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これはたまらん!ディーラーマンが相見積もり取られて参った車種

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これはたまらん!ディーラーマンが相見積もり取られて参った車種

相見積もり、「あいみつ」などと略されるこの言葉。複数社から同じ条件で見積もりを取り、比較検討することを指す。クルマの商談でも使われる手法で、ぴったり同じ車種の事もあるが、多くは同系統の他社車種と、比較されることが多いだろう。

筆者も現役営業マン時代は、相見積もりに悩まされた一人だ。本稿では、過去そして現在における、トヨタ営業マンを悩ませる、相見積もり車種をピックアップしていきたい。

これはたまらん!ディーラーマンが相見積もり取られて参った車種

文:佐々木 亘/画像:TOYOTA、HONDA、LEXUS

C-HRヴェゼル(初代RU型)

今日のSUV人気に火をつけたのは、ヴェゼルとC-HRと言っても過言ではないだろう。コンパクトSUVというカテゴリーがこれほどまでに熱を帯び、各社こぞって展開し出したのは、ヴェゼルの影響が大きい。

両者のボディサイズはほぼ同等、ガソリンとハイブリッド、2つのパワートレインを有するのも同じだが、車両本体価格はヴェゼルの方が最廉価グレードで20万円程度安かった。

運動性能や動力性能などでは、C-HRに分があるのは理解できるのだが、外観はほとんど同じ、室内に至ってはヴェゼルの方が少し広い。装備類もほとんど変わらず、圧倒的にヴェゼルの方が安かった。こうなると、営業マンとしては一番困った状態になる。

ホンダヴェゼル C-HRと外観はほぼ同じ。室内はヴェゼルが少し広い。なのに圧倒的にヴェゼルの方が安いのだ

「乗ればわかる」「クルマの魅力はこちらが上」と伝えたところで、商談テーブルには無機質な数字が並ぶ。そして、ヴェゼルの買い得感をまざまざと見せつけられるのだ。

相見積もりをとられて、営業マンが一番困るのは、やはり金額の違いだ。性能や乗り味等、人の感覚に依存するものと違って、金額は無機質にその差だけを伝え続ける。機械的で感情がないからこそ、差がハッキリとわかり、太刀打ちできなくなるのだ。

機能的な利点は分かるし、性能の高さも知っている。ただ、現実の商談では、それ以上に「価格」が大きな意味を持っていることを感じさせられる両者の商談だった。

NXハリアー

この2車種に限定はしないが、ここでの困った相見積もりは、納期の差だ。

トヨタで先代のハリアーが登場した後、レクサスからNXが登場した。当時、半年から1年程度という長い納期がかかっていたハリアーに対し、登場当時のNXの納期は長くても3か月ほどで、ハリアーから納期の短いNXへ鞍替えするユーザーが多かったのだ。

車両本体価格や装備品などを加えると、ハリアーよりも約100万円高くなるNXだったが、ユーザーの元へ早く届くというのは、お金には代えがたい価値があるらしい。ハリアーの注文を取り消してNXを買うという言葉も多く出ていたし、相見積もりが多かった。

レクサスNX ハリアーよりも100万円ほど高くなるが、納期の問題でハリアーの注文からNXに鞍替えするユーザーが多かった

次第にNXの納期も長くなり、ハリアーを抜いて長期化すると、今度は逆の現象が起きる。こうした状況で相見積もりを取ったユーザーから言われるのは「相手より長く待つから、その分安くしてよ」といったワード。つまりTime is Moneyということなのだろう。

現在で言えば1年超の納期がかかるノアヴォクシーと、半年程度に収まっているステップワゴン。相見積もりでは、「金額」だけでなく「時間」に対する交渉もある。

新車納期の問題は、販売店だけでは解決できないだけに、ココを突かれると営業マンは降参だ。納期の早い方に流れてしまうなら、それも仕方ないことだと割り切って考えることも多かった。

シエンタフリード

ライバルと比較しても強さが際立つ現在のトヨタラインナップ。中にはランクルやハイラックス等のように、唯我独尊、ライバルなんて気にしないという車種も多く、現役営業マンたちは、ライバル車種との相見積もりには、さほど困らなくなったという。

しかし最強トヨタの牙城を崩す存在が、ホンダにある。コンパクトミニバンのフリードだ。ガチンコのライバルはシエンタになるわけだが、相見積もりになった時の戦い方が難しいと声が上がった。

これまで、相手方が安くてトヨタ車が高いという戦いが主のトヨタ営業マン。しかし、シエンタとフリードの場合は、シエンタの方が安く、装備や性能が薄くなる。

トヨタ シエンタ フリードより安く、装備や性能が薄い。これまでの「相手方が安くてトヨタ車が高い」という戦いをしていたトヨタ営業マンにとって難しいのだ

逆の立場であれば、勝ち筋が見えているのだが、トヨタ車の方が安くてプアな存在となると、途端に戦い方が分からなくなると話す営業マンが多かった。相見積もりだから、金額が安い方が有利になると思っていたが、商談で肝心要のクルマの魅せ方が分からなくなるらしい。

他社がレベルを上げてきている現在、今後の戦い方として、シエンタとフリードのような構図はあり得ない話ではない。経験が少ないフィールドで戦わなければならないのも、相見積もりの難しさだ。

相見積もりは、営業マンにあまりいい印象は与えない。それでも有効にあいみつの効果を出すためには、初めから「AとBが候補で、両者で見積もりを取ります」と宣言しておくといい。 オープンな相見積もりはいいが、内密なあいみつは交渉相手の信頼を損なうだけだ。有効的な方法で相見積もりを使い、商談の間口を広げていければベストだろう。

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みんなのコメント

77件
  • その程度で参ってもらっては困る。
  • 新車を購入する時は1車種に絞れない時もある。そんな時はトータルの購入価格とセールスマンの人柄で決まる。相見積もりは金額だけでなくセールスマンの対応も見る。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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