スズキ スイフトスポーツ 「軽さとしなやかさにこだわった小型スポーツ」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

西村 直人
西村 直人(著者の記事一覧
交通コメンテーター
評価

5

デザイン
4
走行性能
5
乗り心地
5
積載性
3
燃費
5
価格
5

軽さとしなやかさにこだわった小型スポーツ

2022.6.24

年式
2017年9月〜モデル
総評
このままのボディサイズと乗り味を活かしながら、少し大人のスポーツテイストが盛り込まれたらさらに良い思う。マツダのオープンスポーツカー「ロードスター」は歴代、内装色やボディカラーを特別に仕立てた限定車があったが、スイフトスポーツでもそうしたファンを飽きさせないプランがこの先、用意されると良いと感じた。また、時流に合わせ電動化されたスイフトスポーツの姿も見てみたい。
満足している点
走行性能と価格、これに尽きる。しかも、ただ速くて安いだけでなく、走行フィールはとても刺激的で、ゆっくり走らせても軽量ボディだからスムースで楽しい。おまけに足回りはスイフトスポーツ伝統のしなやか系なので、ファミリーユースにもちゃんと使える。人によってはもっと派手な外観で標準グレードとの差別化を望むかもしれないが、その標準モデルからして躍動感満載なので、すでに十分。
不満な点
困ったことにじつは不満な点が少ない。厳密にはもっと車内が、ラゲッジルームが、それぞれ広ければと思うこともあるが、それであれば小さく、軽く、しなやかにを目標に開発されたスイフトスポーツを選択しなければ良いこと。今や国産の同クラスでは唯一無二といっても良い存在に成長。これを親愛の情をこめて「鈴菌」と呼ぶようだが、一部のマニア向けに懲りすぎないよう見守りたい。
デザイン

4

コンパクトハッチバックモデルのお手本のようなデザイン。タイヤを4隅に追いやって、ルーフをコンパクトに見せながら力強い顔付きと引き締まった後ろ姿でまとめ上げた。これだけで気持ちの良い走りが想像できる。ベースとなったスイフトからの大きな変更点はグリル回りの処理と、ボディ前/横/後のブラックアウト化だ。2本出しマフラー形状もスポーツの識別点。
走行性能

5

直列4気筒1.4Lターボエンジンを搭載。ロングストローク型で低速域のトルクをたっぷりと持ちながらトップエンドまでしっかりと力強い。専用設計の6速MTはクロスレシオ化され、2〜4速などワインディング路で多用するギヤ段はスッと自ら誘われていく。6速ATもパドル操作でシフトできるほか、Dレンジのままでも走行特性を読みとってギヤ段が維持されるのでスポーツ走行もたやすく行える。
乗り心地

5

コンパクトボディにスポーツエンジンとくれば、だれもがガチガチの足回りを想像するだろう。しかしスイフトスポーツはしなやかな足回り設定が大きな特徴で、これは初代から受け継がれている。標準の5ナンバーに対しスポーツは3ナンバー化されたが、これには前後トレッドを広げる意味もある。サスのロアアーム延長とともに20〜25mm程度トレッドを拡大。結果、乗り心地よく踏ん張る足回りになった。
積載性

3

全長3890mmと短いボディで5人乗りを達成していることから、ラゲッジルームはさすがに広大とはいかない(5名乗車時のラゲッジルームは265L)。ただし、後席は6:4の分割可倒式を採用し、随所に小物入れを配置。ペットボトルの置き場所も、たとえば後席ドアでは斜めに配置することでロングタイプの500mlに対応。センターコンソールにもトレーを配置し利便性向上を図った。
燃費

5

燃費数値の伸びが期待できる6MTだが、当該車種はギヤ段比率の近いクロスミッションを採用している。しかしながら、WLTC値は17.6km/L、高速道路モードでは19.2km/Lまで伸びる。空気抵抗係数や前面投影面積の少なさが功を奏した。6ATモデルも16.6(19.1)km/Lと優秀な値。970(ATは990)kgの軽量ボディも大きく効いている。スズキ各車は実用燃費数値がとても高い。
価格

5

6MTが2,017,400円、6ATが2,088,900円と性能と走行性能から考えれば劇的にリーズナブル。ちなみに標準モデルのスポーツモデルでハイブリッドシステムを搭載した「HYBRID SZ」は5速AMT(電子制御シングルクラッチ方式)で2,087,800円。スポーツグレードでノーマルエンジンの「RS」の5MTが1,782,000円。このRSに235,400円 するだけでスイフトスポーツが手に入る。
西村 直人
西村 直人
交通コメンテーター
WRカーやF1、MotoGPマシンのサーキット走行をこなし、4&2輪のアマチュアレースにも参戦。物流や環境に関する取材を多数。大型商用車の開発業務も担当。国土交通省「スマートウェイ検討委員会」、警察庁「UTMS懇談会」に出席。自動運転技術の研修会(公的/教育/民間)における講師を継続。警視庁の安全運転管理者法定講習における講師。近著は「2020年、人工知能は車を運転するのか」(インプレス刊)。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員
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