この記事をまとめると
■スーパーカーにはそのクルマがスーパーカーであるとする確たる定義が存在していない
「最高速」→「ゼロヨン」ときていまは……最近のクルマの性能指標が「0-100km/h」加速になったワケ
■2シーターモデルに関してはスーパーカーと位置付けることにもちろん抵抗はない
■最近はスーパーカーの上をいくハイパーカーも登場しており、スーパーカー議論はますます白熱しそうだ
何度も繰り返されてきた疑問「スーパーカーとは?」
このクルマはスーパーカーと呼べるのか。自分自身も、そしておそらくは読者の方々も、これまで何回にもわたって繰り返されてきた疑問だと思う。なぜこの問いに明確な答えが出ないのかというと、それはそのクルマをスーパーカーとする確たる定義がないからなのであり、したがって自分がそれをスーパーカーの仲間だと思えば、それでよいというところで常に議論は終わってしまう。
今日から「マルチシリンダーのエンジンをミッドシップした2ドア車で、最高速は300km/h以上を可能にするクルマのみがスーパーカーの定義ですよ」、などという決まりができればスーパーカーか否かの線引きは簡単なのだが……。
そもそもスーパーカーというジャンルは、この日本で誕生したものと言われている。そのきっかけとなったのは、スーパーカーのファンならば誰もが知る、1974年に連載が開始された池沢さとし氏(当時)の「サーキットの狼」。ここにはさまざまなクルマが登場するが、主人公の風吹裕矢の乗るロータス・ヨーロッパからして、まずそれがスーパーカーなのかどうかの疑問が残る。
のちに池沢先生に聞いたところによれば、漫画の世界では「弱き者が強き者を倒す」のが大原則であり、車高が1mもなかったロータス・ヨーロッパは、絶対的な速さではほかのスーパーカーにはかなわないものの、そのコーナリング性能などで強き者を倒すには絶好の存在だったとのこと。それがいつしかスーパーカーの象徴的な存在となってしまったわけである。
同じロータスのエスプリは、1975年にパリサロンで発表されたS1が生産を開始したばかりだった。ジウジアーロによるボディデザインは、直線を基調とした端正なものでスーパーカーたる美しさは十分に持ち得ていたが、ミッドに搭載されていたパワーユニットは、2リッターの直列4気筒。最高出力は160馬力(日本仕様は140馬力)にすぎなかった。
だが、エスプリはここから積極的に進化を続け、1987年にはニューシェイプのボディにモデルチェンジ。そこからもターボエンジンの搭載や、最終的にはデビューから20年を経て3.5リッターのV型8気筒ターボエンジンを354馬力で採用することに成功するなど、スーパーカーとしての高性能化を続けていく。現在ならば間違いなく、スーパーカーの一台としてその存在を誇示できたに違いない。
フェラーリ、ランボルギーニ、マセラティのイタリア御三家の作は、すべてスーパーカーかといえばそれも違う。
もちろん現在のフェラーリ・プロサングエや、ランボルギーニのウルス、マセラティのレヴァンテ、グレカーレなどは、いずれもスーパーカーに匹敵するパフォーマンスを発揮するが、これらは呼び方こそ各社で異なってもSUVのカテゴリーに属するモデルたち。
2シーターモデルに関してはスーパーカーと位置付けることにもちろん抵抗はない。
スーパーカーの上をいくとされるハイパーカーにも定義なし
それでは日本のメーカーから誕生したモデルはどうか。たとえば日産のGT-Rと光岡のオロチ(大蛇)。
前者はレースの世界から導入された技術を積極的に活用し、圧倒的な速さを実現したモデル。そのスタイリングには賛否があるものの、パフォーマンス的にはスーパーカーのジャンルに完全に入る一台と考えていいだろう。
一方のオロチは、メーカー自身がファッションスーパーカーという特別なカテゴリーを作り出し、そのために性能よりもむしろ扱いやすさを重視したエンジニアリングが施された一台。そのスタイリングだけで視線を集められるという点では、これもスーパーカーのひとつの条件をクリアしているのだが、性能面でのハンディはやはり致し方のないところである。
一方で、トヨタのLF-A、2000GTといったモデルには、いずれもスーパーカーとしての実力、そしてオーラがあった。
ならばポルシェやメルセデス・ベンツ、あるいはBMWに代表されるドイツ勢はどうなるのか。
ポルシェならば一連の911シリーズ、そしてほぼ10年ごとに発表される、959、カレラGT、918スパイダーといったスペシャルモデルも、それをスーパーカーと呼ぶことに異論はない。
メルセデス・ベンツならSLRマクラーレンやSLS-AMG、そしてAMG-GTなどがスーパーカーの候補なのだろうか。
そうそうアメリカにはシボレー・コルベットというヨーロッパ・ブランドを脅かす存在のスーパーカーもある。
そもそもの定義がないスーパーカー。最近ではそのさらに上をいくハイパーカーの世界を含め、議論はますます白熱していくのだろう。もちろんここで紹介したモデルもまた、筆者自身の個人的なセレクトにほかならない。
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