トヨタ ハリアー 「プレミアム感を上手くパッケージしたSUV...」のユーザーレビュー

プレミアム感を上手くパッケージしたSUV...

2004.3.16

総評

プレミアム感を上手くパッケージしたSUV。　エポックメイキングだった先代に比べて、かなり走りを創造させるエクステリア。実際、ワインディングでは相当に安定感が高まっていて、走りは進化した印象だ。積極的に走りたい人は2.4プレミアムパッケージの18インチを選択すべきだ。2.4の18インチと、3.0の17インチではかなりドライブ感に幅がある。後者はパッセンジャーカーの方向であり、ロードノイズがなく、高級感を満喫できるが、クイックな回頭性では18インチに及ばない。18インチはロードノイズを実際に試乗してチェックして欲しい。静粛性が高い車なので、そこに高級感を感じる人は、あえて17インチのパッケージを選んで欲しい。実車を見ると、ルックスが大きく変わるということもない。一方2.4Lは実用領域できびきびよく走る。加速レスポンスも早く、出足や、60KM/H周辺の実用領域の加速が大変良い。直４のエンジン音を楽しむなら、ロードノイズも気にならないかもしれない。3.0を買うのに大きな選択肢となった「5速」だが、市街地では4速で走りきれる。高速時の静粛性、燃費対策として、有効に働いているようだ・・。3.0Lでも燃費に気を使えば、市街地７割、高速３割使用で８キロ台中盤でいける。新車時にアース追加していることもあると思うが、現実的な数字である。ハリアーのスタイリングや他にないもの（マルチルーフ等）で選択している人は、選んで落胆するところはない。多少の気に入らない点は、トヨタの持つ信頼性という部分でリカバーできる。発表後半年は、振動や、パネル音などマイナートラブルがあったようだが、１年経った新車は、完成度に何の問題も感じない。パネルルーフの使用感も良い。JBLでさえ、試乗車より良いと感じた。

満足している点

１.これまでのSUVにはない静粛性。信号まちのときはプリウスに及ぶ。しばしば音楽を消して、静寂を楽しみながら運転したくなる。
２．インテリアの質感の高さ。最初はインパネの銀色やメーターの独立デザインが見慣れなかったが、試乗したり、良く吟味するうちに親しみが持て、造りのよいことに感心。
３．取り回しのしやすさ。適度に高いアイポイント、視認性のよいバックミラーで、交通量の多い夜の複車線道路でもゆとりをもって運転でき、神経が疲れない。
４．魅力的なオプション。バックモニターつきナビ、マルチパネルムーンルーフ、JBL、本皮シートどれも期待を裏切らないオプション。
５．光の演出。オーバーヘッドコンソールにある隠れた照明、ドリンクホルダー内のブルー照明、アルカンターラにあるフットライトおよベぜル照明など。輸入車のような、隠れたチャームポイントまで配慮されたところ。

不満な点

１．ミッション。５速ＡＴはありがたいが、発信時40～60KM/hと60KM/hからの減速時に不規則なセレクトをして、まごついたり、挙動が乱れる。加速がリニアではなく、３速辺りで一回踊り場ができてしまう。３Lエンジンのトルク特性とシフトスケジュールの問題か。あるいは走りこむことで解決するかもしれない。一方さんざん試乗した２．４Lでは発進時のモタモタ感はない。実用域の加速感も2.4Lがいい。３Lはゆったり、静かに、クラシックでも聞きながら乗る車とわりきれば、目をむく問題ではない。
２．シートが少しやわらかい。疲れを感じるほどではないが、もう少し堅くしても良い。ポジションの幅が広がるという意味で、電動チルト・テレスコ付を薦める。
３．角度的に回転計が少し見づらい。インパネのバックライトがすべて白であること。トヨタに良くあるグリーン照明よりはいいが、アンバー系統のほうが落ち着けて良いと思う。
４．サスがやわらかい。減衰力は良いが、よく浮き沈みしてくれる。タイヤは18インチか、17インチ高めの気圧にすれば、運動性能では問題ない範囲。
５．純正ナビのデザイン性の悪さ、およびスイッチ類の日本語表記。輸出車なので思い切って、英語統一でよかった。基本走行性能以外の部分は、使用者しか分からない装備でもOK。
以上並べたが、車の完成度、緻密さの面で、非の打ち所がない仕上がりなので、すべて許容範囲内。妥協した・あきらめたというようなことはない。

デザイン

-

走行性能

-

乗り心地

-

積載性

-

燃費

-

価格

-

故障経験