ルノー カングー 「合理的 カングーはフランス車ということもあって，日本ではおしゃれな車というイメージがあります。実際使ってみると，本質はフランス人の合理性が徹底した実用」のユーザーレビュー

合理的 カングーはフランス車ということもあって，日本ではおしゃれな車というイメージがあります。実際使ってみると，本質はフランス人の合理性が徹底した実用

2012.12.31

総評

合理的
カングーはフランス車ということもあって，日本ではおしゃれな車というイメージがあります。実際使ってみると，本質はフランス人の合理性が徹底した実用車です。
　今回のカングーⅡから車台はルノー日産グループのメガーヌやセニックⅡ，セレナ，エクストレイルと同じＦＦエンジン横置きのＣプラットフォームを使用，全長４２５０ｍｍ　ホイールベースは２７００ｍｍ　全幅１８３０ｍｍ　全高１９００ｍｍ（ルーフレール付）とかなりずんぐりむっくりで日本車にないシルエットです。
　いわゆる実用車としてヨーロッパの積載規格に合わせるためにＣプラットフォームに拡大され，パッケージングを煮詰めたサイズであることがこの車の成り立ちをあらわしていると思います。幅と高さの割に全長が短いのは町中を動き回る機動性のため，長いホイールベースや幅や高さは積載性のため，低い床やスライドドアは，積み下ろしのしやすさのためなど，合理的な設計です。
　このボディを支える操縦性と乗り心地がとてもいいです。「仕事だから我慢当たり前」の日本人の頑張り感じゃなく，「仕事でも楽しくなくちゃ」というフランス人の国民性の違いがあらわれていると思います。
　私は３０年以上車歴があり，軽自動車，国産セダン，国産大型ＲＶ，国産ミニバン，欧州プレミアムセダンも３台，といろいろ所有してきましたが，カングーの乗り心地は「目からうろこが落ちる」くらいよいと思いました。フランス車の猫足の伝統を受け継いでいるのでしょう。
　カングーの2代にわたってつきつめられた機能性が，使いやすさとして，あるいはかっこよさとして，この10年来日本の厳しいマーケットで受け入れられているのではないでしょうか。　
　私のカングーはイマージュですが，黒バンパーソリッドカラーのクルールなど，機能美にあふれていると思います。

満足している点

私が一番好きなのは，厚みのある乗り心地です。郊外の平坦路をゆったりと走る時のトロトロとした気持ち良さと，高速ではビシッと安定するステアリングフィール，電車の踏切も何事もなかったかのようにフラットに通過したかと思うと，普通のカーブを自然に抜けていきます。疲れません。
　視界がとても良いです。ボンネットの両側が見えるので安心ですし，出来の良いシートにはアップライトな背筋を伸ばした姿勢で座るようになっていて，大きく前方が開けているので安全快適です。これも疲れません。
　安全性が高いです。視界の良さ，良く効くブレーキ，安定した足回り，６エアバッグ，ＥＳＰ。
　当然ながら積載性が抜群です。前席後席の天井に戸棚，後席用にテーブル，３段に使える深くて広いラゲッジ，後席をたたむとフラットなスペース。切り立ったダブルバックドア。
　きちんとデザインされた室内空間。黒を基調に赤色が入ったイマージュのインテリアは日本車にないもの。高級ではありませんが安っぽくはありません。標準車はとてもシックでこれも良いものです。
　日産とルノーが合従したことである程度信頼性も担保されてきました。初期の不調は今のところ有りません。販売店と仲良くして保証期間中に細かに不具合を直していくことが必要でしょう。
　カングーの，威張りのない外観と，穏やかだけどしっかりした乗り心地と操縦性，ぜいたくではないけれどきちんとデザインされた内装，家族と愛犬と荷物を乗せて優しくドライブを楽しんでいきます。

不満な点

燃費性能が低いことにつきます。乗り味はこのままで日産の高効率ＣＶＴが入るとどうでしょうか。今の絶妙な乗り味がなくなると存在価値がありませんから難しいところですかね。
　あとは，私にとって，あばたもえくぼというところです。

デザイン

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走行性能

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乗り心地

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積載性

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燃費

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価格

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故障経験