BMW 1シリーズ ハッチバック 「Cセグハッチバックでも駆け抜ける歓び」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

工藤 貴宏
工藤 貴宏(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

4

デザイン
3
走行性能
4
乗り心地
3
積載性
4
燃費
4
価格
3

Cセグハッチバックでも駆け抜ける歓び

2023.5.22

年式
2019年8月〜モデル
総評
BMWらしいスッキリとした走りが味わいたいなら買って後悔なし! そんな1台です。Cセグメントハッチバックは「ゴルフ」をはじめ実力派ライバルが多いですが、1シリーズは実用性というよりも走りの味で選ぶモデルと言っていいと思いますよ。
満足している点
爽快なハンドリング。といっても走りだけでなく実用性も意外に高いこと。豊富なパワートレインも魅力で、国産車ではほぼない(「マツダ3」のみ)ディーゼルエンジンが選べること。
不満な点
価格は高め……ですが、プレミアムブランドということを考えればそれは仕方ないですかね。
デザイン

3

以前のようにロングノーズではないので「1シリーズらしくない」っていう話もあるかもしれませんが、全体としてのプロポーションは従来モデルよりも整ったと感じます。適度にエッジを利かせた細部は昨今のBMWらしいテイストですね。間違いなく言えるのは、このクラスの定番である「フォルクスワーゲン・ゴルフ」とは明確に違う雰囲気なので、“定番外し”を求める人にはいい選択肢だってことです。
走行性能

4

BMWのテーマである「駆け抜ける歓び」があるかといえば、やっぱりしっかりありますよね。先代までの「後輪駆動」ほど濃い味ではないにせよ、前輪駆動になったこのモデルでもしっかり感じられます。たとえばハンドルを切って曲がり始めるときにスッと向きを変える感覚とか。動力性能的には、「M135i」は過剰なほどの高性能で運転好きにとっては楽しいけれど、普通のドライバーにはオーバースペックかと。低回転トルクが厚くて運転しやすい「118d」がオススメです。
乗り心地

3

可もなき不可もなき、といったところ。最新のゴルフなどに比べるとしなやかさは足りないのですが、そのぶんハンドリングにキビキビ感があるのでトータルで考えればスポーティな仕上がりといえるかもですね。といっても決して同乗者が不快になるような荒さはないのでご安心を。「M sport」の足はちょっとバタバタしますけど。
積載性

4

Cセグメントハッチバックとして考えればごくごく標準的。実用性は悪くありません。ただ、キャンプやウインタースポーツを楽しむなど荷室を広く活用したいなら、「X1」などのSUVもしくは兄貴分の「3シリーズツーリング」をオススメします。
燃費

4

昨今のBMWは燃費も相当頑張っていて、市街地でなければガソリン車でも10km/Lを簡単に超えたりしますね。燃料代を下げたいのであれば、オススメはディーゼル。15km/L以上はコンスタントに走れますし、燃料の軽油はハイオクガソリンに比べて2割近く単価が安いのも魅力。ディーゼル車の燃料代はハイブリッド車並みです。
価格

3

約400万円から700万円と価格帯は広いのですが、国産車に比べると高いのは否めません。とはいえBMWとしては手が届きやすいのもまた事実。オススメはガソリンモデルとの価格差が意外に少ないディーゼル車です。
工藤 貴宏
工藤 貴宏
自動車ジャーナリスト
1976年生まれ。クルマ好きが高じ、大学在学中に自動車雑誌の編集部でアルバイトしたことをきっかけに、そのまま就職。そして編集プロダクションを経てフリーランスの自動車ライターに。日々新車を試乗し、日夜レポートを書く日々も気がつけば10年以上。そろそろ、家族に内緒でスポーツカーを買う癖はなんとかしないと。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員
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