現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 【マツダスピード復活は?】マツダ3ターボ、北米先行導入 背景に2000年代マツダスピード・アクセラの存在

ここから本文です

【マツダスピード復活は?】マツダ3ターボ、北米先行導入 背景に2000年代マツダスピード・アクセラの存在

掲載 更新 58
【マツダスピード復活は?】マツダ3ターボ、北米先行導入 背景に2000年代マツダスピード・アクセラの存在

日本ではなく、北米市場先行で注目

text:Kenji Momota(桃田健史)

【画像】マツダ3 すでに特別仕様車が マツスピ・アクセラと比較【詳細】 全45枚

なぜ、エンジン音によるティザーなのか? なぜ、アメリカなのか?

そこには、アメリカのマツダファンにとって忘れられない「あのクルマ」の存在がある。

マツダの北米事業会社が6月末、ツイッターで公開した動画。

背景は、魂動デザインの象徴であるカラーリング、ソウルレッドをモチーフとしたイメージ。そこに、2020年7月8日という日程が浮かび上がり、背後には吹き上がるエンジン音が収録されていた。

いったい、どのモデルのティザーなのか? なぜ、エンジン音にこだわるのか?

このツイートについて、アメリカの自動車系メディアの間では「ついに帰って来るのか!?」といった論調が目立った。

予測されていたのは、マツダ3ターボのことである。

公開されたのは、「スカイアクティブG2.5T」搭載のマツダ3。同エンジンは北米「CX-5」などにも搭載されている。

そんな既存エンジンを、他の既存モデルに採用するだけなのに、アメリカではマツダ3ターボに大きな期待がかかっている。

わざわざティザーで、ターボエンジンを聞かせるといった演出までして。

さらにいえば、マツダのハイパフォーマンス系ブランドである、マツダスピードの量産ラインでの復活についても、マツダ3ターボが大きなきっかけになるかもしれない……といった期待がアメリカで高まっている。

ハイパフォーマンス系モデルへの期待

近年、アメリカ市場ではC/Dセグメントと呼ばれる中小型車市場からSUVへのシフトが加速している。

マツダとしては、SUVではCX-5を中核として、ボディサイズがさらに大きくアメリカでの需要が期待できるCX-8、そしてスタイリッシュ性と新世代プラットフォーム採用によってさらなる走りの良さを追求したCX-30という、マツダSUV群の販売を強化してきた。

一方で、C/Dセグメントでは、近年中にフルモデルチェンジするマツダ6、そして現時点ではマツダ3の販売拡大を進めている。

むろん、新型コロナウイルス感染拡大の影響は大きく、さらに全米での経済活動再開による第二波に対する不安も広がり、自動車販売の回復ペースが順調に上がっていかないのではとの懸念もある。

そうした状況での登場となった、ガソリン2.5Lターボエンジン搭載のマツダ3。

同エンジンがCX-5の米2020年モデルに搭載された際の触れ込みは「最もパワフルなCX-5」。最大出力は250psである。

CX-5より車重が軽いマツダ3ならば当然、運動性能の基準値のひとつであるパワーウエイトレシオは上がる。CX-5より重心も低く、運動特性も当然、スポーティさに直結する。

そうなってくると、アメリカのマツダファンは「あのクルマの再来か!?」と心が躍る。

マツダスピード・アクセラの再来か?

「あのクルマ」とは、マツダスピード・アクセラ(マツダスピード3)だ。

マツダ3の前身であるアクセラ。その初代モデルで2006年にハイパフォーマンスバージョンとして追加ラインアップされた。

エンジンは2.3L直噴ターボで、最大出力は264ps、最大トルクは38.7kg-m。

当時、日系Cセグメントのハイパフォーマンスモデルといえば、もちろん、スバル「WRX STI」と三菱「ランサー・エボリューション」が2巨頭として君臨していた。

それぞれWRC(世界ラリー選手権)という過酷な実戦からフィードバックされた最新の四輪駆動システムを搭載。

これら2モデルに対してマツダは、けっして真っ向勝負を挑んだのではない。

ラリーやレースといった競技車との繋がりではなく、街乗りでユーザーが「あっと驚くような」楽しい走りを提供した。

2006年発売当時、筆者(桃田健史)は、日米での公道、サーキット、自動車メーカー各社のテストコースで、マツダスピード・アクセラ(マツダスピード3)を他車モデルと比較試乗している。

その際、感じたのは「楽しさの演出」だ。

クルマとしては、かなりのジャジャ馬。アクセルオンで前輪が路面とのトラクションが時たま抜けるほどの、いわゆるトルクステアが激しい。

さらには、加速時に車体後部が沈み込む、スクワット量が多い。

新マツダ3ターボはどんな感じなのか

スクワット量が大きいことで、ドライバーとしては、なんだか凄く豪快に加速しているような感覚を持つ。

こうしたセッティングについて、他メーカーのハイパフォーマンス系開発担当者は当時、「ユーザーに楽しんでもらうという手法として、なるほど、と思えるところもありますが、弊社での採用は難しい」とコメントしていた。

結果として、マツダスピード・アクセラは、アメリカで「もの凄く速い(速いと感じる)マツダ車がある」「マツダのターボ車は凄い」とスポーツカーファンの間で大きな話題となったのだ。

こうしたマツダの歴史を覚えている、マツダユーザーやディーラーマンが大勢いる。

だが同時に、2010年代以降にマツダ第6世代、そして新型マツダ3からマツダ第7世代へと移行し、マツダはもう「マツダスピード・アクセラ時代のマツダではない」ことも、アメリカ人の多くが知っている。

今回のターボ化したマツダ3は、走りの演出ではなく、真のハイパフォーマンスを体感できるクルマの仕上がっていることは間違いない。

果たして、日本上陸はあるのか?

また、現在はディーラーオプションの一部として扱いがある、マツダスピード。

マツダ第7世代の切り札として「次世代マツダスピード」登場に、日米を筆頭に世界のマツダファンの期待が高まる。

文:AUTOCAR JAPAN AUTOCAR JAPAN
【キャンペーン】第2・4金土日は7円/L引き!ガソリン・軽油をお得に給油!(要マイカー登録&特定情報の入力)

こんな記事も読まれています

2026年発売! 新型「全長4.7mちょうどいいSUV」日本初公開に反響殺到! 「街中でも映えそう」「本気度が伝わる仕上がり」の声も! “日本専用装備”も魅力のヒョンデ新型「ネッソ」に注目!
2026年発売! 新型「全長4.7mちょうどいいSUV」日本初公開に反響殺到! 「街中でも映えそう」「本気度が伝わる仕上がり」の声も! “日本専用装備”も魅力のヒョンデ新型「ネッソ」に注目!
くるまのニュース
ジェイズ・コーポレーションが兵庫県のセントラルサーキットの全株式を取得。ピットや観戦環境の改善、コース延伸も将来計画
ジェイズ・コーポレーションが兵庫県のセントラルサーキットの全株式を取得。ピットや観戦環境の改善、コース延伸も将来計画
AUTOSPORT web
「全国の食材が集まるレストランは本当にすごいのか?」壱岐島・半径10kmのフレンチ「彼は誰(かはたれ)」が翻訳する“島のリアル”とは
「全国の食材が集まるレストランは本当にすごいのか?」壱岐島・半径10kmのフレンチ「彼は誰(かはたれ)」が翻訳する“島のリアル”とは
VAGUE
ルノーとフォード、欧州でEV・商用車の戦略的提携を発表…2028年から新型EV投入
ルノーとフォード、欧州でEV・商用車の戦略的提携を発表…2028年から新型EV投入
レスポンス
ツーリングも、スポーツ走行だって楽しめる“万能”さが際立つよね! 国産ミドルクラス「スポーツツアラー」3選
ツーリングも、スポーツ走行だって楽しめる“万能”さが際立つよね! 国産ミドルクラス「スポーツツアラー」3選
VAGUE
スズキ新型「コンパクトSUV」まもなく発売! 今なら「87万円オトク」な“4WD仕様”がイイ! 全長4.3mボディに「ガラスルーフ」など装備充実! “メーカー初パワーユニット”搭載の「eビターラ」最高級モデルって?
スズキ新型「コンパクトSUV」まもなく発売! 今なら「87万円オトク」な“4WD仕様”がイイ! 全長4.3mボディに「ガラスルーフ」など装備充実! “メーカー初パワーユニット”搭載の「eビターラ」最高級モデルって?
くるまのニュース
自動運転の路線バスに乗ってみた! 安心感はあれどベテラン運転士の域まではもう一歩!!
自動運転の路線バスに乗ってみた! 安心感はあれどベテラン運転士の域まではもう一歩!!
WEB CARTOP
吼えろVTEC! シビックタイプR(FD2)の迫力満点ミニカー登場! スパルタンな再現度にシビれろ!
吼えろVTEC! シビックタイプR(FD2)の迫力満点ミニカー登場! スパルタンな再現度にシビれろ!
ベストカーWeb
【グレカーレ エッセンツァ】人生に一度、マセラティを【九島辰也】
【グレカーレ エッセンツァ】人生に一度、マセラティを【九島辰也】
グーネット
シリーズ最大排気量!! ホンダ初代「CB1300スーパーフォア」は5つの感動性能で爆誕
シリーズ最大排気量!! ホンダ初代「CB1300スーパーフォア」は5つの感動性能で爆誕
バイクのニュース
カワサキの新“ハイパフォーマンスネイキッド”「Z1100」のディテールとは?“凄み”を増したルックスが精悍すぎる! 高度な電子制御で走りにも期待大
カワサキの新“ハイパフォーマンスネイキッド”「Z1100」のディテールとは?“凄み”を増したルックスが精悍すぎる! 高度な電子制御で走りにも期待大
VAGUE
知的なステーションワゴン──新型アウディA6 アヴァントe-tron パフォーマンス試乗記
知的なステーションワゴン──新型アウディA6 アヴァントe-tron パフォーマンス試乗記
GQ JAPAN
これぞアウディ!──新型アウディA6 アヴァントe-tron パフォーマンス試乗記
これぞアウディ!──新型アウディA6 アヴァントe-tron パフォーマンス試乗記
GQ JAPAN
ゼンリン、地図柄の文具・雑貨を詰め込んだ2026年福袋を発売
ゼンリン、地図柄の文具・雑貨を詰め込んだ2026年福袋を発売
レスポンス
「オープンカントリー」がついに最上級クラスに!!! 新年の「ダカール」は市販車"ランクル"と超絶"ハイラックス"に大注目
「オープンカントリー」がついに最上級クラスに!!! 新年の「ダカール」は市販車"ランクル"と超絶"ハイラックス"に大注目
ベストカーWeb
レッドブルを翻弄した、マクラーレンの”戦略”……装着タイヤを2台で分け、フェルスタッペンを苦しめた。メキーズ代表「驚いた」
レッドブルを翻弄した、マクラーレンの”戦略”……装着タイヤを2台で分け、フェルスタッペンを苦しめた。メキーズ代表「驚いた」
motorsport.com 日本版
革新的な“ハイテクセラミック”を駆使するラドーより、ブランドを代表する3モデルがお目見え! その真価とは
革新的な“ハイテクセラミック”を駆使するラドーより、ブランドを代表する3モデルがお目見え! その真価とは
VAGUE
斬新「観音開きスライドドア」ミニバンが凄い! 全長4.6mボディに「量産初の凄いドア」&「めちゃ広ッ」車内空間が魅力! “まもなく日本上陸”のジーカーが展開する「MIX」中国仕様って?
斬新「観音開きスライドドア」ミニバンが凄い! 全長4.6mボディに「量産初の凄いドア」&「めちゃ広ッ」車内空間が魅力! “まもなく日本上陸”のジーカーが展開する「MIX」中国仕様って?
くるまのニュース

みんなのコメント

58件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

182 . 5万円 331 . 0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

22 . 0万円 151 . 8万円

中古車を検索
マツダ アクセラセダンの買取価格・査定相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

182 . 5万円 331 . 0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

22 . 0万円 151 . 8万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村