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クラウンセダンの「全長5m超え」ってデカすぎじゃない!? タクシーやパトカーに向かないサイズで果たしてどうなる?

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クラウンセダンの「全長5m超え」ってデカすぎじゃない!? タクシーやパトカーに向かないサイズで果たしてどうなる?

この記事をまとめると

クラウンの「スポーツ」「エステート」「セダン」の発売予定時期と一部詳細が発表された

大径なのに幅が狭い! クラウンやプリウスが「謎のサイズ」のタイヤを装着するワケ

クラウンセダンは2023年秋ごろの発売で全長は5mを超えることが判明した

■あまりに大きくなるクラウンセダンにスケールダウンしたビジネス・クラウンの登場を望む

2023年秋登場のクラウンセダンは衝撃の5m超え

トヨタがクラウンシリーズの今後のラインアップ予定を発表した。クーペSUVスタイルともいえる「スポーツ」のHEV(ハイブリッド車)が2023年秋ごろ、同PHEV(プラグインハイブリッド車)が2023年冬ごろ、そしてステーションワゴン派生クロスオーバーSUVともいうべき「エステート」が2024年、そしてセダンが2023年秋ごろを、それぞれ発売予定時期としている。注目すべきはセダンの全長が5mを超えているというところ。

筆者の友人がその昔3代目フォード・トーラスのステーションワゴンを購入したことがある。全長は5070mm、クラウンセダンより40mm長くなっていた。しばらくすると、彼のトーラスワゴンの四隅は擦り傷だらけとなっていった、友人いわく「全長が5mを超えると、車両感覚がつかみにくくなって擦るようになった」と語ってくれた。いまに比べれば日本車ではまだまだ5ナンバーサイズモデルが幅を利かせていた時代の話である。

現行レクサスLSの全長は5235mm、クラウンセダンより205mm長くなっている。LSのオーナードライバーといえば、1500万円を軽く超える車両価格を見ても、ハイヤーや社長など役員送迎車以外、つまりオーナードライバーは当然ながら富裕層になるだろう。富裕層がメインのLSでさえ、全長が5235mmになると「ガレージに入らない」など物理的事情から、デビュー当時はまだラインアップされていたGSを選ぶ人も目立っていたとのこと。しかも現行LSにはV8エンジンはないが、当時のGS FはV8エンジンが搭載されていたのでGS Fを選ぶ人もいたとのこと。

LSではすでに先代(世界市場で4代目、国内では初代)の標準車の全長でもマイナーチェンジ前で5030mm、マイナーチェンジ後で5090mmになっていたが、現行モデルほど全長でどうのこうのという話はなかったみたいなので、今度デビューするクラウンセダンの5030mmも許容範囲と捉えているのかもしれないが、やはり「えっ、全長5m超えているの?」と一般庶民層となる筆者は感じてしまう。

スケールダウンしたビジネス・クラウンの登場を切に望む

先代LSがデビューしたときに、日本でのセルシオの最終型からLSにタクシー車両として乗り換えた個人タクシードライバーを取材したことがある(現状については確認していないが、当時レクサスはタクシー車両としての販売をイメージの問題があるので原則禁止していると聞いていたが、実際は結構走っていた)。ちなみに購入したのは全長が5190mmになるロングホイールベース車であった。

「新型、しかもレクサスになってお客さんの評判もいいのでは?」と聞くと、「クルマの性能自体の問題というよりも、ホイールベースが長くなりすぎたので、たとえば高速道路の継ぎ目などで前輪が踏んだあと、後輪が踏む、その感覚が一般車より目立って長くなり違和感を覚えるお客も多く、評判はいまひとつ」と教えてくれた。リムジンなどと呼ばれるクルマに乗り慣れているリッチな人たちには当たり前のことでも、多くの日本人は違和感を覚えてしまうようである。

今回はクラウンセダンの話なので、法人タクシーは別としても、個人タクシーレベルでは新型クラウンタクシーに乗るドライバーは出てくるだろう。個人タクシーレベルならば、ドライバーもベテラン揃いなので取りまわしは問題ないだろうが、いままでのクラウンはハイヤーやタクシー、そしてパトカーなどはたらくクルマとしても大活躍していたモデルなので、全長が5mを超えるということは、「日本市場そのものだけでなく、日本国内でのはたらくクルマとしての需要も意識しないで開発したのかなぁ」などとも考えている(物理的な問題はさておき、気持ちとしての問題もあると考える)。

可能ならば、今度出てくる新型クラウンセダンベースで全長が5m未満となる営業車やパトカー専用モデルとしてビジネス・クラウンをロングスパン(クラウンコンフォートみたいに20数年ぐらいラインアップを続ける前提)で販売することを前提に開発してもいいかもしれない。

かつて、初代トヨペット・クラウンのころは、パトカー版はトヨタ・パトロールという車名であった。これは、単純に初代クラウンのパトカー仕様というわけではなく、エンジンルームを延長し、3.4リッター直6OHVというトヨタBJ型ジープと呼ばれた事実上の初代ランドクルーザーなどにも搭載されたエンジンを載せるなど、見ためは初代クラウンのようだが専用設計モデルであった。

現行トヨタ・カローラセダンも海外仕様に比べ全長及びホイールベースを縮め、全幅を狭めたナローボディとなっているので、業務用に特化した(一般売りも可能)スケールダウンした「ビジネス・クラウンが出てくれないかなぁ」と、現実的かどうかは別としても密かに思っている。

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