現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 速けりゃいい? 2シーターのMRが条件!? 永遠のテーマ「スーパーカーってなんぞや」をスーパーカー大王が考えてみた

ここから本文です

速けりゃいい? 2シーターのMRが条件!? 永遠のテーマ「スーパーカーってなんぞや」をスーパーカー大王が考えてみた

掲載 28
速けりゃいい? 2シーターのMRが条件!? 永遠のテーマ「スーパーカーってなんぞや」をスーパーカー大王が考えてみた

 この記事をまとめると

■スーパーカーにはそのクルマがスーパーカーであるとする確たる定義が存在していない

「最高速」→「ゼロヨン」ときていまは……最近のクルマの性能指標が「0-100km/h」加速になったワケ

■2シーターモデルに関してはスーパーカーと位置付けることにもちろん抵抗はない

■最近はスーパーカーの上をいくハイパーカーも登場しており、スーパーカー議論はますます白熱しそうだ

 何度も繰り返されてきた疑問「スーパーカーとは?」

 このクルマはスーパーカーと呼べるのか。自分自身も、そしておそらくは読者の方々も、これまで何回にもわたって繰り返されてきた疑問だと思う。なぜこの問いに明確な答えが出ないのかというと、それはそのクルマをスーパーカーとする確たる定義がないからなのであり、したがって自分がそれをスーパーカーの仲間だと思えば、それでよいというところで常に議論は終わってしまう。

 今日から「マルチシリンダーのエンジンをミッドシップした2ドア車で、最高速は300km/h以上を可能にするクルマのみがスーパーカーの定義ですよ」、などという決まりができればスーパーカーか否かの線引きは簡単なのだが……。

 そもそもスーパーカーというジャンルは、この日本で誕生したものと言われている。そのきっかけとなったのは、スーパーカーのファンならば誰もが知る、1974年に連載が開始された池沢さとし氏(当時)の「サーキットの狼」。ここにはさまざまなクルマが登場するが、主人公の風吹裕矢の乗るロータス・ヨーロッパからして、まずそれがスーパーカーなのかどうかの疑問が残る。

 のちに池沢先生に聞いたところによれば、漫画の世界では「弱き者が強き者を倒す」のが大原則であり、車高が1mもなかったロータス・ヨーロッパは、絶対的な速さではほかのスーパーカーにはかなわないものの、そのコーナリング性能などで強き者を倒すには絶好の存在だったとのこと。それがいつしかスーパーカーの象徴的な存在となってしまったわけである。

 同じロータスのエスプリは、1975年にパリサロンで発表されたS1が生産を開始したばかりだった。ジウジアーロによるボディデザインは、直線を基調とした端正なものでスーパーカーたる美しさは十分に持ち得ていたが、ミッドに搭載されていたパワーユニットは、2リッターの直列4気筒。最高出力は160馬力(日本仕様は140馬力)にすぎなかった。

 だが、エスプリはここから積極的に進化を続け、1987年にはニューシェイプのボディにモデルチェンジ。そこからもターボエンジンの搭載や、最終的にはデビューから20年を経て3.5リッターのV型8気筒ターボエンジンを354馬力で採用することに成功するなど、スーパーカーとしての高性能化を続けていく。現在ならば間違いなく、スーパーカーの一台としてその存在を誇示できたに違いない。

 フェラーリ、ランボルギーニ、マセラティのイタリア御三家の作は、すべてスーパーカーかといえばそれも違う。

 もちろん現在のフェラーリ・プロサングエや、ランボルギーニのウルス、マセラティのレヴァンテ、グレカーレなどは、いずれもスーパーカーに匹敵するパフォーマンスを発揮するが、これらは呼び方こそ各社で異なってもSUVのカテゴリーに属するモデルたち。

 2シーターモデルに関してはスーパーカーと位置付けることにもちろん抵抗はない。

 スーパーカーの上をいくとされるハイパーカーにも定義なし

 それでは日本のメーカーから誕生したモデルはどうか。たとえば日産のGT-Rと光岡のオロチ(大蛇)。

 前者はレースの世界から導入された技術を積極的に活用し、圧倒的な速さを実現したモデル。そのスタイリングには賛否があるものの、パフォーマンス的にはスーパーカーのジャンルに完全に入る一台と考えていいだろう。

 一方のオロチは、メーカー自身がファッションスーパーカーという特別なカテゴリーを作り出し、そのために性能よりもむしろ扱いやすさを重視したエンジニアリングが施された一台。そのスタイリングだけで視線を集められるという点では、これもスーパーカーのひとつの条件をクリアしているのだが、性能面でのハンディはやはり致し方のないところである。

 一方で、トヨタのLF-A、2000GTといったモデルには、いずれもスーパーカーとしての実力、そしてオーラがあった。

 ならばポルシェやメルセデス・ベンツ、あるいはBMWに代表されるドイツ勢はどうなるのか。

 ポルシェならば一連の911シリーズ、そしてほぼ10年ごとに発表される、959、カレラGT、918スパイダーといったスペシャルモデルも、それをスーパーカーと呼ぶことに異論はない。

 メルセデス・ベンツならSLRマクラーレンやSLS-AMG、そしてAMG-GTなどがスーパーカーの候補なのだろうか。

 そうそうアメリカにはシボレー・コルベットというヨーロッパ・ブランドを脅かす存在のスーパーカーもある。

 そもそもの定義がないスーパーカー。最近ではそのさらに上をいくハイパーカーの世界を含め、議論はますます白熱していくのだろう。もちろんここで紹介したモデルもまた、筆者自身の個人的なセレクトにほかならない。

こんな記事も読まれています

いやこれは凄いわ……[EV]の歴史に残る一台が韓国から出ている件
いやこれは凄いわ……[EV]の歴史に残る一台が韓国から出ている件
ベストカーWeb
軽自動車ってのが凄すぎる…! 世界に誇れる自動車と言えば[スズキ ジムニー]でしょ! 
軽自動車ってのが凄すぎる…! 世界に誇れる自動車と言えば[スズキ ジムニー]でしょ! 
ベストカーWeb
レッドブル&HRC密着:突貫工事でリヤウイングを修正。マシン性能を出し切っての予選5番手にフェルスタッペンも満足
レッドブル&HRC密着:突貫工事でリヤウイングを修正。マシン性能を出し切っての予選5番手にフェルスタッペンも満足
AUTOSPORT web
ポールのラッセル「壁に接触、望みが消えたかと思った」マシンの速さについては「理由が分からない」/F1第22戦
ポールのラッセル「壁に接触、望みが消えたかと思った」マシンの速さについては「理由が分からない」/F1第22戦
AUTOSPORT web
次期デリカD5はこうなってほしい!! 唯一無二の価値を持つSUVミニバンへの期待
次期デリカD5はこうなってほしい!! 唯一無二の価値を持つSUVミニバンへの期待
ベストカーWeb
フェルスタッペン予選5番手「ベガス用リヤウイングを作らないという方針がハンデに」タイトルには有利な位置を確保
フェルスタッペン予選5番手「ベガス用リヤウイングを作らないという方針がハンデに」タイトルには有利な位置を確保
AUTOSPORT web
佐藤万璃音、2025年もユナイテッド・オートスポーツからWEC世界耐久選手権にフル参戦
佐藤万璃音、2025年もユナイテッド・オートスポーツからWEC世界耐久選手権にフル参戦
AUTOSPORT web
やっぱたまらんなV型エンジン!! [スカイラインNISMO]とレクサス[IS500]の[パンチ力]にひれ伏した件
やっぱたまらんなV型エンジン!! [スカイラインNISMO]とレクサス[IS500]の[パンチ力]にひれ伏した件
ベストカーWeb
【角田裕毅F1第22戦展望】ファクトリーと現場の連携で活きたレッドブル製リヤサスペンション。改善の継続が7番手に繋がる
【角田裕毅F1第22戦展望】ファクトリーと現場の連携で活きたレッドブル製リヤサスペンション。改善の継続が7番手に繋がる
AUTOSPORT web
エバンスとの実質的な一騎打ちもタナクはトップ譲らず。ヌービルは7番手に挽回【ラリージャパン デイ3】
エバンスとの実質的な一騎打ちもタナクはトップ譲らず。ヌービルは7番手に挽回【ラリージャパン デイ3】
AUTOSPORT web
メルセデス・ベンツCLE 詳細データテスト 快適で上質な走りが身上 動力性能と燃費効率はほどほど
メルセデス・ベンツCLE 詳細データテスト 快適で上質な走りが身上 動力性能と燃費効率はほどほど
AUTOCAR JAPAN
WRCラリージャパンSS12恵那での車両進入事案について実行委員会が声明。被害届を提出へ
WRCラリージャパンSS12恵那での車両進入事案について実行委員会が声明。被害届を提出へ
AUTOSPORT web
2024年も記録保持中!? カローラ ロードスター…… ギネスブックに登録された「日本のクルマの世界一」【10年前の再録記事プレイバック】
2024年も記録保持中!? カローラ ロードスター…… ギネスブックに登録された「日本のクルマの世界一」【10年前の再録記事プレイバック】
ベストカーWeb
80年代バブル期に日本で人気だったMG「ミジェット」に試乗! 英国ライトウェイトスポーツの代表格はいまもビギナーにオススメです【旧車ソムリエ】
80年代バブル期に日本で人気だったMG「ミジェット」に試乗! 英国ライトウェイトスポーツの代表格はいまもビギナーにオススメです【旧車ソムリエ】
Auto Messe Web
【正式結果】2024年F1第22戦ラスベガスGP予選
【正式結果】2024年F1第22戦ラスベガスGP予選
AUTOSPORT web
角田裕毅が予選7番手「大満足。アップグレードへの理解が改善につながった」努力が報われたとチームも喜ぶ/F1第22戦
角田裕毅が予選7番手「大満足。アップグレードへの理解が改善につながった」努力が報われたとチームも喜ぶ/F1第22戦
AUTOSPORT web
クラッシュで50Gを超える衝撃を受けたコラピント。決勝レースの出場可否は再検査後に判断へ/F1第22戦
クラッシュで50Gを超える衝撃を受けたコラピント。決勝レースの出場可否は再検査後に判断へ/F1第22戦
AUTOSPORT web
勝田貴元、木にスピンヒットも間一髪「メンタル的に難しい一日。明日はタイトル獲得を最優先」/ラリージャパン デイ3
勝田貴元、木にスピンヒットも間一髪「メンタル的に難しい一日。明日はタイトル獲得を最優先」/ラリージャパン デイ3
AUTOSPORT web

みんなのコメント

28件
  • 藍流頓瀬奈
    >2シーターのMR
    アクティトラック「私もですか?!」
  • ixy********
    大昔スーパーカーが流行ってた頃、小学校でトヨタ2000GTがスーパーカーがどうかで大揉めしてクラスが2分したことがある(笑)
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村