■出るのが早かった!? ユニークなデザインのステーションワゴン
近年はミニバンとSUVの人気が高まって、ステーションワゴンの人気は低迷。しかし、2019年9月にトヨタ新型「カローラツーリング」が発売されるなど、復活の兆しもあります。
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かつて、ファミリーカーや趣味車のひとつとして、ステーションワゴンが人気だった時代があり、各メーカーから数多くのステーションワゴンが販売されていまいした。
そこで、これまで販売されたステーションワゴンのなかから、いまでも通用するような優れたデザインのモデルを5車種ピックアップして紹介します。
●スバル「インプレッサ グラベルEX」
スバル「インプレッサ」は車格がアップした「レガシィ」に代わり、コンパクトなセダンとステーションワゴンとして1992年に発売されました。
世界ラリー選手権に投入されたトップモデルには「WRX」の名前が冠され、2リッター水平対向4気筒ターボエンジンによって驚異的な走行性能を実現。
そして、1995年には「インプレッサスポーツワゴンWRX」をベースにしてSUVテイストな外観とした「インプレッサ グラベルEX(エックス)」を発売しました。
フロントバンパーにガードバーと、リアにはスペアタイヤキャリアを備え、最低地上高も上げられてクロスカントリー4WD車をイメージさせるフォルムに仕上げられています。
また、エンジンはWRXと同じ220馬力を発揮する2リッター水平対向4気筒ターボを搭載し、見た目に似つかわしくない俊足さを誇っていました。
しかし、当時はインプレッサにSUVテイストは求められていなかったのか販売は低迷し、1996年のモデルチェンジで廃止となりますが、SUVの人気が高い現在なら、売れていたかもしれません。
●ホンダ「アコードエアロデッキ」
ホンダ「アコード」は1976年に初代が発売され、当初のボディタイプはハッチバックのみでしたが、後にセダンが追加されます。
そして、1985年に3代目が発売され、このときにハッチバックが「アコードエアロデッキ」という3ドアのステーションワゴンタイプになりました。
リトラクタブルヘッドライトを採用したスポーティなフロントフェイスと、フロントからリアへ美しいカーブを描いて流れるロングルーフデザインを採用。
セダンをベースにステーションワゴンに改造された「シューティングブレーク」を彷彿とさせ、それまでの国産車には無い非常にスタイリッシュな外観となっています。
また、トップグレードの「アコードエアロデッキ 2.0Si」には、最高出力160馬力を発揮する直列4気筒DOHCエンジンを搭載。4輪ダブルウイッシュボーン式サスペンションと相まって、見た目だけではなくスポーティな走りが高く評価されました。
1989年に4代目へフルモデルチェンジした際に、セダン、クーペ、ステーションワゴンのラインナップとなったため、エアロデッキはこの代限りで消滅します。
ホンダはエアロデッキを公式にはステーションワゴンではなく、「革新のハッチバック」と呼んでいましたが、これほどスタイリッシュなステーションワゴンならば、現在でも人気となるのではないでしょうか。
●日産「ブルーバード オーズィー」
1987年に発売された日産8代目「ブルーバード」は、画期的なフルタイム4WDシステムの「ATTESA」を搭載した、革新的なモデルでした。
当初のラインナップは4ドアセダンと4ドアハードトップだけでしたが、1991年にステーションワゴンの「ブルーバード オーズィー」が加わります。
「オーズィー」という車名は、生産が日産のオーストラリア工場でおこなわれていたことから、「オーストラリアの」という意味を持つ「Aussie(オージー)」という英単語に由来。
また、ブルーバード オーズィーは、オーストラリアでは8代目ブルーバードをベースにした「ピンターラ」という車名で販売されていたことから、日本での販売にあたってはブルーバードの名称が用いられました。
外観は完全なステーションワゴンというよりも5ドアハッチバックに近く、直線基調ながらも非常にスタイリッシュです。
使い勝手も良い優れたデザインでしたが、当時の日本ではあまり評判にはならずに販売台数は低迷し、日産は1993年にオーストラリア工場を閉鎖したことで、ブルーバード オーズィーも同時に生産を終了。
わずか2年の販売だったため、いまではかなりレアなクルマです。スタイリングは現在のステーションワゴンにも通じるものなので、出るのが早すぎたのかもしれません。
■究極の速さを求めたステーションワゴンとは!?
●三菱「ランサーエボリューションワゴン」
三菱「ランサーエボリューション」はレースで勝つことを目的に開発された高性能セダンです。
一番のライバルはスバル「インプレッサ WRX」で世界ラリー選手権を共に戦い、双方とも短期間のうちに性能向上を繰り返すという、いまでは考えられないほどの開発合戦が繰り広げられていました。
この2車の大きな違いとしては、インプレッサにはセダンだけでなくステーションワゴンがラインナップされており、スバルが高性能ステーションワゴンのポジションを独占していたことが挙げられます。
そこで2005年に三菱は、第3世代の「ランサーエボリューションIX」のシャシと「ランサーワゴン」のボディパネルを融合させた「ランサーエボリューションワゴン」を発売。「インプレッサ スポーツワゴンWRX」に対抗します。
搭載されたエンジンは2リッター直列4気筒ターボで、最高出力は280馬力(MT)を発揮。駆動方式はフルタイム4WDを採用し、セダンに比べ若干の重量増があったものの、高い運動性能を誇りました。
トランスミッションは6速MT(GT)に加え5速AT(GT-A)も設定され、イージードライブも可能な俊足ステーションワゴンとして高い評価を得ます。
次世代の「ランサーエボリューションX」ではワゴンは廃止されたので、ランサーエボリューションワゴンの生産期間はわずか2年ほどと、いまでは希少なクルマです。
●トヨタ「セプターワゴン」
トヨタ「セプター」は、1991年から北米市場で「カムリ」として販売されていたモデルです。1992年に日本でも発売されましたが、すでに日本では北米とは別のカムリを販売していたため、混乱を招くので車名をセプターとされました。
ボディバリエーションはセダン、クーペ、ステーションワゴンで、このうちセダンは日本で生産され、クーペとステーションワゴンはアメリカで生産された輸入車として販売。
セプターワゴンのボディサイズは全長4820mm×全幅1770mm×全高1480mmと、現在の水準ではそれほど大きくはありませんが、当時はかなり大柄に見えました。
搭載されたエンジンは2.2リッター直列4気筒と、3リッターV型6気筒の2種類で、トランスミッションは4速ATのみのFFです。
外観はアメリカのステーションワゴンを彷彿とさせるロー&ワイドなスタイルで、室内はFFの恩恵もあって広大な空間を誇りました。そのため乗車定員は3列シートの7名となっていましたが、3列目シートは荷室に格納されており、乗員は後ろ向きに座るスタイルでした。
セプターワゴンはセダンやクーペにくらべて好調な販売を記録していましたが、1996年に販売を終了。
現在のステーションワゴンの多くが流麗なフォルムとなっているなか、ステーションワゴンの王道を行くようなフォルムのセプターワゴンは、いまでは新鮮に映るかもしれません。
※ ※ ※
ステーションワゴンの多くはセダンをベースにつくられています。そのため、セダンに匹敵するドライビングプレジャーが得られるのと同時に、広い荷室による使い勝手の良さもある、じつにオールマイティなクルマです。
たとえば、1990年ごろに起こったスキーブームの時に、荷物と人を乗せて高速道路も快適に走れるということで、ステーションワゴンが大人気となりました。
近年はミニバンからSUVへの乗り換え需要が高まっている背景があるので、ステーションワゴンの復権もあり得るのではないでしょうか。
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