アウディ A4 (セダン) のみんなの質問

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アウディのA4以上はエンジン縦置きですか?
FFなのに縦置きにするメリットはありますか?
FFベースの4WDは走破性が良くないと聞きますが、縦置きエンジンならFRベースと同じですか?

詳しい人、教えて?
アウディの4WDなんてFFベースだから良くないじゃねーかと言われました。
A4だからどうなんだろう・・・なんか悔しいです。

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ベストアンサーに選ばれた回答

ご心配なく。エンジン縦置FF車は4WDにとって最強のレイアウトです。かつて低位にあったアウディブランドを現在のプレミアムなボジションに押し上げたのはクワトロシステムの効力です。以下、説明しますね。

■エンジン縦置FF車

エンジン縦置のFFメーカーということで有名なのはアウディ(A4以上)とスバルですね。この2メーカーが乗用型4WDで世界をリードしていますが、それはエンジン縦置FF車であることが大きく関係しています。元々FFですから、前輪は合理的に駆動しています。一方、後輪もFRのようにリアまでプロペラシャフトを伸ばすだけでシンプルに本格的な4WDがつくれてしまうのです。つまり4輪ともにシンプルで合理的に強靭なドライブトレインを組むことができるのです。

<FRベースの4WD>
それならFRベースの4WDと同じでは? と思うかも知れません。確かに、後輪の駆動系は変わらないのですが、FRベースの場合は、前輪の駆動系は簡素な構造にしなければならない車種が多いのです。FRベースだとエンジンの搭載位置も異なり、前輪の駆動系は複雑な経路となります。ゆえに軽量簡素な前輪駆動系の構造が多く、この場合は後輪駆動をカットして前輪の駆動力だけにしたらすぐに壊れてしまうでしょう。

<エンジン横置FFベースの4WD>
エンジン横置のFFが一般的なのは、ボンネットを短くして室内を広くでき、かつパーツ点数を減らせてコストも下がるためです。一方で左右の重量バランスが非対称になるというデメリットを持ち合わせています。このエンジン横置FFベースにした4WDは、前輪は合理的に駆動していますが、ここから後輪までプロペラシャフトを伸ばして回すというのは大変不合理なもので、それゆえ後輪の駆動系はできる限り簡素なシステムにします。それゆえ常時四駆を保つには厳しく、必要な時のみ四駆になる「スタンバイ式4WD」が主流となっています。

ということで、エンジン縦置FF車は、4WD化するのにアドバンテージがあるのが大きなメリットというわけです。アウディは1980年にクワトロシステムをリリースしてから、メルセデスやBMWを脅かす存在になりました。これはエンジン縦置FFのメリットを活かした賜物です。スバルの躍進も同じですね。

■ デメリット

エンジン縦置FF車のデメリットもあります。同じエンジン縦置でもFR車は、エンジン中心が前輪車軸よりも後ろに位置するように配置します。これを「フロントミッドシップ」と呼びます。重たいエンジンを後方にオフセットすることで、重量配分を前:後=50:50に近づけることができ、コーナリング性能やブレーキング性能に有利に働きます。

一方、エンジン縦置FF車は、前輪車軸(ドライブシャフト)がエンジンとトランスミッションの間から突きだしています。この車軸の位置は、エンジンの中心より後ろなので、なかなかフロントミッドシップにはなりにくいです。基本的にフロントヘビーになりやすく、前輪に荷重をかけてトラクションを得るには理に適っているのですが、コーナリングではアンダーステアになりやすく不利です。また、エンジンが前方に飛び出すように搭載されるため、フロントノーズを低くしにくいなどのテザインの制約があります。こうしたデメリットに対してスバルとアウディの対策について記載しておきます。

■ スバルの場合

スバルがアウディと異なるのは、エンジンが水平対向エンジン(ボクサーエンジン)を採用していることです。前後上下に極端にコンパクトなこのエンジンのおかげで、エンジンの搭載位置が前にあっても、さほどエンジンが前方に飛び出すこともなく、また上下に薄いエンジンなためノーズを低くでき。さらに重心も低くできます。しかも左右対称で4輪ともに強靭な4WDレイアウトが組めるため、他のメーカーからしたら反則ともいえる有利な構造をしています。これをスバルでは「シンメトリカルAWD」と呼んでいます。スバルの四駆が世界的に崇められるのはこの構造ゆえですね。従って、スバルに関しては、エンジン縦置FFであることを大いにメリットに活かせていると思います。

■ アウディの場合

アウディはスバルの持つボクサーエンジンのような飛び道具がありません。従って、アウディはフロントヘビーでありスバルよりも不利なレイアウトになっています。このためにアウディはいくつかの対策を施しています。

<1.トルクベクタリング>
最近のアウディの車両には、そのほとんどにトルクベクタリングと呼ばれるデバイスが組み込まれています。トルクベクタリングとは、コーナーで外側のタイヤに強い回転力を発生させることで強制的にクルマを旋回させるデバイスです。この特殊なデフを組み込めない車種でも、コーナーでクルマ側で勝手に内輪に軽くブレーキをかけることで、同様な効果を生みだすことができます。これにより、アンダーステアの特性を打ち消し、本来不利とされるコーナリング性能を飛躍的に向上させています。

<2.エンジン後方にオフセット>
最近のアウディは、エンジンを後方にオフセットして搭載している車種が増えてきました。つまりFRベースの4WDに近づけた構造になっているわけですね。前輪荷重を減らす効果と後輪偏重トルクとしていることで、元々の素性であるアンダーステア特性を軽減する効果もあり、アウディの運動性能にとってはよい効果をもたらしています。このレイアウトを採用しているアウディは、V6等の左右対称のエンジンを搭載していてもスバルのようなシンメトリカルにはならず、トランスミッションからカウンターシャフトを右から伸ばして前輪を駆動します。少し複雑な構造になっていますが、そこはさすがのアウディで、合理的に前輪を駆動できる仕組みになっています。

(追記)A4の場合は、4代目のB8からこの方式が採用されており、概ね15cmほど従来のモデルに比べてエンジンが後方にオフセットされています。これについては以下の記事が分かりやすく説明しているのでご参照いただければ幸いです。A5の記事ですがA4のB8も同様です。

http://www.quattro-world.com/audi/s4/s4mod/a5/a5.html

■ エンジン横置のアウディ

ご存じ、アウディでもA1、A3、Q2、Q3、TT等は、ごく一般的なエンジン横置FFで、4WDシステムもスタンバイ式4WDとなっています。通常はFFで走り、必要な時のみ後輪に駆動力を発生させる仕組みですが、その制御はスウェーデンのハルデックスカップリングを使ったもので非常に高度なものです。但し、フォルクスワーゲンとシステムを共有するものですので、アウディというよりもワーゲンに近い乗り味になっています。

色々と難癖つけてくる方もいらっしゃいますが、アウディA4は文句なく優れたレイアウトを持ったクルマです。自信を持っていただいてよいと思います。

長くなり失礼いたしました。何かご不明な点などありましたら、追加でご質問いただけましたら幸いです。

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質問者からのお礼コメント

2017.11.2 07:26

勉強になりました。
ありがとうございました。

その他の回答 (2件)

  • 過去質問にいいのがあったので
    https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1031006035

    アウディのクワトロのためってことでしょう

    昔のホンダ:アコード・インスパイア
    FFミッドシップってのがうたい文句でした
    https://ja.wikipedia.org/wiki/FF%E3%83%9F%E3%83%83%E3%83%89%E3%82%B7%E3%83%83%E3%83%97

  • スバルの車がダメな理由はそれですね。

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