現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > えっ!? ジムニーなのに4WDじゃない? 見た目はオフロード車5選

ここから本文です

えっ!? ジムニーなのに4WDじゃない? 見た目はオフロード車5選

掲載 更新 4
えっ!? ジムニーなのに4WDじゃない? 見た目はオフロード車5選

■一見するとオフロード車なSUVを振り返る

 日本のみならず世界的な人気となっているクルマといえば、SUVです。その多くは乗用車のシャシを流用して開発され、オンロード走行を重視しておりハードなオフロード走行を想定していません。

キムタクが乗っていた車が人気!? ドラマに登場して話題となった車5選

 また、デザインもエンジンガード風なバンパーに樹脂製フェンダーアーチなどにより、オフロードカーのような雰囲気を表現しているのが一般的です。

 一方、かつて販売されたSUVのなかには、より本格的なオフロード車のようなモデルが存在。

 そこで、一見するとオフロード車ながら、悪路走破性は高くなかったクルマを5車種ピックアップして紹介します。

●日産「ラシーン」

 日産は1994年に、コンセプトカーから誕生したコンパクトSUV「ラシーン」を発売しました。ボクシーなデザインのボディはほぼコンセプトカーのままとされ、発売と同時に大いに話題となります。

 フロントのグリルガードや、上下に開くバックドアに背面スペアタイヤ用キャリアを装備(どちらもグレード別で設定)するなど、本格的なクロスカントリー4WD車をイメージさせました。

 全グレードがフルタイム4WDで最低地上高も170mmありましたが、実際はSUVの雰囲気を手軽に楽しむというコンセプトでした。

 デビュー時は1.5リッター直列4気筒エンジンのみでしたが、後に1.8リッター、2リッターエンジンを搭載するなど、バリエーションを拡充。

 ラシーンはクロスオーバーSUVという時代を先取りした斬新なモデルでしたが、当時は大ヒットには至らず、2000年に生産を終了しました。

 しかし、近年のSUV人気を背景にデザインの良さが再評価されて中古車人気が急上昇し、内外装のドレスアップや中古車を販売するラシーン専門店も出現しています。

●スバル「インプレッサ グラベルEX」

 スバル「インプレッサ」はコンパクトなセダンとステーションワゴンとして1992年に発売されました。

 世界ラリー選手権に参戦するために開発された「インプレッサWRX」は、ハイパワーなターボエンジンとフルタイム4WDシステムによって驚異的な走行性能を実現。

 そして、1995年に「インプレッサスポーツワゴンWRX」をベースにしてオフロードテイストな外観とした「インプレッサ グラベルEX(エックス)」が発売されました。

 フロントバンパーにグリルガードが装着され、リアにはスペアタイヤキャリアを備え、最低地上高は185mmに上げられてクロスカントリー4WD車をイメージさせるルックスとなっています。

 また、WRXベースのためエンジンは220馬力を発揮する2リッター水平対向4気筒DOHCターボを搭載し、見た目に似つかわしくない高い走行性能を持っていました。

 しかし、当時は高性能なインプレッサWRXが主流で、SUV風なモデルのニーズがなく販売が低迷。1996年のモデルチェンジで廃止となり、いまではスバル屈指の珍車となっています。

●スズキ「ジムニーL/J2」

 スズキ「ジムニー」は、軽自動車ながら本格的なクロスカントリー4WD車という、現在では唯一無二のモデルです。

 2018年には20年ぶりのフルモデルチェンジがおこなわれましたが、先代ジムニーは長寿だったことから、数多くの限定車や特別仕様車がありました。

 なかでもあまり知られていないのが2WDモデルの存在で、現在のSUVでは2WDモデルをラインナップするのは一般的ですが、クロスカントリー車で2WDモデルは非常に珍しいケースとなっています。

 これまで2種類の2WDモデルが販売され、1台は2000年に発売された「ジムニーL」、もう1台は2001年に発売された「ジムニーJ2」です。

 どちらも駆動方式はFRとされ、ジムニーLの外観は4WDのジムニーとの違いがなく、カラーリングが専用のパールホワイトのみとなっていました。

 一方、ジムニーJ2は専用のボンネットフード、フォグランプ内蔵の専用フロントバンパー、メッシュタイプの専用フロントグリルを装備し、さらに15インチタイヤの装着などにより車高が35mm下げられています。

 このふたつのモデルは女性ユーザーをターゲットに販売され、とくにジムニーJ2は通常のジムニーには無いファンシーなカラーリングが設定されていました。

 なお、どちらのモデルも短命に終わったため、いまでは中古車市場で非常にレアな存在です。

■グリルガードはクロカン4駆風の必須アイテム!?

●ホンダ「シビックシャトル ビーグル」

 1983年に発売されたホンダ「シビックシャトル」は、3代目「シビック」の5ドアステーションワゴンモデルです。

 デザインはシビックのイメージを残しつつ、ルーフを高くしたことで広い室内空間と荷室を確保し、レジャー用途に適したモデルとして人気を博しました。

 搭載されたエンジンは1.5リッター直列4気筒SOHCで、駆動方式は当初FFのみでしたが、1984年に4WD車を追加し、1986年には「リアルタイム4WD」(スタンバイ式4WD)に、4WDシステムが変更されます。

 さらに1994年には、クロスカントリー4WD車で流行した「カンガルーバー」と、大きめのフォグランプを標準装備した「シビックシャトル ビーグル」が登場。

 RVブームのなか初代「CR-V」が発売されるまでの間、人気グレードとして隠れたヒット作になりました。

●三菱「RVR スポーツギア」

 1991年発売の三菱「RVR」は、2代目「シャリオ」のシャシを短くして、2列シートとスライドドアを片側に備えたトールワゴンです。

 車名のRVRは英語の「レクリエーショナル・ビークル・ランナー」の頭文字を取ったもので、「走りの良いRV」という意味が込められ、レジャーユースを強く意識したコンセプトで開発されました。

 駆動方式はFFと4WDが設定され、エンジンは当初、1.8リッター直列4気筒SOHCと2リッター直列4気筒DOHCの2種類でしたが、1992年には最高出力88馬力を発揮する2リッター直列4気筒SOHCターボディーゼルエンジンを追加ラインナップし、経済性に優れていたことで人気となります。

 そして、2リッターガソリン車とディーゼル車に、1740mmのワイドボディを採用し、本格的なカンガルーバー、スキッドプレート、スペアタイヤキャリアなどを備えた「RVR スポーツギア」が登場。

 スライドドアと広い室内による使い勝手の良さから、RVRは長く人気を保ち、1997年に2代目が発売され2002年まで生産されました。

※ ※ ※

 前述のとおり、現在、ラシーンは高い人気を誇っています。一方で、インプレッサ グラベルEXは、いまなら人気が出るのではと思えるほど好印象なデザインです。

 どちらも結果論なので検証できませんが、少なくとも両車は出る時期を間違えたのではないでしょうか。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

イモトアヤコ、600万円超の「“オシャ”ハイエース 」購入! 「車中泊楽しそう」「テンション上がる」反響多数のゴードンミラー「GMLVAN V-01」とは
イモトアヤコ、600万円超の「“オシャ”ハイエース 」購入! 「車中泊楽しそう」「テンション上がる」反響多数のゴードンミラー「GMLVAN V-01」とは
くるまのニュース
日産、英国のゼロ・エミッション義務化に「早急」な対応求める 政府目標は「時代遅れ」と批判
日産、英国のゼロ・エミッション義務化に「早急」な対応求める 政府目標は「時代遅れ」と批判
AUTOCAR JAPAN
「柏の杜オークション」会場で「パラモトライダー体験走行会」開催! 参加者だけでなくボランティア活動にも興味を持ってもらえた1日でした
「柏の杜オークション」会場で「パラモトライダー体験走行会」開催! 参加者だけでなくボランティア活動にも興味を持ってもらえた1日でした
Auto Messe Web
WRCラリージャパンで発生した“一般車両コース侵入事件”、FIAは「非常に深刻な問題」として調査へ。来季大会にも暗雲
WRCラリージャパンで発生した“一般車両コース侵入事件”、FIAは「非常に深刻な問題」として調査へ。来季大会にも暗雲
motorsport.com 日本版
サンパウロGP3位の勢いそのままに……ガスリーがラスベガス予選3番手「最後のアタックはアドレナリンが溢れたよ!」
サンパウロGP3位の勢いそのままに……ガスリーがラスベガス予選3番手「最後のアタックはアドレナリンが溢れたよ!」
motorsport.com 日本版
【旧車高騰の背景を見たり?】足を運んだファンは過去最大の1万2500人! 全米最大のJDMイベント
【旧車高騰の背景を見たり?】足を運んだファンは過去最大の1万2500人! 全米最大のJDMイベント
AUTOCAR JAPAN
アルピーヌ、東京オートサロン2025に『A110 Rチュリニ』など出展へ。山野哲也のトークショーも実施
アルピーヌ、東京オートサロン2025に『A110 Rチュリニ』など出展へ。山野哲也のトークショーも実施
AUTOSPORT web
12月1日は岡山国際でドラテク磨き! 初心者向け「カルガモクラス」もある「TOYO TIRES PROXES DRIVING PLEASURE」は要チェックです
12月1日は岡山国際でドラテク磨き! 初心者向け「カルガモクラス」もある「TOYO TIRES PROXES DRIVING PLEASURE」は要チェックです
Auto Messe Web
F1第22戦水曜会見:レースディレクター交代は「知らなかった」と驚くラッセル。一方で対話を続ける意思も明かす
F1第22戦水曜会見:レースディレクター交代は「知らなかった」と驚くラッセル。一方で対話を続ける意思も明かす
AUTOSPORT web
いすゞ新型「FRマシン」発表! 斬新「スポーティ顔」採用&四駆設定あり! “新開発エンジン”と8速AT搭載の「D-MAX」「MU-X」タイで発売!
いすゞ新型「FRマシン」発表! 斬新「スポーティ顔」採用&四駆設定あり! “新開発エンジン”と8速AT搭載の「D-MAX」「MU-X」タイで発売!
くるまのニュース
大人気の輸入車コンパクトSUVが進化! VW改良新型「Tクロス」はどう変わった? 乗って思った「これでいいんだよ」感とは
大人気の輸入車コンパクトSUVが進化! VW改良新型「Tクロス」はどう変わった? 乗って思った「これでいいんだよ」感とは
VAGUE
トラックの頭と積荷が載ったトレーラーの知られざる接続部! 最後のロックはあえて「手動」にしていた
トラックの頭と積荷が載ったトレーラーの知られざる接続部! 最後のロックはあえて「手動」にしていた
WEB CARTOP
いよいよラリージャパン最終日。勝田貴元の“全開プッシュ”は見られるか?「難しい1年を支えてくれたチームのために仕事をしたい」
いよいよラリージャパン最終日。勝田貴元の“全開プッシュ”は見られるか?「難しい1年を支えてくれたチームのために仕事をしたい」
motorsport.com 日本版
伝説のジャガーXJSが現代に蘇る、660馬力V12スーパーチャージャー搭載『スーパーキャット』誕生
伝説のジャガーXJSが現代に蘇る、660馬力V12スーパーチャージャー搭載『スーパーキャット』誕生
レスポンス
ヒョンデのタナクが総合首位をキープ。トヨタのエバンスとオジェが続く……勝田貴元5番手|WRCラリージャパンDAY3午後
ヒョンデのタナクが総合首位をキープ。トヨタのエバンスとオジェが続く……勝田貴元5番手|WRCラリージャパンDAY3午後
motorsport.com 日本版
岩佐歩夢の気になる去就。「F1に向いているハイブリッド思考」担当の小池エンジニアが話すローソンとの比較
岩佐歩夢の気になる去就。「F1に向いているハイブリッド思考」担当の小池エンジニアが話すローソンとの比較
AUTOSPORT web
F1ラスベガスGP FP2:好調メルセデスのハミルトンが最速。角田は初日10番手、アルピーヌやハースもトップ10入り
F1ラスベガスGP FP2:好調メルセデスのハミルトンが最速。角田は初日10番手、アルピーヌやハースもトップ10入り
AUTOSPORT web
レクサス「FRスポーツカー」がスゴイ! 5リッター「V8」&4.7m級の“美しすぎる”「流麗ボディ」採用! 豪華内装もイイ「LC」とは
レクサス「FRスポーツカー」がスゴイ! 5リッター「V8」&4.7m級の“美しすぎる”「流麗ボディ」採用! 豪華内装もイイ「LC」とは
くるまのニュース

みんなのコメント

4件
  • ジムニーJ2(L)、また珍しいクルマがでてきましたね~
    このクルマ、藤沢にある有名な「ジムニー歴史館」に展示されているのを
    拝見しましたが、肝腎のフロントアクスルはどうなっているんだろうと
    思って下回りを覗いてみると…

    あるはずのデフケースの「こぶ」が、無い!w

    デフケースのない、直線状でドライブシャフトを抜いたホーシングと
    エアロッキングハブを省いたナックル…
    トランスファーまでは覗けませんでしたが、一応残置されてたのでしょうか…

    ちなみにこのJ2を「元通りに」4WD化した方もいらっしゃるようですが…

    まぁ不思議なクルマでしたね~
    そりゃあ売れなかったでしょうね!w
    やっぱりジムニーは、2/4WD&H/L切替可能なの4WDだからこそ
    存在意義のあるクルマですよね!
  • ハイラックスサーフにもFRモデルありましたね
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

165.4200.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

0.0650.0万円

中古車を検索
ジムニーの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

165.4200.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

0.0650.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村