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オプエド・今年のCOTY大賞に異議あり!? EV元年の振り返りと2023年の注目モデルは?

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オプエド・今年のCOTY大賞に異議あり!? EV元年の振り返りと2023年の注目モデルは?

<今年のカー・オブ・ザ・イヤーはEV元年を象徴する結果に>
自動車メディア業界の、年に一度のお祭りといわれている「日本カー・オブ・ザ・イヤー」には、軽EVの「日産サクラ/三菱eKクロスEV」が選ばれました。軽自動車として初のイヤーカーであり、インポート・カー・オブ・ザ・イヤーの「ヒョンデ アイオニック5」、デザイン・カー・オブ・ザ・イヤーの「BMW iX」など、ピュアEV(電気自動車)が多くの賞を獲得したことでも話題となっています。まさに日本のEV元年を象徴するカー・オブ・ザ・イヤーになったというわけです。

筆者は自動車メディアに関わるようになって30年以上経ちますが、カー・オブ・ザ・イヤーのようなイベントとは無関係のところで執筆活動を続けています。カー・オブ・ザ・イヤーの選考委員を務める一流のモータージャーナリスト・自動車評論家の中には顔見知りの方もいらっしゃいますが、業界ヒエラルキーの中では天と地以上の差があります。

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<サクラとeKクロスのモデル展開のスタンスの違いが気になる>
自動車コラムニストを自称する筆者は、たとえるなら地べたを這いつくばっている蟻のようなポジションです。ですから、生意気なことをいうと踏みつぶされてしまうかもしれませんが、日産サクラ/三菱eKクロスEVのカー・オブ・ザ・イヤーにはひと言申し上げたいという気持ちもあります。

日産と三菱で商品企画が異なるのは仕方ないことですが、三菱が従来モデルのバリエーションとして軽EVを追加したのに対して、日産があたかもブランニューモデルのような演出をしたことが気になっているポイントです。

ユーザー目線でいえば、手の届きそうなコンパクトEVの登場はウェルカムなことだと思いますが、基本アーキテクチャーはそのままに外観に手を加えることで新型モデルのように振る舞っているのは、それでユーザーを騙せるという商品企画の狙いが透けて見えるように感じるのです。名前とガワを変えればユーザーにはわからないだろう、というのは事実かもしれませんが、誠実な態度だとは思えません。もちろん、それによって商品力を上げているのですから、手法としては正解といえますが…。

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<市販車のコンディション≠カー・オブ・ザ・イヤーの試乗車>
残念ながら筆者はカー・オブ・ザ・イヤーの10ベストに選ばれたような有力モデルであっても、メディア向けに整備された車両を試乗する機会を得ることが難しいのも事実です。市販車に乗ったときに、多くのモータージャーナリストが高く評価しているクルマが、単にタイヤグリップに頼っているだけではないか? と感じることもありました。ただし、それはタイヤのコンディションが悪い車両でしたから自分の感じたことはあくまで一例でしかないとも感じています。いずれにしても、市販車に乗っただけではカー・オブ・ザ・イヤーにおける評価は判断できない部分もあるといえそうです。

<2022年、最も興味深かったモデルはクラウン>
ともあれ、筆者のスタンスとしては、試乗してどんな感想を持ったというより、商品企画としての狙いや投入タイミングで自動車という工業製品の時代感を考えることを大事にしています。

その意味で、2022年に登場したクルマでもっとも興味深かったのは「トヨタ クラウン」です。第1弾といえる「クラウン クロスオーバー」のハードウェアは「ハリアー」以上「レクサス RX」未満といったところですが、そうした部分は新型クラウンにおいては些末な話だといえます。

クラウンという伝統的な名前をグローバル展開するという経営判断、クラウン・シリーズとして4つのボディバリエーションを用意するという新しいブランディングには大いに興味を惹かれます。ただし、新生クラウン・シリーズとして評価できるのは4つのバリエーションが出揃い、それぞれの価格帯による住み分けやターゲッティングが明確になってからでしょう。現時点で評価を決するのは時期尚早という風に思います。

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<2023年は新型プリウスや、さらなる軽EVの登場に期待>
こうしてクラウンが保留になってしまうため、筆者的な2022年のイヤーカーというのは該当ナシというのが結論というわけです。

2023年にもトヨタのビッグネーム「プリウス」のフルモデルチェンジが控えています。すでにスタイリングや基本メカニズムは発表されていますが、これまでのプリウスとは方向を変えたように感じます。実際に市販されて、どのようなユーザー層が反応するのか、非常に気になるところです。

>>新型トヨタ プリウスの詳細をチェックする

軽EVとしてサクラ/eKクロスEVが高く評価されたことで、他の軽自動車を得意とするメーカーも軽EVを用意しなくてはいけない流れが生まれています。各社とも計画を前倒しにしようと努力しているようですから、身近な軽EVの選択肢が増えるであろうことも2023年以降に期待したいと思います。

>>ホンダ、24年春にN-VANベースのEVを発売へ。航続距離は200km、価格は100万円代から

文:山本晋也
写真:
2枚目:日産 サクラ
3枚目:三菱 eKクロスEV
4枚目:ヒョンデ アイオニック5
5枚目:BMW iX
6~7枚目:トヨタ クラウン クロスオーバー
8枚目:トヨタ 新型プリウス

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みんなのコメント

32件
  • サクラは分かる
    ヒョンデ アイオニック5?売れてもないのに走ってもない、分からん

  • 万人が納得の賞結果など有るはずもないからいいかげんこのようなレース紛いの賞はやめればよい
    受賞したからといって何も変わらないし
    敵国が作る燃える欠陥車に賞を献上しているようでは存続意義すら疑わしいね
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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