満を持して登場した新型ステップワゴン、まさかの苦戦?
2022年5月、ホンダのミドルクラスミニバンである「ステップワゴン」が6代目へとフルモデルチェンジを果たしました。
「家族それぞれのライフスタイルを素敵に引き立てることを目指した」という6代目は、原点回帰とも言えるカタマリ感のあるボディと、シンプルさを強調したフォルムが大きな特徴です。
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さらに、日本国内で販売されているホンダ車の中では史上最大級の室内空間に加え、どの席でも快適に過ごせるリビングのような居住性をうたっている点も魅力です。
そんなステップワゴンですが、現状の販売状況は決してかんばしくない状態のようです。いったい何が原因なのでしょうか?
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モデル末期のセレナに敗れる屈辱
ステップワゴンのライバルとなるのは、トヨタ「ノア/ヴォクシー」と、日産「セレナ」です。ノアとヴォクシーは1月に、そしてセレナは11月にそれぞれフルモデルチェンジを果たしたことで、2022年はミドルクラスミニバンの覇権を握る争いが激化した1年となっています。
ただ、2022年10月の新車販売台数ランキングを見ると、ヴォクシーが7位、ノアが8位、セレナが13位に対し、ステップワゴンは17位とライバルに大きく差を付けられてしまっています。
さらに、10月はまだ新型セレナが発売されていないため、モデル末期のセレナにも販売台数で敗れていることになります。
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苦戦の原因はオデッセイ?
販売が伸びない原因は、半導体不足などで納車がなかなか進まないというだけでなく、ステップワゴンの立ち位置が変化したことにあると考えられます。
これまで、トヨタには「アルファード」、日産には「エルグランド」、そしてホンダには「オデッセイ」という上級ミニバンがラインナップされていました。
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しかし、オデッセイは2021年12月をもって生産終了となってしまったため、その後登場する新型ステップワゴンは、オデッセイユーザーの受け皿となる必要がありました。
そうした背景から、新型ステップワゴンでは「スパーダ プレミアムライン」という最上級グレードが新たに設定されましたが、これのハイブリッド車に、ナビや後席モニターなどのオプションを装着すると、乗り出し価格は450万円ほどになります。
一方、ノア/ヴォクシーやセレナは同等の装備でもステップワゴンよりも割安になる場合が多いため、価格面で敬遠されてしまうことがあるそうです。
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デザインも苦戦要因の1つか
新型ステップワゴンは、デザイン面が苦戦の要因となっているという指摘もあります。ノアやヴォクシーは、押し出しの強いフロントマスクがやはりユーザーに一定数支持されているのに対し、「エアー」と「スパーダ」の2種類のデザインが存在するステップワゴンは、シンプルさを強調しすぎているためか、このクラスを求めるユーザーの趣向には合っていないという意見もあります。
また、エアーとスパーダで選べる装備が異なり、デザインはエアーが好みなのに装備を考えると少し割高なスパーダの方を選ぶしかない、といったミスマッチも起こっているようです。
そのほか、ノアとヴォクシーには設定のあるハイブリッド車の4WDが、ステップワゴンには設定されていないという点や、同程度のグレードではライバルに対しやや割高な点も、弱点と考えられています。
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ステップワゴンの優れている点は?
しかしステップワゴンに反撃の余地がないわけではありません。
ステップワゴンのハイブリッド車に搭載されるエンジンは2.0Lで、1.8Lのエンジンを搭載するノアやヴォクシーのハイブリッド車に比べパワフルな走りを披露してくれます。
これは、多人数乗車をした際や重い荷物を積載した際でもストレスの少ない走りが期待できるため、そういったシチュエーションでの利用が多いユーザーにはおすすめできるポイントです。
加えて、跳ね上げ式ではなく使いやすい床下収納式を採用する3列目は、多くの荷物を積載するユーザーには嬉しい点となります。
また、前述したデザインも、押し出しの強いノア/ヴォクシーが受け入れられないユーザーには一定の支持を受けています。
しかしながらこのクラスを検討するユーザーは、デザインや走りではなく、価格や実用性、装備のバランスを重視して購入することが多いので、デザインと走りだけではなかなか支持を獲得できないというのが現実のようです。
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文:ピーコックブルー
写真:本田技研工業、トヨタ自動車、日産自動車
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みんなのコメント
言っといて豪華な仕様は
スパーダのみってギャグだよね
見る目なし。