犠牲にしたり。全うな企業ならそんな事すぐ分かります。将来のパワーソースを開発するのは必須です。開発出来なければ提携して生き残りを模索する必要があります。マツダが先行できたのは、其れしか出来ないからです。他はそれ以外も出来ます。優先順位を出せばけしてマツダの選択は最優先ではないです。

  • やろうと思えばできるがトヨタや日産などの大きな会社になれば社内のしがらみとかあるから無理でしょうね。

  • 「スカイアクティブ」はエンジン、トランスミッション、ボディ、サス、等等「新型」の総称です。
    そういう意味ではどこのメーカも出来る(やってる)事ですが、全てを「スカイシリーズ」として一斉に一新した(する)事が珍しいのと、「スカイ」イメージとしてプロモーションしたのが上手く行っているのでしょう。

    今御質問の話はエンジンを話題にしているのかと思いますが、例えばトヨタはディーゼルよりハイブリットに注力していたのでディーゼルはBMWから買う事にしたりしています。各社の戦略があって、マツダはハイブリットより化石燃料エンジンに注力していたのだと思います。

    なぜ先行したのかはマツダがヨーロッパ優位な会社で、日本だけで人気のハイブリットよりこれから2〜30年は新興国等世界規模で見ると優位と言われている化石燃料エンジンの効率化に注力したのか、ハイブリットに手を回す資本とリソースが無かったとか、私レベルでは推測しますが、実際はそれなりの戦略が有るとおもいます。我々レベルではハッキリと知る事は出来ないかと思います(それ専門に仕事をしている人が居るし、そう言う人はこう言う場所で情報を公開しないですから。。)
    あとは企業風土として新しい事に積極的なメーカーと、失敗を嫌い新しい事に奥手なメーカーが有るかもしれません。
    多くの日本車(メーカー)は機械的な中身は旧技術の使い回しで外見や内装で「新車」を作っている場合が多いです。失敗が嫌いなのは国民性なのでしょうか。マツダは広島のドイツ人とか言われる場合も有り少し異端児的な部分があるのかもしれません。

  • 他のメーカーが出来ないと決め込んで、別の方法に走ったからです。

    たとえばトヨタはハイブリッドをやりました。

    ニッサンは電気自動車行きました。

    他のメーカーは、スカイアクティブのような技術は、理論上可能であるのは解っていても、
    実現不可能と判断したにすぎません。

  • 同じようなものを作ったら、特許権の侵害でしょうね。

    各社、そういった技術を検討開発してはいるでしょうが、同じことは出来ません。

    >マツダが先行できた理由を教えてくれませんか?
    エンジンの燃焼にかかる常識を否定しつつ検証をしていった結果でしょうね。
    (例:「圧縮比をこの値以上にあげていくと異常燃焼を起こす」って定説をくつがえし、高圧縮比での燃焼を可能にしたエンジンを市販した。)

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