フィアット パンダ 「あるべき姿の実用車」のユーザーレビュー

あるべき姿の実用車

2016.5.23

総評

所有欲が満たされる車です。
私はドイツのＬＡＮＹの文房具を愛用していますが、デザインコンセプト・商品プロダクトのレベルがとても高いので２～３本持ているだけで、ホームセンターで売っているありふれたペンを20本持っている以上の満足感を得られます。パンダも同じような製品です。世のため、庶民のためを美しく、愉しく、というコンセプトをしっかり持っているので一台あるだけでもう一生この一台で良いかな・・と思えてしまう気分になります。
やはり欧州企業はブランディングとプロダクトが上手いです。
聞けば、現在イタリアの全新車販売台数の8～10％がこのパンダだとか。イタリア国内シェア2位のＶＷの台数ををパンダ単体で超えているようです。そんな好調な売り上げも納得できるような素晴らしい大衆車です。

満足している点

楽しすぎるエンジン。クラウンのごとく座り心地の良いシート。荒れた路面でもしなやかに衝撃を無くすサスペンション。窓が広く、着座ポイントも高いので視界が広く、運転が非常にしやすいです。

そしてなによりデザインが素晴らしい。デザインコンセプトがはっきりしていて造形や彩色に統一感があり、飽きが来ないし安心できる。「すべての形と色には理由がある」デザインだと思います。

品質も一昔前のイタリア車より格段に上がってると思います。

不満な点

後席が少し狭い点。座面があと2センチあればなぁ・・と思う時があります。

値段が少し高いかな・・と感じましたが、昭和50年代後半の大学初任給13万円の時代に150万円の値段が付いていた初代パンダ45と比較すると相場は変わって無いのかな・・と思います。

デザイン

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走行性能

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車両重量１１３０ｋｇに８５ｐｓはすこしだけパワー不足感はあるものの、大人4人を乗せても十分に流れをリードできます。長距離移動も全く問題はありません。何よりもツインエアエンジンのダダダダッ・・というビートはとても楽しく、ちょっとした買い物でも遠回りしてしまいます。2気筒というマニアックかつ先祖回帰のメカニズムも好き。
そしてエンジンを回してもあまり燃費は悪化しません。
この辺はさすが航空機用エンジンや大型エンジンも作ってきた技術の懐の深い、名門老舗のフィアットだと思います。

乗り心地

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シート・サスペンション共に柔らかめです。500の堅めのドイツ車風味シートと比べるとパンダの方は古き良きイタリア車といったところでしょうか。乗り心地はかなり良いです。

積載性

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そこそこ載るけど後席がフルフラットにならないのが玉にキズ。

燃費

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購入して以来燃費測定機能をリセットしてないので正確な燃費は正直のところわかりませんが、思ったより良いです。カタログ燃費と割と近いと思います。

価格

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故障経験

全くなし。