スズキ スイフト 「「コスパが良い」が意味するものとは」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

瓜生洋明
瓜生洋明(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

3

デザイン
3
走行性能
3
乗り心地
2
積載性
2
燃費
3
価格
4

「コスパが良い」が意味するものとは

2024.6.3

年式
2023年12月〜モデル
総評
「コストパフォーマンスの良いクルマ」と称されることの多いスイフトだが、それはあくまでドライバー視点の話だ。ハンドルを握ると、スイフトは軽快なドライビングを楽しめるモデルであると感じるが、使い勝手や機能性、デザインなどを含めた「クルマとしての総合力」という点で見ると、ライバルに軍配が上がる部分も少なくない。ただ、そうしたスイフトの特徴を踏まえた使い方ができるのであれば、やはりスイフトはコストパフォーマンスに優れた1台だと言えるだろう。
満足している点
際立つボディカラーが多く用意されていることや、やや足回りが硬い部分も含めて、どことなく欧州のコンパクトカーのような雰囲気を感じられる1台だ。そういった意味では、フィアット「500」やかつてのミニの日本版と言ってもよいかもしれない。
不満な点
ドアの開閉時など、ちょっとした部分で「安っぽさ」を感じる機会が多い。確かにライバルと比べて絶対的な価格は低く抑えられているが、その分、失っているものも多いことはスイフトを検討する際に理解しておきたいポイントだ。
デザイン

3

エクステリアデザインは、基本的にはキープコンセプトだ。ただ、先進感を示している細部の造形や豊富なカラーバリエーションは大きな強みと言えそうだ。その一方で、ボンネットのラインが強調されすぎている点については賛否があるだろう。インテリアデザインについては、さまざまな工夫が見られるものの、やはり「安っぽさ」は否めない。この点が気になるかどうかが、スイフトを検討する際の大きなポイントとなりそうだ。
走行性能

3

その名が示す通りの軽快感は、やはりスイフトの大きな魅力だ。徹底した軽量化と進化した足回りがもたらす軽やかなハンドリングの恩恵は、ワインディングはもちろん、日常生活においても存分に感じることができるだろう。一方で、あまりにも軽やかすぎるハンドリングに違和感を覚えるユーザーもいるかもしれない。また、登り坂などでは若干の非力さを感じる点にも注意が必要だ。
乗り心地

2

足回りの硬さが増したことで、乗り心地の悪さを感じるユーザーは少なくないだろう。室内空間も決して広いとは言えないため、圧迫感を覚えるケースも多いかもしれない。ただ、プラットフォームの強固さからくる静粛性の高さは、このクラスとしては随一と言えそうだ。
積載性

2

コンパクトカーであるという点を差し引いても、積載性が高いとは言えない。ラゲッジルームは先代と比べて若干横幅が拡大したものの、もともとのスペースが小さい上にリアシートを倒してもフラットにはならないため、大きな荷物を積むことは難しい。それ以外の収納スペースについても、あくまで最低限のものが備わっているといったところだ。
燃費

3

絶対的な数値としては悪くないが、ライバルと比べて抜きん出ているわけではない。その分、価格が抑えられているわけだが、燃費性能だけ見るとトヨタ「ヤリス」やホンダ「フィット」などのいわゆる「ストロングハイブリッド」を備えたモデルのほうが有利だ。
価格

4

先代と比べて価格帯はやや上昇しているものの、歴代スイフトの代名詞とも言える「コスパの良さ」は新型となっても健在だ。ただ、値段相応の「安っぽさ」が随所に見られるのも事実。スイフトにおける「コスパの良さ」は、あくまで走る・曲がる・止まるといったクルマの基本性能に関わる部分の話であって、内外装のデザインや機能装備をメインとした話ではないことに注意したほうがいいだろう。
瓜生洋明
瓜生洋明
自動車ジャーナリスト
1987年生まれ。大手IT企業や外資系出版社を経て2017年に株式会社ピーコックブルーを創業。現在では平均年齢25歳のメンバーとともに毎月300本超の記事を配信している。愛車のボディカラーを社名にするほどのエンスージアストだが、新しいテクノロジーへの関心も強く、最新モデルは常にチェックしている。
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